突然の来客
朝目覚めると頭が重い。
昨日コロッケを買いに行き戻った後、速攻で部屋に入り反省文を書いた。
結局寝る前にも書き進め、2ページと少しまで進むことができた。
それだけならよかったのだが・・・。
いつものように寝るとあいつと能力の特訓が始まる。
昨日は特に厳しかった。
あの光景をお互い目にしたからか、早急にコントロールさせようと必死になっている。
それは俺も一緒だった。
あんなにひどい事故を2度と繰り返さぬようコントロールに神経を費やした。
自分の中からオーラを出すこと。
そしてそれを自分に纏わせるようにすること。
そして溢れすぎないように調整すること。
まあ、お察しの通り全然できていない。
そんなにすぐできたら誰も苦労しない。
完璧人間だらけだったら、全員人生楽しくないだろう。
完璧でなくてもいい。
君が君であり続けてくれたら。
From恋愛漫画。
思い返しながら、心に沁みる名言を頭に浮かべ、心で涙する。
(沁みるぜ・・・・)
自然と頭で考えている内容が変わり、気持ちも切り替わる。
頭が重いことなどもう気にしていない。
なかったかのようになっている。
今日は特に予定もないので、この気持ちのまま恋愛漫画を読もうかと考える。
(今日はかなり集中できそうだな。いいぜ、かかってこい!恋の物語たちよ!)
勝手にテンションが上がる。
好きなことになると人が変わったかのように盛り上がる。
誰も見ていないところで、というのがポイントだが・・・
そう思い、朝のルーティーンを終わらせ、部屋に戻る。
恋愛漫画なんて男らしくないと恥ずかしい思春期のお年頃なので、
ベットの下に隠している漫画を取り出そうと隙間に潜り込む。
絶対にバレぬようベットの下の空いているスペースに段ボールで隠すのではなく、
ベッドの裏側に落ちないようヒモで固定し、隠しているのだ。
背中を地面につけ、そのままベットの下へ潜り込むと一瞬でばれるが、
そんなことをする人はこの家にはいないだろうと考えた上での作戦である。
(今日は・・・・・・”甘い恋の逆上がり”だな。)
ベッドの裏から漫画を選び、取り出す。
凄まじいタイトルだ。
シュウの数あるコレクションの一つである。
(逆上がりを頑張っている女の子に惚れる男との恋愛ストーリー。青春だな・・・・)
漫画をもち、ベットにもたれかかって読もうとすると・・・
『ピンポーン』
来客のようだ。
リビングにインターホンがリビングにあるので気にせず漫画を読み始める。
少しすると。
『コンコン!』
「シュウ!ちょっと!!友達が来てるよ!」
(???誰だ?今までそんな奴いなかったぞ?
・・・・・まさか、家突き止めて殴り込みに来たんじゃねえだろな。)
今まで喧嘩してきた奴らの顔を思い浮かべながら颯爽と立ち上がる。
(クソッ。これからいいところだってのに。)
(『油断すんなよ相棒。相手準備してるかも知んねえぜ』)
(ああ。2度と逆らえねえようにしてやる。)
部屋の扉を開ける。
「ちょっと行ってくる。」
その言葉だけ言い残し玄関へ。
靴を履き、覚悟を決めて玄関を開ける。
すると、そこにいたのは想像していたようなチャラチャラしたやつではなく、
サラとヤマトであった。
「よ!遊びに行こーぜ!」
「おはようございます!」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
フランクなヤマトと元気なサラ。
二人とも手荷物など持っておらず、散歩ついでに寄ったような雰囲気だ。
状況が飲み込めず固まっていると・・・
「ちょっとシュウ!何固まってんのよ!
嬉しいわ!シュウを訪ねて誰か来てくれるなんて!
シュウ!予定ないでしょ!?早く準備して行ってらっしゃい!」
「ちょ!んな約束なんてしてねえし!」
「何言ってんのよ!早く!
お二人とも家上がって!家の中で待っておいてね!」
「何勝手に言ってんd「「お邪魔します!」」」
「おい!てめえら!」
「早く準備してきてよ。行きたいとこあるんだ!」
「・・・・・・・・・チッ」
泣く泣く部屋へ戻り、読みかけの漫画を隠す。
そして服を着替え、リビングへ。
そうするとなぜか盛り上がっている奴らとかーさんととーさん。
「お!きたきた!」
「早速行きましょうシュウ君!」
「とりあえず外に出るぞ。」
1秒でも早く家から出て話を聞きたかったシュウはとりあえず外に出ようとする。
「「お邪魔しました!」」
「シュウ君少しお借りします!」
「シュウ!別に何時になってもいいからな!」
玄関の方へ向かうと。
「兄貴!何!?誰かと出かけるの!?
しかも、可愛い、かっこいいがいる・・・・・・どうゆうこと・・・?」
「知らねえよ。勝手にきやがって。」
「いいじゃないですか!私たちの仲でしょ??」
「そうそう。いいじゃないか!」
靴を履き、玄関を開け外に出る。
「いってらっしゃい!」
「ああ」
「「いってきます!!」」
外に出て少し歩き振り返る。
「どうゆうことだ。」
「?どうって・・・せっかくの休みなんだし遊びに行こうよ。」
「そうです!せっかくなので今から体を動かしに行きましょう!」
「なんか企んでねえだろうな?」
「仲良くなりたいんだ。だから誘ったんだ。」
「・・・・・・・・そうか。どこに行くんだ?」
「良くぞ聞いてくれました!目指すは某有名遊び場!
ゲーム、スポーツなんでもフリータイムで楽しめる施設です!!」
「よ!いい説明!サラちゃん!」
「ということで今からその場所に向かいますが、電車乗っていくのもなんなんで小型艦に乗っていきますか!」
「そうと決まれば早速公園に行こう!」
(・・・・・そんな気軽にあののりもん使っていいのか?)
そんな疑問もあったが、とりあえずついていく。
公園に到着すると、サラが走って公園の真ん中へ向かい、手招きをする。
「こっちです!」
到着すると真上に扉が開き、中へ入れるようになる。
すると、サラ、ヤマトとジャンプして艦内へ。
シュウにそこまでのジャンプ力はないので、
以前に載ったのと同じように片足だけ乗れるリフトに乗り、中に入る。
すると、隊長の艦内と違い、女の子らしいものがおいてあり、
かなり綺麗な内装だった。
それぞれの椅子にはぬいぐるみが置いてあり、
恋愛漫画で見るような女の子の部屋みたいだ。
「ちょっとシュウ君。あまりジロジロみないでください。恥ずかしいので」
「ププ。言われてやんの。」
「ムカッ。黙れ!ぶっ飛ばすぞ!」
「ごめんごめん。つい。」
「チッ。今に見てろ・・・」
「悪いけど、勝負事には負けないよ?」
「私だって負けません!スポーツ得意ですから!」
そう言いながら小型艦を出発させ、目的地に向かう。
そして、館内であることに気づく。
「・・・・・やべ。財布忘れた。」
「あ。お金はいいよ?
無理やり誘ったし。俺が奢ってあげるよ。」
「え!?いいんですかヤマトさん!?」
「さ、サラちゃん!?・・・・わかったよ。俺の奢りで。」
「シュウ君珍しいですよ!ヤマトさんが奢ってくれるなんて。
基本副隊長のことばっかりで、あんまり奢ってくれたりしないんですから!」
「そんな金あんのか?」
「大丈夫。防衛隊は国からちゃんとお金もらってるから。」
「そうか。助かる。」
「・・・・・・・・・・」
「なんだよ。」
「い、いやなんでも!なんでも言ってくれ!」
「やった!副隊長が欲しいです!」
「ちょ!ちょっとサラちゃん!?いきなり何言ってんの!?」
なんだかんだ艦内は騒がしかったが、悪い気はしなかった。
誰かと出かけるなんて想像はできても実現なんてしなかったから。
この前のデートといい、少し周りが色鮮やかに見える気がした。
本人は隠していると思っていても、
漫画、実は家族全員にバレているんですけどね・・・笑




