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第十六章 封絶のログハウスと狐巫女の急襲

オリジナルの映画の映像と脚本から、AIの力を借りて小説を作っています。

映像と脚本にはAIを使ってはいません。

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もしも僕の彼女が妖怪ハンターだったら。。。(仮)

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鬱蒼と茂る木々が夕闇に沈みゆく森の小道を、夏生は背中に重みを感じながら歩いていた。

捻挫した娘のさくらを背負っている彼の息は、一歩ごとに荒くなっていく。

「あー、あー、足がそろそろつりそうかな…」

と夏生がこぼすと、後ろから妻の奈美が声をかける。。

「さくらちゃん大丈夫?」

背中のさくらは細い腕をきゅっと回し、健気に頷いた。

「うん、大丈夫」

その背後から、不機嫌な足音を立てて妻の奈美がついてくる。彼女の苛立ちは、周囲のひんやりとした空気さえも険しくさせるようだった。

やがて、目的のログハウスのキャビンが木立の間に見えてきた。

夏生はほっと息を吐き、入り口の木製階段に腰を下ろして、さくらをそっと降ろした。

「よいこらしょっと。ああ、助かった。大丈夫かさくら」

「うん、大丈夫」

父娘が安堵の言葉を交わす中、追いついた奈美は忌々しそうに周囲を睨みつけ、吐き捨てるように言った。

「さっさと帰りましょう。こんなところ一分だって居たくないわ」

ヒステリックなその声音に、夏生は困惑とわずかな怒りを滲ませてたしなめた。

「奈美、きつく言いすぎたんじゃないか?あの子たち、さくらのこと助けてくれたんじゃないのか?」

さくらも母親を見上げ、擁護するように小さく声を上げる。

「うん。足痛いからって心配してくれて…」

しかし、奈美は聞く耳を持たない。冷たい顔つきのまま無言で背を向け、足早にキャビンの中へ入ってしまった。

夏生は小さくため息をつき、さくらの手を引いてその後を追った。

キャビンの中は、どこか空気が淀んでいるように感じられた。

夏生がドアを閉めようとノブに手を掛けた瞬間、明らかな違和感が指先に伝わった。

「なんだ?お?どうした?ん?ん?ん?」

ドアノブがガタガタと引っかかり、回らない。引いても押しても、まるで外から見えない巨岩で塞がれているかのようにビクともしなかった。

「あなた何やってるの?」

奈美が呆れたように声をかけ、さくらがふと窓の外へ視線を向けた。その直後、彼女の顔からスッと血の気が引いた。窓の外が急に日が暮れたように真っ暗になったのだ。

「ん?なんで?」

窓の外の深い暗闇を、あり得ないはずの赤い炎の球が不気味に横切っていった。

チロチロと揺らめくその狐火は、この空間がすでに常世の理から外れてしまったことを告げていた。異様な気配がキャビンの中に充満し、肌が粟立つ。

「んんっ!……あ、開いた」

夏生が渾身の力を込めてノブを引っ張った瞬間、不意にロックが外れ、ドアが勢いよく開いた。

だが、それは解放への扉ではなかった。開け放たれた空間から得体の知れない光が、夏生の体を容赦なく打ち据えたのだ。

「うわっ!」

夏生は無惨に床へ吹き飛ばされ、激しく転がった。

「あなた!」

「パパ!」

奈美とさくらの悲鳴が重なり響き渡る。

倒れた夏生へ駆け寄ろうとした奈美だったが、次の瞬間、奈美の体は見えない強大な力によって持ち上げられ、壁へと乱暴に押し付けられた。

「ママ!」

怯え切ったさくらの目の前に、草履を履いた足が音もなく降り立った。

見上げると、そこには紅白の巫女装束を身に纏った『狐巫女』が立っていた。

顔を覆う狐の面は一切の感情を読み取らせず、ただ底知れぬ悪意と禍々しい妖気だけがそこにある。

狐巫女はゆっくりと指を立て、「コン」と不気味な声を放った。圧倒的な死の気配に、さくらは声すら出せずに震え上がった。

一方、少し離れたキャンプ場では、大和たちが何事もなく穏やかにテーブルを囲んでいた。

「ん、ん、ん、ん。うま」

真菜が勢いよくカレーを平らげ、空になった皿を差し出した。

「おかわり!」

「え、また?」

横でカレーを食べていた美紅が目を丸くする。

「うん」

「何杯目?」

「えーと、3杯目」

悪びれる様子もない真菜に、美紅が呆れたようにツッコミを入れた。

「どんだけ食べるの?」

「へへ、まだいける」

我関せずとカレーに夢中な翔太だったが、ふと、向かいに座る大和と雛が、じっと自分を観察していることに気がついた。

「なに?俺の顔に、なんか付いてる?」

大和と雛は、揃って静かに首を横に振った。

「ううん」

「じゃあなに?」

不思議そうに尋ねるが、二人は視線を外して誤魔化した。

「なんでもない」

その直後、雛の表情がスッと鋭く変わった。目に見えない気配を感じ取り、ハッと立ち上がる。

「近くにあいつがいる」

「あいつ?死神?」

大和が身構えるが、雛は首を振った。

「違う。キツネ」

「キツネ?」

翔太がオウム返しにする中、大和はカレーの横に山盛りになった餃子を手に持っていたフォークに刺しながら、緊迫した空気にそぐわない間の抜けた声を出した。

「この餃子ジャガイモしか入ってねえ」

「おい!どこ行くんだよ!」

翔太が呼び止めるのも聞かず、大和はジャガイモ入り餃子をフォークに刺したまま、雛の後を追って森の中へ全速力で駆け出していった。

嵐のように去っていった二人を見送り、残された翔太は困惑して自分の顔を指差した。

「俺の顔になんかついてる?」

良一が淡々と事実だけを告げる。

「ジャガイモ」

「ジャガイモ?」

その頃、キャビンの中は地獄絵図と化していた。

狐巫女が片手で奈美の首を締め上げ、無造作に宙へ吊るし上げている。

奈美は苦痛に顔を歪め、空中で必死にもがいていた。

「奈美!」

「ママ!」

夏生とさくらが絶望の叫びを上げる中、開け放たれたドアから、黒い革ジャンを肩に引っ掛けた男が飄々とした足取りで入ってきた。手には抜き身の日本刀を握っている。

怪しげな笑みを浮かべた男――伊神は、この凄惨な状況に似つかわしくない、ひどく場違いな軽いトーンで口を開いた。

「すいませんね。これが俺の仕事なんで」

伊神は刀の切っ先を狐巫女に向けながら、倒れている夏生をチラリと見下ろした。

「こいつ倒したら300万。契約しますか?」

人の命が今にも奪われようとしている極限状態で繰り出された、あくどい営業トーク。

狐巫女の異様な恐ろしさとは対極にある、あまりにも俗物的で胡散臭い男の姿だった。

「契約?300、高いな」

夏生が呻くように答えると、伊神は肩をすくめた。

「こっちも商売なんでね」

「もうちょっとまけてくんないの?」

「このまま撃退するだけなら半額でも構いませんが、この先どこかで襲われてもアフターケアはありませんよ。こういう妖怪は一度目をつけると、しつこいですからね」

相手の足元を見るような伊神の言葉を裏付けるかのように、狐巫女が空いた手で印を結び、夏生に向けて強烈な火花を放った。

「うわっ!」

顔をかばいながら、夏生はたまらず叫んだ。

「わ、わかった。300万の方で!」

「じゃ、契約成立ってことで」

伊神がニヤリと胡散臭い笑みを深めたその時。

バンッ!と音を立てて、大和と雛がキャビンに飛び込んできた。

「さくらちゃん!おじさん大丈夫ですか!?」

「お兄ちゃん」

さくらが縋るような声を上げる。

雛は、立ちはだかる伊神を鋭く睨みつけた。

「お前は、呪符の押し売り屋」

「違う。妖怪ハンターだ」

伊神はむっとしたように言い返し、露骨に舌打ちをした。

「なに?もう、いいところで人の商売邪魔しやがって」

「くらえ、俺の…」

伊神が刀を構えようとした瞬間、大和がスッと前へ出て、手に持っていたフォークを狐巫女へ向けて突き出した。

そこには、先ほど大和がたべていた餃子が刺さっている。

だが、狐巫女は微動だにしない。

「にんにく効かないんだ」

大和の唐突な言葉に、雛が振り返る。

「そうなの?」

「これジャガイモしか入ってないから」

魔除けになるはずのにんにくが入っていない。ならば物理か術で押し通るしかない。

「しょうがない。えい!」

雛の腕から、青白い電撃が激しく放たれた。

眩い閃光と爆音がキャビンの中を暴れ回り、狐巫女と伊神の周囲で無差別に炸裂する。

「待て!ちょっと!」

狐巫女は飛んでくる火花を必死に避けながら、たまらずドアの方へ逃げ出した。

それを追って飛び出していく大和と雛。

夏生がつぶやく。

「さすがだ」

「ジャガイモしか入ってない餃子ってなんだよ…」

悪態をつきながらも、伊神は決して商売への執着を忘れない。

「たく、しょうがねえな。今日のところは半額にしといてやるから。後で必ず取り立てに行くからな!金、用意しとけよ!」

嵐のように現れ、胡散臭い捨て台詞を残して、伊神はさっさと暗闇の中へ姿を消した。

拘束を解かれた奈美が、激しく咳き込みながら床へ崩れ落ちる。

「うぇぇっ」

「ママ!」

「奈美!」

さくらと夏生が慌てて駆け寄った。

「大丈夫?」

さくらが涙声で背中をさすると、奈美は首を押さえ、息も絶え絶えに頷いた。

「大丈夫……」

安堵する伊坂家だった。


最後までお読みいただきありがとうございます!

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それでは、次回のストーリーでお会いしましょう。

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