防衛戦:2番隊 河祭晶
1週間と少し・・・
プライベートの激務と体調不良で執筆が止まり、更新ができませんでした・・・・。
ここまで読んでくださっている方々申し訳ないです・・・・。
久方ぶりに更新ですので、見ていってください!!
敵戦艦へと5人は行動を開始する。
隊長含めた3人は背後で見守っているようだ。
一番早かったのはやはりこの人物。
体を有栖へと変貌させ、”イナヅマ”のオリジンを得た36歳オジこと、河祭晶。
普段有栖が見せないような男の悪い笑みを彼女の顔で表現。
もちろんその横顔を見ていな5人の内、
彼を除く4人はドン引きしていた。
まさしく全員顔を引き攣っていたのである。
「いくぜ!『稲妻』!!」
彼女(彼)の体から電気が迸り、髪の毛も少し逆立つ。
かと思えば、一瞬でその場から姿が消失。
敵戦艦へ向け、出撃したようである。
それを見届けた副隊長はいつものことのように3人へ振り返り、
「それじゃ、いつも通りあいつが敵を炙り出すだろうから、
わっちらはその敵を殲滅して回ろう。」
「「「おう!」」」
そう。
晶が有栖に変貌した際は毎度特攻を務め、
炙り出された残党含め、排除していくのが通例であった。
2番隊は互いに絆が強く、
互いの行動パターンを知り尽くしている。
生まれ育ってから常に一緒にいるわけでもなく、
防衛隊に入隊してからの関係。
関わり始めた期間が短い人も、
なるべく皆の距離を近づけるよう奄美隊長が関係性を高めるために、
皆といる時間を大切にしていた。
それが2番隊の隊長たる部隊方針。
”比翼連理”の精神である。
◇
4人から切り替わり、晶へと視点を戻す。
先ほどの位置から約10km先。
戦艦が浮遊している。
彼が稲妻を体へ纏わせ瞬時に移動。
その速度は恐ろしく早く、通り抜ける際、
戦艦の側面に手を触れながら通り抜ける。
戦艦を破壊せず、側面から稲妻を全体へ送り込み、敵を炙り出す作戦だ。
彼女(彼)が通り抜けたあと、
稲妻が戦艦内に流れる速度は凄まじく、
瞬く間に全体を感電させる。
戦艦が起動していたシステムごと全て破壊。
稲妻の影響を受けた戦艦の中。
戦闘体制を整えていたタロスたちは全て戦艦に穴を開け脱出。
体制を整えていなかったタロスは稲妻に体を蝕まれ、その場で機能を停止。
晶の作戦は無事成功したのであった。
しかし、敵戦艦を破壊し得るほどの稲妻を放った反動は小さくなく、
役目を終え、彼の体は限界を迎えていた。
少しすると、彼女(彼)の姿の周りの空間に亀裂が走り、
有栖の姿が空間ごと割れて剥がれる。
姿を現したのは晶本人。
顔からは汗を垂らし、目は疲れながらも笑っていた。
「へへ・・・・もう動かねえ・・。」
あれだけの巨大な戦艦に対し、オリジンを発動させたのだ。
普段の戦闘ではここまでバテることはないのだが、
彼も想像以上に消耗してしまったらしい。
その目は敵戦艦を視界に収めながら、
「ま、まずいかも・・・・」と、身の危険を口からこぼす。
彼がいる場所は敵戦艦の後ろ側。
元いた場所から直線に進み、先で止まったのである。
帰る手段がなく、
稲妻から脱出したタロス達も現在の状態より確認済みだ。
気づくなよ・・・と心の中で唱えるも、それは叶わず。
1体のタロスがこちらへ気づき、電流を流した張本人だと確信したかのように飛んでくる。
終わった・・・と、力の調整を間違えたと後悔しながらも、状況を受け入れてしまう。
タロスが言葉を発する間も無く、手を伸ばし、
手の中心部分を発光させ、爆発を誘発させようとしたその時・・・
晶はその場から瞬時に姿を消した。
残されたタロスは体に走る何かに誘発され、体を爆発させた。
自分を抱えて回避したその存在に晶は安堵の顔を晒す。
「助かったぜ・・・有栖。」
彼の顔を向けた先にある顔は、先ほど彼が変貌していた有栖張本人であった。
晶は有栖にお姫様抱っこをされた状態で運ばれており、
まさしく、姫を助けに来た王子様のような雰囲気を纏っている。
「ばか・・・。」
「へへ・・・悪いな・・。」
「ちゃんとしてよね。」
「やっぱり、持つべきものは、有栖ちゃんですな〜」
晶は彼女の顔を見ながら変にニヤニヤした顔を向ける。
その顔を、顔の向きを変えずに目線だけで見た彼女の顔は、
ひどく冷たく、どこかしら黄色い稲妻ではなく、
白い冷たい稲妻が迸っているようにも見えた。
それは強ち間違いではなく、実際に稲妻が少し体から漏れていたのである。
(こいつ、やっぱり置いていこうかな)と有栖が考えていたのは想像に容易い。
晶をお姫様抱っこしていた腕を離し、
彼の首根っこをつかむ。
「ちょっと?有栖さん?」
「黙れ。」
そのまま奄美隊長の元へ戻っていったのであった・・・。
◇
その最中、残された4人は行動を開始する。
晶が姿を消した後、戦艦の機能が停止。
戦艦から発せられれていた光が消え、
あらゆる場所から穴を開け、タロスが戦艦から脱出している。
4人は即座に自分の位置につき、戦闘を開始した。
初めに敵と退治したのは副隊長の辰巳。
彼の戦闘スタイルは非常に稀有である。
というのも、オリジンの扱いが少々特殊なのだ。
その彼はポケットから1つ、
アイスホッケーのパックのような形の黒い物体を取り出す。
辰巳はそれを手に持ち、戦闘開始前のルーティーンである、
手に持ったものを数回腰の位置から胸の位置まで上下に投げ、キャッチする行動を繰り返す。
視線は敵が集中しているポイントを探しながら。
狙いを定めると、黒いものをキャッチし、
敵が6体集中している場所へと思い切り投げ込む。
投げた物体に手のひらを向け、唱える。
『N』
そうすると、彼の体は何かに引き寄せられたように体が投げた黒い方向へと吸い込まれる。
一方、投げた物体は彼のオリジンが付与され、
磁石化しているパックは、投げられた方向へと進む。
彼の体が、敵の集団へと引き寄せられるようにスピードを上げて。




