刃物の魔法
「ぽかーんとしてないで早く行くであります!押さえてるのわりときついんでありますよ!」
こらえながらも自分こと刃村 ケミは言うでりますが華村殿全く動く気配がないであります!
であらば仕方ないでありますな・・・
「華村殿!死んだとしても後悔しないで欲しいでありますよ!では行くであります!魔力開放!」
自分の意識はそこで途絶えて、途絶える前にこう願う。
華村殿、どうか自分に殺されないようにお願いするであります。
私がぽかーんとしてはっ!と思った時には何故か刃村さんが全身刃物の化け物のような姿に変化していた。
「グォォォォン!」
ザシュザシュザシュザシュ!
刃村さんであったような全身刃物の化け物は現れた魔物をくわえられた状態から、刃物で口をくしざしにし、地面に降りた後、魔物の全身に刃物をあびせた。
「ガァ、ァァ」
魔物は地面に倒れしばらくピクピク動いた後動かなくなる。
「さ、流石刃村さん。こんな姿になって強そうな魔物を普通に倒すとは。すごいや。さぁ早く戻ってください」
私は刃村さんの全身刃物の手の形をしていた部分を触ろうとする。
「に、げロ。今、魔力、を、制御、でき、ない、」
刃物を私に向けて放つ刃村さん。私は刀で刃物を瞬時にいなす。
「何するんですか刃村さん。私は敵じゃありませんよ!魔物はもう刃村さんが倒したじゃないですか!」
「制御、が、聞かないと、言って、いる、で、あります。だ、から、早く」
「全く、魔力反応が高いからきてみれば刃村。また使ったのか」
私の後ろで誰かが言うので振り向くとそこには上坂さんがいた。
「か、上坂さん。何でここに?」
「華村の初課題だからな。刃村に気づかれないよう気配を殺してお前たちを見守っていたんだ。するとどうしたことか、まさかの完全開放してやがるじゃないか。刃村」
「か、上坂、様。早く、とどめ、を」
「それはならん。お前はまだ私に仕えてもらねば。行くぞ。紅蓮の型・壱式」
上坂さんのは前にガルウを倒した時の技を使って刃村さんに斬りかかる。
「そいや!」
「ウグゥ」
刃村さんは苦しみながらも本能がいうのか、上坂さんの攻撃をギリギリで避ける。
「ばかやろう!当たらねえと倒せねぇじゃないか!」
「すみ、ませ、ん、で、ありま、す」
「あんまりこの状態で技はつかいたくはないが・・・」
上坂さんは一度剣を鞘に戻す。
そして次の瞬間に剣を抜いた方角では刃村さんが燃えていた。
「紅蓮・一閃」
「あがぁぁぁ、あ、あ」
燃えていた刃村さんの体は元のサイズに戻ると、体からは炎は消えていた。
「私の技を見てどう思った?華村」
私に技の感想を聞く上坂さん。
私は上坂さんの技を見て思わず見惚れていた。上坂さんの攻撃した後の炎はとても綺麗で美しかった。
私は感じた事を簡潔に上坂さんに言う。
「とても綺麗でした」
「そうか。お前にそう見えるならよかったよ。今日の課題、よく頑張った。刃村を紅蓮寮にまでかついでやってくれ」
私は上坂さんに頼まれ、意識を失っている刃村さんを背負って紅蓮寮へと戻った。




