防衛戦:2番隊
敵を見据え、立ち塞がるのは2番隊の隊員たち。
全員が堂々とした立ち姿で、目標を定める。
「さあ行くよ、久々にたぎるね!!」
「あいよ!ママ!!」
正面に鋭い眼光を的に向け、振り返ることなくその言葉を発言するのは、
2番隊隊長、奄美花奈。
堂々たるその姿勢は、家族を守る母親のような強みと、
圧倒的な存在感を放つ大黒柱のような存在だ。
奄美隊長の威勢とともに、反応し返すのは副隊長の山本辰巳。
モジャモジャの髭を携え、スキンヘッドの頭、見かけによらない発言をする。
初めて見た人は思うだろう、
(その見た目でママはねえだろう・・・・)と。
しかし2番隊ではこれが普通。
奄美隊長をママ(ボス)として頼り、
隊員は子として、兄弟として深い関係を築いている。
すでに総司令が指示した場所には到着しており、
あとは目の前の敵を排除していくだけである。
「っ!!へますんじゃないよ、あんたたち!!!」
隊長が何かを察知した瞬間、空間が歪み始める。
全員がその歪みを確認し、戦闘態勢をとる。
その姿勢はまさしく、歴戦の戦士といった風貌である。
歪みは黒くなり、中から現れたのはタロス。
見た目の違いを探すほうが難しいその姿。
現れた途端、隊長が右手を敵に向かって伸ばす。
「お迎えご苦労様です地球の戦士たち!!
ありがとう!!そして、さよう「メキメキ・・・」」
相手の会話の最中。
特に気にすることなく、隊長は目の前の敵を排除するために動き出す。
敵へと伸ばした手。
手を広げ、徐々に手首を回しながら空間を握り潰す。
『圧縮』
完全に握り終えると、喋っていたタロスが圧縮され、スクラップにされる。
圧縮され、どこにいったかもわからないほどに小さくなったその存在は、
皆にわからない状態で機能を停止していた。
その光景を見ていたタロスたちは、身の危険を感じる。
1、2秒の出来事。
彼らにも知性はある。
同じ頭脳を持つ存在として、瞬時にそのヤバさを自覚した。
タロス軍の動きが止まる。
完全に2番隊が有利な状況を一瞬で作ってしまった。
さらに、そこで温情を見せるような部隊ではない。
地球や、人間に危害が及ぶ可能性がある存在を放置はしない。
先に行動したのは2番隊、旭ルミ。
戦闘服越しからでもわかる、ギャル。
長いつけまつげ、ウェーブのかかった長い金髪。
かきあげにしているその髪型は、イケイケ最高潮!!
「はい、『チーズ』!」
両手の親指と人差し指を重ね合わせ、枠を作る。
そして敵全体を枠に入れて、パシャっと1枚・・・・。
撮るように、口でその言葉を唱える。
敵はその場で固まり、身動きひとつ取れない状態となった。
「私の仕事おーわり!」
「流石ルミ!あとはまかせて!!」
続くのは、本庄有栖。
彼女も2番隊隊員であり、若くして実力を見せている人物だ。
彼女の体からはオリジンたる雷が溢れており、
近づいたらこちらまで感電しそうな程バチバチしている。
「ふぅ・・・・っ!!」
息を吐き、視界に敵を入れ、ミスをしないよう位置を頭にいれる。
真剣な顔になり、思い切り足を踏み込んだ。
『イナズマ!』
言葉と同時に彼女の姿が消える。
消えたかと思えば、敵軍の背中側に立っていた。
通った道筋に、稲妻を残して。
さらに、敵は彼女に触れられており、
数千ボルトの電圧を受けたその体は無事とはいえず、
彼女の後ろで爆発した。
そんな有栖の顔はドヤ顔で満ち溢れている。
「ふっ・・・」
そんな言葉が彼女から聞こえそうな顔だった。
目の前に現れたタロスは全体で15対程だったが、
全て隊長の一撃から始まり、ルミと有栖のコンビで全滅。
残るは戦艦のみであった。
「やるじゃん有栖!ハイタッチ!!いえーい!」
「いえーい!」
2人して満面の笑顔である。
「こりゃ負けてられねえな。」
「そうだね。」
「僕の左腕を解放する時がきたようだね。」
「今日はどうしようかね〜。」
「あとは俺たちがあの戦艦をやるか!!」
残りのメンバー、それぞれの出番が回ってきた。
隊長は先陣を切り、ルミの有栖はタロスの殲滅。
ほか5人。
戦艦制圧のために動く。
その前に1人、準備が必要な人がいた。
「なあ有栖、今日写させてくれねえか?」
「え、いやだ。」
「おい!なんでだよ!」
「私の姿にならないでよ、気持ち悪い。」
「何もしねえよ!」
「やだ。」
「ズーン・・・・」
有栖に話しかけたのは河祭晶。36歳。
いい感じに渋みの出てきたイケメン。
髭を生やし、パーマのかかった前髪はちょうど目の上あたりで落ち着いている。
彼の能力は『鏡』。
姿を自分にうつし、その人そのものに成り変わる。
彼の配慮として、わざと声は変えないようにしているのだ。
能力もその人と同じものを使用することができるのである。
「晶。今日の僕の左腕は絶好調だよ。全能を味わってみる気はないかい?」
「・・・・・・・・・・・いやちょっと・・お前はな・・・・・。」
「ズーン・・・・」
先ほどから少し変わった発言をしているのは、先ほどの模擬戦でも登場していた、
魔法陣より火球を放っていた井伊原拓海。
彼、あまりメンタルが強くないので、
自分から誘ったことに対して断られ、気が沈む。
もちろん2番隊全員知っているが、程なくして調子を取り戻すので、
そこまで気にしていないのだ。
「晶!早くしろ!もういくぞ!!」
「っ!まずい。くそっ!こうなったら・・・」
誰にするか決めたようだ。
彼を囲うように鏡が現れ、彼を隠す。
本来は、1枚を誰かに向けるだけでいいのだが、ここまでする理由は明白だ。
鏡の内側で彼は狙いの人を映し出し、
鏡を通り抜ける。
「は!?」
通り抜け、彼は有栖に姿を変えていた。
「へへ。いただき。」
「あとで絶対殺す。」
有栖の顔で悪い笑みを浮かべる晶。
相手を射殺すような目つきになる有栖。
「いけるぜ!!」
「お前まじどうなっても知らねえぞ・・・?」
「大丈夫だって。」
晶が準備を終え、突撃準備が整う。
それをはなから見守っていた奄美隊長。
ここがタイミングだと見計らい、5人に声をかける。
「もう大丈夫かい?あとは5人に任せるよ。
何かあったらいいな。サポートはしてやる。
ただ、怪我して帰ってくんじゃないよ!!!」
「「「了解だ、ママ!!」」」
「行っておいで!!」
隊長の指示のもと、行動を開始する。
5人の名は、
副隊長山本辰巳、園江健、井伊原拓海、王野原美波、本庄有栖(河祭晶)。
それぞれがオリジンを発動させ、守るために動いた。
2番隊メンバー登場!!
続々と出していきますよ!!




