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終章 幸せの扉
終章 幸せの扉
私達は馬に乗って小高い丘の上の教会に来ていた。
異世界の教会だからマリア様とかキリスト様の銅像は無くて、いや、銅像そのものが無くて、大きなパイプオルガンと初代国王の肖像画、それから神話をモチーフにしたステンドグラスがあった。
琉斗「亜依」
亜依「ん?」
琉斗「異世界に来て今まで色々たいへんだったな」
亜依「そうだね」
琉斗「あのさ」
亜依「なに?」
私は笑顔で琉斗に問う。
パイプオルガンの下で話していた私達に僅かな沈黙が流れる。
そして、琉斗が跪いた。
琉斗「一緒ともにいてくれ。死が我々をわかつまで」
正直驚いた。
まさか、琉斗に告白されるとは思ってもいなかった。
亜依「琉斗、死が我々を別れさせたとしてもずっとそばにいます」
そして、私達は教会で誓いのKissをした。