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俺はよっぽど『通常業務』って普段こいつらに何の仕事させてんだよ?と聞こうかと思ったが、やめておいた。
聞いた所で大した答えが返ってくるって気がしなかったからだ。
それより今はもっと大事な話があるしな。
先に「さて、」と口を開いたのはゴルドーだ。
口の端をニヒルに上げ、悪人面も丸出しで言ってくる。
「ジュードから話はある程度聞いてんだろ。
他に何が聞きてぇ」
言う。
俺はふーっと一つ息を吐いてゴルドーに向かう。
「──今、あの毒の正体や出所調べてんだって?
少しはなんか掴んでんだろ?
そいつを聞きてぇ。
……やっぱ、ノワールやセルジオに関係ありそうなのか?」
問いかけた先でゴルドーがニヤリと笑う。
そーしてそのまま口を開いた。
「──まぁな。
あの『粉』の成分を調べさせた。
サランディールのクソガキが色々調べたが分からなかったと言ってたが、それもそのはずだ。
あいつはノワール城の特別な菜園でしか作られてねぇ、王家秘伝の薬草らしい。
当然門外不出。
ノワール城内でもそいつの存在をしてってんのはほんの一握りだけらしい。
つまりサランディールとノワールの国境付近でうろちょろ探ってたって話の欠片すら出ちゃこねぇって訳だ」
「門外不出の王家秘伝の薬草って……。
話を疑う訳じゃねーけど、どーやって んな事分かったんだよ?
いくらゴルドー商会で探らせたっつってもさ?」
気になって問う──と。
ゴルドーが「知りてぇか?」と凄みのある笑みで返してくる。
知ったら最後、引き返すこたぁ許されねぇ、とでもいう様な、ヤクザの親玉が脅しに使う様な笑みだ。
俺の足元じゃ犬カバが毛をぞわわ、とさせてビビっている。
さすがのジュードはんなこたぁ全くねぇが……。
内心どう思ってるか分からねぇぜ。
まぁ、そーゆー俺だってゴルドーのこの極悪顔にゃあ慣れてる。
軽く肩をすくめて「まぁ一応は」と一言で答えた。
ゴルドーは極悪顔もそのままに言う。
「ユークをノワール城に送り込ませてる。
てめぇがこないだリアとしてサランディール城に潜り込んでアルフォンソ王子サマを助け出したのと同じ様にな。
向こうじゃユークは高名な薬師って事になってるぜ」
〜ユークが高名な薬師。
……いや、まぁ似合わねぇこたぁねぇし、ユークはそーとー有能な奴だとは思うけどよ。
カジノの運営と薬師の仕事じゃ全っ然内容が違うじゃねぇか。




