防衛開始!
いつもより、短めでやんす。
「なんだ・・・あれ。」
愁は庇ってくれたリーゼントさんを抱え、その光景を目にする。
いくつもの歪みから現れた”タロス”と同じ見た目の存在。
大きく歪みが発生した場所からは、巨大戦艦5機。
圧巻の存在に、体が動かず、その場に立ちすくんでいた。
『3人とも!神谷くんを医務室へ連れて行ってくれ!』
金剛隊長からの指示が、耳につけている通信装置から聞こえる。
しかし。
「朔。哲。リーゼントさんを医務室へたのむ。」
「ちょ!?何考えてんの!!」
「・・・・・・・やるのか?」
「黙って見てられっかよ・・・。」
愁は俯き、怒りと不甲斐なさを露わにする。
朔は危険だと訴えかけるも、哲は違った。
真剣な表情で、愁に問いかける。
「わかった。朔。神谷先輩を頼んだ。」
「え!?あんたも!?」
「愁を1人で行かせる訳にはいかない。」
「・・・・・・・・2人とも、ちゃんと帰ってきてや。」
「おう。」「必ず。」
愁は腕につけていた隊長からのプレゼントを見る。
現在は時計の状態だが、側面にあるボタンを押す。
時計の形状が変化し、腕輪型のスクリーンへと変化。
画面を操作し、連絡先を選択。
目的の人物へと通信を繋ぐ。
「隊長。オレも出ます。」
『・・・愁くんか。危険すぎる。』
「覚悟はできています。」
『・・・・・・・・私の指示に従うように。いいね?』
「はい。必ず。」
『よろしい。紗羅くん!愁くんを3番隊へ合流させる!案内してやってくれ!』
『え!?・・・わかりました!愁くん、そこで待っててください!!』
「ああ。」
通信を終えると、哲も丁度連絡を終えたらしい。
「愁。無理はするなよ。」
「お前もな。」
「・・・・・これ。」
哲がポケットからプレパラートを取り出す。
3枚ほど、愁に差し出した。
「何かあったときにつかえ。」
「・・・助かる。」
「フフ。」
「あ?」
「いや、なんでもない。」
「・・・そうか。」
少しの会話の後、紗羅が愁と哲の場所に到着。
それと同時に、知らない顔の女性が同じく現れる。
「あ!巴さん!」
「紗羅。迎えにか?」
「そうです!彼が愁くんです!」
「そうか・・・君が・・・」
「?」
「まあいい。宮城。私について来い。」
「はい!」
「愁くん!私たちも向かいましょう!」
「ああ。」
向かおうとした時、哲から視線を感じる。
哲の方を見ると、拳をこちらに突き出している。
「愁。」
「・・・・」
真剣な表情でこちらを見る哲。
漫画でしか見たことがなかったその行為。
一瞬、何かわからなかったが、意図を理解し、拳をつき合わせる。
「・・・・・・・」
「・・・・・・・」
一瞬のグータッチ。
しかしながら、愁の心には心地よいものが生まれていた。
腕を解して、何かが流れ込んできたかのように。
そして、互いに正面へ顔をむけ、それぞれの場所へと向かう。
少し進んだ先に、見知った顔の人たちがいた。
「愁。いけるんだな?」
「いけます。」
「よろしい。必ず先輩の指示に従ってもらうぞ。」
「はい。」
声をかけてきたのは山口副隊長。
真剣な表情で愁へと話しかける。
そしていつの間にか戻ってきていた金剛隊長。
全員の表情を確認したのち、愁を見つめる。
「無理はするなよ。愁くん。」
「うっす。」
「能力の限界時間は?」
「・・・・(どれくらいいける?)(『30分。そのあとは休憩しろ。』)30分はいける。」
「ふっ。優秀だな。何度も言うが無理はするなよ。何かあれば先輩を頼れ。
あと、何かあれば戦闘服胸の部分にあるアマテラスのバッジを押すんだ。
基地へと強制帰還できる。忘れないように。」
「はい!」
「よし。3番隊、位置につけ!!」
「「「「「はい!!!!」」」」
その後、通信装置から声が聞こえる。
『1、2、3、4、5番隊諸君。
我々は今、強大な敵を目の前にしている。
背中に光る、我々の惑星。
そこに住む全ての生命体、土地、海。
全てを守らんとす!
敵戦力は”ゼタ”!!
各隊!戦艦1機、敵戦力を排除せよ!
アマテラスに、光あれ!!!!』




