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言うのに、ゴルドーが頭をカリカリと掻く。
ジュードはってぇと……。
怒りから、だろう。
口にゃあしねぇが無言の中にものすげぇ圧でいる。
……まぁ、そりゃそうか。
自分の主が“世界征服”なんてぇバカげた事の為にあんなにさせられちまって、回復する見込みもねぇ。
おまけに父親殺しの汚名までかけられちまっててさ。
こいつが操られての事だったとなりゃあまた話は変わってくるだろーが、そうとも言いきれねぇとまで言われちまってよ。
それにジュードの奴、な〜んか知んねぇけどアルフォンソやミーシャ、レイジスの事になるとすぐ頭に血が上っちまうトコがあんだよな。
前にミーシャと雲隠れした時だって「ミーシャ姫をどこへやった!?」ってものすげぇ剣幕で俺の息の根を止めよーとしかけた事もあったしよ。
もしこの場に全ての元凶のセルジオや緋の王がいたら問答無用で叩き切ってる所に違いねぇ。
思いつつ俺は誰にも気づかれねぇ様小さく息を吐いて話題を変える。
「──話は変わるけどさ。
ユークがここまで調べてくれた事ってぇのは全部、ノワール宰相が語った話、なんだよな?」
「ええ」
「別に疑うとかじゃねぇけど、それって信憑性としてはどんなもんなんだ?
ユークの事だからその話だけじゃなくちゃんと裏どりとか証拠とかまで用意してんだろ?」
でなきゃきっと、本当の意味で緋の王達を追い詰める事は出来ねぇ。
レイジスやアルフォンソはその"証拠"がなくてどうする事も出来なかったって話だったしな。
ユークがここまで言い切る形で話を進めてきたって事は、たぶん確固たる何かがあるからだ。
そー思っての問いだったが、案の定ユークはいっそ悪人としか見えねぇ様な悪い笑みを浮かべ、
「ええ、もちろん」
と頼もしい答えを返してきた。
「色々と預かってきましたよ。
薬の研究開発に関する資料や現物。
どれもこれもノワール王の王印入りです。
何より一番効くのはこれではないでしょうか」
言ってユークがゴルドーの机の上に出したのは、長方形に折り畳んだ形の、幾枚もの紙の束だった。
どーやら手紙みてぇな感じだが……。
と思ってるとユークは言う。




