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18.込められた思い

馬車を走らせて数十分経ったころ、やっと目的地に到着した。

広場に馬車をとめて私たちは馬車から降りた。



広場の向こう側には綺麗な青い海が地平線まで続いているのが見える。

買い物をする人、仕事で出店を出している人、広場の周りで無邪気に遊ぶ子供たち、広場の周りも港に続く道にも行きかう人たちで賑わっている。



この街はお父様が当主になってから造られ始めた整った街だ。

小さいころは小規模だった街は今は領地全体が毎日賑わっているような街へと変わっていた。



私たちはいつものドレスではなく、領民が着ているような服を着て歩くことにしたのできっと上手く溶け込めて...。



「すごいですわ!アリシナ様!海ですわよ、海!」



ここに大声で普段通りの言葉使いで話す貴族令嬢が一人。



「ミラ、ここではあまり貴族だと思われないように気を付けないと。」

私はいつもの口調よりも砕けた口調でミラを諭す。



「あ、そうでしたわ。いや...そうだわね!」



なにか不自然ですが...一気に口調が砕けたようで何よりです。



道を歩いていて気になったお店を見ようということで私たちは歩き出しました。

しばらく歩いていると気になるものが目に留まった。



私はみんなにここに入りたいと告げて入ってみる事にした。



「...これはなに?」

見た感じはアンクレットのようなものだが細い糸できめ細かく模様がついているそれは私は見たことがないものだった。



「これは、ミサンガでしょうか?」

ルナがそう答えると店の会計のところに座っていた女の人が口を開いた。

「よく知ってたね。それは最近若い子の間で流行ってるのよ。つける場所によって意味が違ったりするのよ。」



「つける場所によって意味が違う...?」

キャロルが不思議そうな声をだす。



「聞き手の手首に着けるのは恋愛、反対の手首はは勉強、利き足の足首は友情、反対の足首は金運っていう感じに意味があるのよ。」

と彼女は答える。



私は一つのミサンガを手に取った。

そのミサンガは白と水色と薄紫の3色の糸で編まれたものだ。



「これみんなで買ってみない?」

私はそうみんなに提案する。



「いいです...いいね。」



「したいです!」



「それぞれ好きな色を選ぶのとかどうですか?」

ミラ、キャロル、ルナの順にそう答えた。



ルナの提案通りにそれぞれ好きな選ぶことになった。

私は最初に手に取ったミサンガが気に入ったのでそれを二つ買うことにする。

一つは私、もう一つは来月ロストワール様に手紙を出すときに一緒に送ろうと思う。



ミラはグレーにブラウン、白のミサンガを二つ。

なぜ二つ買うのかは「あとで教えます。」と言って教えてくれなかった。

...これは、もしや...。



キャロルは濃い青にピンク、白のミサンガを二つ。

婚約者と話すきっかけを作るためにもう一つ買ったらしい。

「これをきっかけに話せるといいのですが...。まあ、がんばります!」と意気込んでいた。



ルナはグレーにグリーン、白のミサンガと薄い茶色に水色、シロのミサンガを一つずつ。

みんなも2つ買うからみんなと同じ2つ買いたかったらしい。

「みんな2つ買うんですか?じゃあ、私も。」という感じに買っていた。



私たちが帰ったあとに店員の彼女が「実は利き足の足首の意味はもう一つあるのよね~。」とつぶやいていたがその声が誰かの耳に届くことはなかった。



とりあえずみんなとつけるので利き足の足首、私は左足首に着けることにした。

その時に初めてルナが左利きなことを知る。

私と同じ左利きの人がなかなかいなかったので驚いた。



一応両利きにはしているが、元は左利きなので左に着けてみたのだ。



ミサンガを買い終わるとちょうどお昼になるころだったので、海の近くの人気なレストランに行くことになった。

なんとお父様が気を利かせて予約をしてくれていたらしい。



それぞれ好きな飲み物と食べ物を食べる。

こういうところで食べるものは、普段食べているものとは違った美味しい味だったりするので私は気に入っているのだ。





昼食の間はさっき何も言わずに2つミサンガを買ったミラに問い詰め合戦があったが最後までミラは話してくれなかったのでした。

気づいた方は少ないかもしれませんが、アリシナが買ったミサンガの色は自分の瞳の色とロストワール様の瞳の色だったりします。白は「健康、落ち着き」、水色は「美しさ、爽やかさ、笑顔」、紫は「才能、忍耐、思いやり」という意味があるそうです。次回の投稿は明日の20時です。

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