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「それでは私の気がおさまらないよ。私は国の頂点に立つ君主なのだからね」

「じゃあ、今夜の祝勝会がご褒美です。皆で飲みましょう!」


 オウ!……と右の拳を振り上げた瞬間、怒涛の歓声が沸き起こった。


「勇者様、ばんざーい!」

「国王陛下、ばんざーい!」

「アルファング王国、ばんざーい!」


 近衛騎士の皆が歓喜の雄叫びを上げる。


「ヒャッホー!」


 ガキンッ


 金属の共鳴が轟く。甲冑の拳と拳を付き合わせてお祭りモードだ。


 ザッ


 お兄様が右手を水平にかざした瞬間、水を打ったかのような静寂が広間を支配した。


「承知した。今宵は無礼講である」



 ウオオォォオオー!!


 拳を突き上げ歓喜する近衛騎士達。


「国王陛下、万歳!!」

「国王陛下、万歳!!」


 拳に敬意を込めて頭上に掲げる。


 ザッ


 お兄様の右手が敬意を受け取る。

 再び水を打ったかのような静謐。


「サプライズにしようと思っていたのだが、飲み過ぎてサプライズどころでなくなるといけない。この場を借りて発表しようと思う」


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