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夢見ぬ異端者  作者: ねるこえめ
紡がれる白昼夢
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99/129

Peace2-3

るかのお腹から音が響いた。

るか「大分…かなりお腹空いた。」

ゆうり「そろそろ夕食にしましょうか。ご馳走作るってみれいが張り切ってましたし!」

師匠「手伝ってもらったのですから、皆さんはゆっくりしていてください。」

るか「いえ、手伝わせてください。今日の為に沢山レシピ調べて来たんです。」

ゆら「ゆらもです!手先が器用ではないので、作るのに時間はかかってしまいますが…。」

ゆうり「先生は安静にしていてください!私がちゃんと見てますから!」

師匠「それでしたら…お言葉に甘えさせていただきます。困ったことがありましたら、何でも聞いてください。」

皆で野菜を家の中へ運び、夕食の準備を始める。


ゆらは前菜としてカルパッチョを、るかはパンプキンスープを担当し、のえるとろわは分担してロールキャベツを作る。りおうはリゾットを担当し、みれいとふらんはスイートポテトケーキを作り始めた。

のえる「ゆら…包丁の持ち方怖いけど、手伝おっか?」

ゆら「ありがとうございます…!野菜切るの苦手で…。」

のえる「じゃあ代わろっか?ロールキャベツ煮込むのとかは…」

ゆら「いえ…ゆらが煮込んだら焦げるか焼けるか、最悪の場合火事になります…。」

のえる「何でそんなことになんの…。るか、スープ作り終わったら、メイン料理手伝ってくれない?」

るか「それは悪魔の囁きだよ。ただでさえスープ飲むの我慢してるのに、ロールキャベツなんか見ちゃったら…」

るかのお腹が鳴り続ける。

ろわ「限界が近いね、早く仕上げよう。りおうはどう…ってこれ、野菜?」

りおう「はい。野菜が入ったチーズリゾットです。」

信じ難いほど歪な形の野菜が入ったチーズリゾットが作られようとしていた。

ろわ「味見…してみてもいい?」

りおう「勿論です。」

みれい「みれいも味見したいです!」

ふらん「みれい〜!このままだと完成しないよ!」

みれい「ケーキは最後なので大丈夫ですよ!」

ふらん「まだ焼き芋潰しただけなんだけど…。」

ろわ「味が…しない。」

みれい「本当です…。調味料入れてないのですか?」

りおう「入れましたよ。いつもこのくらいの味ですが。」

ろわ「いつもこんな薄味のご飯食べてるの…?」

りおう「シェフの方が作ってくださった料理は濃すぎるので、健康に良くありません。これくらいが無難です。」

みれい「これはこれで薄すぎますよ!もう少し濃くしていいですか!?」

りおう「みれいに任せるのは怖いので、ろわに頼みたいです。」

ろわ「私?」

ふらん「野菜のことに関しては、やっぱりろわが一番だよね!」

ろわ「りおうが良いなら…」

りおう「はい。このままではみれいやせれんが食べなさそうなので。」

みれい「みれいは食べますよ!?」

ゆら「た、玉ねぎで…目が…」

るか「ゆら、早く目洗って。…るかも玉ねぎ切ったら気が紛れるかな。」

ふらん「絶対やめなよ!?」

キッチンが賑わっている中、せれんはリビングで黙々とゲームをしている。

ゆうり「せれん。料理なら、手袋しながらせれんも一緒にできるんじゃない?」

せれん「料理できないし興味ない。」

皆と共に行動しないせれんのことをゆうりは心配し、師匠に相談する。

ゆうり「せれんにも参加させなくていいんですか?ろわ以外に、こんなに沢山の友達ができたのは喜ばしいことですが、話の輪には入ろうとしませんし…。」

師匠「せれんは自らの意思で選んでいるので、大丈夫ですよ。1人が好きな人を無理に連れ出すのは、誰かといることが好きな人を孤独にすることと同じです。せれんが今満たされているのなら、私達ができることは見守ることだけです。」


無事に料理が完成し、師匠とゆうりは食卓で、8人はリビングの机を囲って夕食をとる。

師匠/ゆうり「いただきます。」

7人「いただきます!」

せれん「肉美味しい。」

せれんはロールキャベツのキャベツを退け、肉だけを食べていた。

シュシュ「せれんお行儀悪いシュ!」

ララ「まずは『いただきます』ラ!」

せれん「…いただいてます。」

のえる「もしかしてせれん、キャベツ苦手?」

せれん「野菜全般無理。」

りおう「今日のメニューでは何も食べられませんね。」

せれん「肉は食べれるよ。」

るか「せれんが残した分もるかが食べるから大丈夫。」

のえる「それじゃ駄目。折角皆で作ったんだから、一口でも食べて。」

せれん「ええ…。」

のえる「ふらんとみれいは、スイートポテトケーキできそう?」

みれい「今オーブンで焼いてるので、あとはデコレーションすれば完成です!」

せれん「ケーキ食べたい。」

ふらん「お皿に乗ってるご飯全部食べた人だけが食べられる、特別なケーキだよ!」

せれん「…一口だけ食べてるかにあげる。」

ふらん「せめて二口!」

せれん「はーい。」

ろわ「のえるとふらん、凄いね。せれんに野菜食べさせるなんて。」

ゆら「本当です!2人の方がゆらよりも先生に向いてます!」

のえる「子どもの相手はできないよ。せれんだからどうにかなるだけ。」

ふらん「それにゆらは子どもに対して一生懸命だから、絶対向いてるって!植物にも料理にもちゃんと向き合ってるから、盛り付けも丁寧だし美味しい!」

ゆら「ありがとうございます。でも、本当に美味しいですね。流石、師匠さんの畑です…!」

ろわ「やっぱり新鮮さって前菜で一番感じるよね。」

りおう「ろわの味付けも美味しいですけどね。リゾットの野菜の味が際立ってます。」

みれい「あんなに味がなかったのに、凄いです!」

ろわ「私はお菓子作れる方が凄いと思うよ。」

みれい「そうですか?みれいは逆にお菓子しか作れないので、気が向いたら料理もしてみたいです。」

ふらん「気が向いたらって…普段は料理しないの?」

みれい「実家暮らしですし、趣味でもないので。」

ふらん「そっか。ふらんも寮に入ってやっと料理できるようになったから、人のこと言えないな〜。」

キッチンから、焼き芋の良い香りがしてくる。

ふらん「そろそろ最後の仕上げしよ!」

みれいとふらんはキッチンへ向かい、しばらくするとデコレーションされたスイートポテトケーキが登場した。

るかとせれんがケーキを取り合ったり、片付けが終わったら皆でゲームをしたりと、賑やかな時間はあっという間にすぎた。

ゆうり「こんなに賑やかなの、久しぶりです。」

ゆうりは皆を見て微笑んでいた。

師匠「本当に、時間というものはあっという間ですね。」

小説をあまり読まない為、脚本調になっています。

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