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久しぶりの学校

家から出て歩いて駅へ。

なんとも持ちにくいスクールバッグを片手に歩き始める。

カバンからイヤホンを出し、耳にはめていつも聴いている音楽をスマホから流し始める。

前は有線でたまに線が邪魔になることもあったが、

今の時代ブルートゥース、無線で繋げるのだから便利になったものだ。

ノイズキャンセリングの機能が出てから登下校、

周りを気にすることなく自分の世界に入れるようになったのでストレスも減った。

あいつがいっていたように、常に威圧感が出ていると思えば周りの反応も納得がいく。


歩いていると駅へ到着。

いつも通り改札に定期券をかざし、ホームへ。

少し待つと時間通りに来る電車。

人も多いがぎゅうぎゅう詰めになるほどではない。

電車に乗って約20分、最寄駅へ到着。

電車から降り、歩くスピードはややゆっくり。

頭では登校の覚悟は決めているものの、体がそうはいかないらしい。

いつもの嫌な時間が始まる。


改札を抜け、学校に向かって歩く。

周りには同じ制服を着た人たちが同じ方向へと向かって歩いている。

周りを見ると一人で歩いているもの、二人で話しながら、複数人で登校しているものもいる。

こんな風に誰かと登校するなど想像はできても実現はしない。

今でも周りから一定の距離を置かれて歩かれているのが現実だ。


校門近くになると、先生が一人立っているのが見える。

皆に挨拶しているようだ。

歩いて校門へと向かう。

立っていた先生はこちらを見るなり言葉が出ないようだ。


「おっ・・・・・・・・・」


校門を通り過ぎる直前、横目で先生を見ると冷や汗が出ていた。

顔がこわばっている。


「チッ・・・・・」


不意に舌打ちが出る。

これだから行きたくない。

誰にも歓迎されていないのが目に見えてわかる。

やはり気分が悪い。


通っている学校には中学と違い、上履きへ履き替えずそのまま土足で入る。

後者は言って左突き当たりにある階段を登り、2年生の教室があるフロアへ。

登り、曲がってすぐにある自分の教室、「2−1」へ。

扉に近づくと中でわちゃわちゃ声が。

そのまま扉をガラガラっと開け、中にはいる。

すると教室の空気が一気に変わり、誰が入ってきたのか気づくと全員シンとなってしまった。

なにぶん珍しくもなく、いつもこんな感じだ。


(・・・・・・・チッ)


現実離れしたことがあっても日常は変わらない。

その事実にいつもより不快になる。


自分の席は教室奥、窓側一番後ろ固定だ。

席にカバンを置くと、いつものように机を後ろの方へとずらし、少し離れた場所へと付ける。

椅子を引き、席に座るとイヤホンも外さず、スマホを触る。

いつものことだ。

見た目に似合わず、恋愛漫画を読みながらホームルームが始まるのを待つ。

自分では経験したことのない、想像力が掻き立てられる恋愛漫画が意外にも好きだったりする。

ヒーローものとか、バトルものとか、そんなものには興味がなかった。

どこまで行っても喧嘩、暴力は孤独以外のものを生まないと、経験から知っているのである。

この前の例外を除いて。


そんなこんなを考えているとホームルームが始まり、1日の授業が始まる。

1限〜4限までの退屈な授業を聞き流し、昼休みのチャイムがなる。

すぐに教室から出ていき、売店へ。

今日はおにぎり3種、パン2種を選びレジへ。

財布を開け、親からもらったお小遣いで会計をする。

終わればささっと校舎を駆け上がり、屋上へ。

屋上階段外を左へ回り込み、ハシゴを伝ってさらに上へ。

学校内で一番高いこの場所が自分のポジションだ。


(やっとこの場所に来れた)


胡座をかいておにぎりを1つ袋から出し開けて食べ始める。

中は明太子、好きな味の一つだ。

そのまま食べていると・・・


(『ここまでとはな、きちぃなこんな居場所』)


突然あいつの声がする。


「!?・・・お前喋れんのかよ。」

(『お前口に出して喋んなよ。変人に見られるぜ』)

(今ゆうなよ、んなこと知らねえって・・・)

(『でもキモがられてる姿を見るのも悪くはないか!』)

(お前まじ本気で殺すぞ・・・)

(『冗談だって。言ってやっただろ。』)

(・・・喋れるなら初めから言えよ。)

(『今の現状を、お前を通して実際に見たかったのさ。ひっでえもんだな。

誰もお前に近寄って来ねえし話しかけようともしねえ。

どっちか良いうといないものとして扱ってやがる。』)

(慣れたもんだ。ずっとだからな。)

(『こんなんでよく学校行き続けられるよな、お前)』

(お前もわかってんだろ。親に心配させたくねえし。)

(『ああ。そうゆうとこ、お前の相棒でよかったぜ』)

(俺はお前のこと、全然知らねえけどな。)

(『寝てる間に全部叩き込んでやるよ。』)


学校生活始まって以来、話し相手ができた。

これで少しは楽になれるかもしれないと、心の中で思いながら、話に花を咲かせていった。


売店で買った食べ物を全て食べ終わって少し経つと、昼休みが終わるチャイムがなる。

急いで屋上から教室へと戻り、席に着く。

午前中の半分の授業で終わりだと思いながら、つまらない時間がまた始まる。


(おい、お前まだ喋れんのか?)

(『ああ、いるが授業中とか誰かがいる時は喋らん。誰もいない場所だったら話してやる。

よく見るだろ?漫画で突然自分の中になんか目覚めたやつがいて授業中不意に叫ぶやつ。

流石にありゃまずい。お前の立場がより悪くなる。

お前を貶めるような真似は流石にできねえよ。)』

(そうか。助かる。)

(『頼れる相棒ちゃんだぜ?任してくれよ。』)


そう言って授業を聞く。

今までは聞き流す程度だったが、聞いていないふりをしながら少しは授業を聞いてみようと思った。


6限目の授業が終わり、今日の学校が終わる。

机の上を片付け、全てをカバンにしまって教室を出る。

それなりの足取りで階段を下り、校舎を出て校門へ。

見ると何故か生徒がソワソワしてヒソヒソ話をしながら校門を見ている。

なんだと思い見ていると・・・


「そこのお姉さん。俺と遊びに行きませんか?」

「?なんですか?私は待っている人がいるんです!すいません!あなたとは行動しません!」


ナンパに断られれている奴がいる。


(・・・だっせ。)


「ねえねえ、あれ如月女学院の制服じゃない?」

「あ!ほんとだ!お嬢様学校の!」

「でもあの学校ってここから遠くなかったっけ?」

「そうなの?テレビでしか見たことないからわかんない。」

「確か東京じゃなかったっけ?」


女子たちが話しているのが聞こえる。

特に興味ないが、目を向けると校門横の壁にいるのが見える。

スタイルが良く、立ち姿に軸のブレが全くない。

ただものではない感がするショートカットの女子が立っていた。

家に帰ろうとそのまま通り過ぎようと校門を通ると。


「あ!!シュウくん!やっときましたね!待ってましたよ!」


突然自分の名前を呼ばれ、つい最近聞いた声がすると思い振り返ると、

そこにはついこの前まで防衛基地で初対面し、

何気なく話してくれていた今宮戎 紗羅(いまみや さら)隊員、その人だった。

シュウくんの威圧感、オーラについてですが、

ちょっとこの人近寄ったらやばいかも・・・とか、怒ってる人に近寄れない顔も見れない・・・、

みたいな感じの雰囲気を常に纏っている感じです。

本能的にやめておこう、ってなるようなイメージですね。


皆さんもないですか?こんな人に出会ったこと。

ちょっと近寄りにくいですよね〜

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