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ダブル・バニッシュメント! ~ 勇者パーティを追放された少年テイマーと魔王軍四天王を追放された女ケンタウロス、2人揃えば最強だったので全ダンジョン制覇を狙います ~  作者: 冒人間
第1章 追放者も歩けば勇者パーティに当たる

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第4話 『検証』&『攻略』


「はッ―――!!」


 ―――ヒュバッッッ!!!


「グギャッ―――!!!」


 ステラフィアの振るう『大剣』の一撃により、『レベル7』の『下級モンスター』―――『グリーン・ゴブリン』が一刀両断にされた。


「ふん、他愛ない」

「というか、オーバーキルもいいとこなんだけどね」


 2人は既に30分以上ダンジョンに潜り続け、その間に50を超える回数モンスターと戦闘を行い―――そして、そのどれもがほんの一瞬で終わった。

 自身の全『ステータス』を100倍に上昇させた今のステラフィアであれば『上級モンスター』すら容易に葬れる以上、それは至極当然の話であった。


「……ねえ、ステラ」

「ん? なんだ?」


 そんなステラフィアの戦闘を馬の胴体部分に乗りながら見続けていたリィドが、彼女に向けてとある提案をした。


「その武器……僕が使ってみてもいい?」

「なに?」


 その時のリィドの表情と声には、『期待』の感情が溢れていた。


「君の魔法で作り出された『武器』にはステータス補正効果があって、その『大剣』なら全『ステータス』を100倍にしてくれるんでしょ?

 それなら、僕がその『大剣』を使えば……!」


 リィドの『ステータス』は『E級冒険者』の平均以下ではあるが、それでもステラフィアよりは高い数値である。

 リィドにステラフィアの生成した『武器』によるステータス補正が適用できれば―――彼女以上の凄まじい『ステータス』が得られるということになる。


「ねぇ!

 試してみようよ、ねぇ!」

「ふーむ…………」


 目を輝かせるリィドに対し、ステラフィアは何か懸念点があるかのように思い悩む。


「まあ、モノは試しか……ほら」

「わぁい!」


 リィドは差し出された『大剣』を大喜びで受け取とると、彼女の背から降り立った。

 そしてそれとほぼ同時に―――


「あっ!」


「「「「「きゅるっ、きゅっきゅるっ!」」」」」


 タイミングよく『レベル4』の『下級モンスター』――『スモール・スライム』の群れが現れた。


「よぉし!!

 この『大剣』少し重いけど、僕もステラみたいにカッコよく決めてくるからね!!」


「…………いや、リィド。

 それを『重く感じる』ってことはつまり―――」


「それじゃあ行ってくる!!

 でやあああああああああああ!!!」


 踏ん張りながら『大剣』を振り上げたリィドは血気盛んな掛け声と共に『スライム』の群れへ突撃し―――


 そして5分後―――


「「「「「きゅるぅううううう!!!」」」」」


「ステラぁあああああああああ!!!

 ヘルプミィぃぃいいいいいいいいい!!!」


『スライム』の山に埋もれる少年の悲鳴が響き渡るのだった……


 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆


「まあ……私以外の者がそれを使ってもステータス補正効果が表れないのは、私が『魔王軍』にいた頃に既に実証済みだったんだけどな」

「それ先に言ってくれませんかねぇ!?」


 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆


 と、道中色々とありながらも2人は共に自分達の『力』についての『検証』を進めていき―――


 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆


「―――うん。

 これで少なくとも、現時点で検証可能な大体のことは試したかな」


 それから更に数十分に及ぶ『検証』を行った末に、リィドはぽつりと呟き―――


「ああ、()()()使()()()()()()()()()()も、いくつか分かったしな」

「……うん、そうだね」


 ステラフィアのその言葉に、リィドは神妙な表情で頷いた。


「それじゃあ、ステラ」

「ああ、ここはもう―――とっとと済ませてしまうか。

《リインフォース・アームズ》」


 リィドの声に応えたステラフィアが、即座に『魔法名』を唱え―――


「《ナンバーズ・フォー-ライトニングスピア》」


 その手に、『長槍』を握る。


 そして―――


「はッ!!!」


 ―――ヒュンッッ………!


 2人の姿が、消えた。


 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆


《 ガーディアン・ルーム 》


「グゴアアアアアアアアアアッッッ!!!!」


 全長4メートル、猪頭の巨人。

『レベル30』の『中級モンスター』にしてこのダンジョンの『最後の番人(ラストボス)』―――『ミドル・オーク』が目を血走らせ、涎をまき散らしながら咆哮を上げる。


 直後―――


 ―――シュパッ……!


「ゴガッ―――?」


『ミドル・オーク』の首が一瞬の内に宙を舞い―――その背後には『大剣』を振り抜いた女ケンタウロスと、その背に乗る銀髪の少年の姿があった。


『ミドル・オーク』は自身に何が起きたのかを理解する間もなく―――


 ―――ズ……ドォッ………!


 首の無くなった身体が、予定調和の如く床の上へと沈んでいった。


 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆


『新規ID名―――『ダブル・バニッシュメント』

 登録完了しました』


 無機質な『声』が小さな空間の中に響き渡り―――2人による『下級ダンジョン』の攻略が完了したことを淡々と告げた。


 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆


「さて、それじゃあ―――」

「ああ――行くか」


 リィドとステラフィアは頷き合うと―――『本命』を共に見据えた。


『夢』を叶え、『約束』を果たす為の『本命』―――


「「次の『超上級ダンジョン』へ!」」


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