華怜の休日
今日の午前。部活の練習を終えた私は、一度自宅に帰り着替えてお出掛けです。
どこに向かうと言いますとここ。
「たくさん並んでいますね。長蛇の列です」
つい最近オープンしたラーメン屋さんです。まだ、オープンして間もないのにこんなに並んでいるなんて、とても美味しいのですね。さっそく並びます。
――30分。1時間。1時間半。
「ふぅ。やっと先頭になりました」
ここのお店は、豚骨ラーメンがイチオシらしく来店するお客さんは、ほとんど豚骨を頼むらしいです。
「お待たせしました。何名様でしょうか?」
「1人です」
「こちらへどうぞ」
お店の中は、カウンター席のみで20人ほど入れるみたい。
「ご注文は?」
「豚骨ラーメンでトッピングに……メンマ、コーン、バターでお願いしますわ」
「はいよ!」
少しぽっちゃりした店長が大声で返事をして下さり、手際よく作業に取り掛かる。店内にこだまする機械の音や麺を湯切りする音、お客さんが麺をすする音。
「休日って本当にいいですわ」
「はい!どうぞ!」
4,5分後。私の前に現れた豚骨ラーメン。
「いい匂いです」
先にスープ派の私。一口飲むと。
「わぁ~。とてもいいです」
豚骨。そして、トッピングにバターを入れているのに、そこまでコッテリしてないところがなんだかいい。初めて。
続いて麺。外見は、綺麗なストレート麺。勢いよく音をたててすすり、口の中で味わい飲み込む。
「いいですわ。美味しい」
スープと麺が絡み合い飲み込んだ瞬間に、香りが鼻から抜ける。
「こんなに美味しいラーメンを食べたのは、久しぶりです」
そのあと、替え玉を2つ注文しとても堪能した私。時計を見るとそろそろ時間なのでお店を後に。
「ご馳走様でした」
このお店は、私の中でトップ3に入りますね。
「さて、服を買いに行きますか」
服を買い終わったらどうしましょ。他のお店を回るのもいいですけど、1人じゃやっぱり寂しいですね。
「優孝を呼びましょ」
携帯。携帯。……あれ、忘れてしまったみたいです。
「これでは、呼ぶことが出来ません。残念です。仕方ないですね。1人で過ごします」




