Peace1-3
昼下がり、せれんとララを外へ連れ出し、宝探しへと向かう。
ろわ「せれん、あの時初めて名前呼んでくれたよね。」
せれん「流石に変な語尾つけた奴が呼んだら覚えるでしょ。」
シュシュ「変じゃないシュ!」
ララ「それから、せれんはシュシュが見えるようになったラ?」
せれん「ううん、夢の中で初めて見た。思った以上に変な見た目だった。」
シュシュ「だから変じゃないシュ!それとララ、あんまり人前では2人と話しちゃダメシュ。2人がいじめられちゃうシュ。」
ろわ「シュシュと話せるなら気にしないのに…。」
ララ「せれんはすぐ無視するから大丈夫ラ!それにおじさんとおばさんとっても優しいラ!」
ろわ「それが本当に救いだったよ。師匠も優しいし、こっちに来て良かった。」
せれん「ただ変わり者なだけじゃね?」
ララ「せれんが言えることじゃないラ!」
シュシュ「それより、ろわとシュシュが作った宝探ししてほしいシュ!」
ララ「ラ〜!せれんもやるラ!」
せれん「ゲームしたいけど、宝は欲しい。」
シュシュ「じゃあ最初の問題シュ!『精神美の化身が沢山見守る場所は何処』シュ?」
せれん「せれん。」
ララ「そんな訳ないラ。」
せれん「ペンギンって美味しいのかな。」
ララ「ペンギンじゃないラ!ララ分かったラ!」
そう言って、ララは桜並木へと向かう。
ララ「答えはここラ!」
ろわ「ララ、よく分かったね。」
せれん「何でここ?」
シュシュ「精神美は桜の花言葉シュ。桜が沢山見守ってる場所はここシュ〜!」
せれん「これなぞなぞじゃなくね?」
ろわ「なぞなぞみたいな言葉遊びはできなかった。」
シュシュ「まずなぞなぞっていってないシュ。」
ララ「それでお宝どこラ?」
シュシュ「確か…この辺りに掘ったはずシュ。」
せれんが桜の根元部分をシャベルで掘る。
せれん「なんか出てきた。箱だ!お宝!?」
ララ「開けて見るラ!」
中には紙が入っていた。
せれん「何で紙切れが宝なの?」
シュシュ「ちゃんと書かれてること読むシュ!」
せれん「『許す心を持つ青い絨毯を探せ』って誰かの家に不法侵入しろってこと?」
シュシュ「そんな訳ないシュ!」
ろわ「あ、ここ今建物があってないんだった。」
ララ「ラ!?それじゃあお宝見つけられないラ!」
せれん「どこそれ?答えは?」
ろわ「答えはネモフィラが咲いてたとこ。」
せれん「そんなとこあったっけ?」
ララ「あるラ!夢の中ラ!」
シュシュ「そこには何も埋めてないシュ…。」
ろわ「不可抗力ってことで次の問題。『川沿いの忘れ物は?』」
せれん「川に行けってこと?探すの大変なんだけど。」
ララ「それならある花を探せば見つかるラ。」
ララは川沿いに咲いている勿忘草を見つける。
ララ「あったラ!」
せれん「また花?」
シュシュ「バレたシュ?大ヒントシュ!問題は全部花シュ!」
せれん「流石に分かるよ。疲れた。ろわが掘って。」
ろわは勿忘草近くに埋められていた箱を取り出す。
ろわ「はい、次の問題。」
せれん「また問題…『お辞儀をしない春の太陽はどこ』
何言ってんの?」
ろわ「これぞ、なぞなぞじゃん。」
せれん「確かに。…太陽がいないのは、北?」
ララ「北って言ってもどこラ?」
せれん「ララ、太陽に関連する花知らないの?」
ララ「太陽…向日葵ラ?でも春の花じゃないラ。」
シュシュ「惜しいシュ!春を告げる太陽シュ。」
ララ「…分かったラ!せれん!ミモザが咲いてる場所はどこラ?」
せれん「花屋にでもあんじゃない?」
シュシュ「ちゃんと咲いてる場所探すシュ!」
無事にミモザが咲いている場所に辿り着いた。
せれん「ていうか何でミモザ?」
シュシュ「ミモザは学名だとこの花じゃなくて、お辞儀草のことシュ。だからお辞儀をしない太陽シュ。」
せれん「北関係ないじゃん。」
その後もすずらん、カーネーション、そして青バラと問題を解いていった。
最後に辿り着いたのは、神楽家の裏に咲いているノイバラだった。
シュシュ「まだノイバラは咲いてないシュ。」
ララ「『まっすぐ先を歩け』って書いてあるラ。」
家の方へ向かうと庭があり、街を夕日が照らしていた。
ララ「何もないラ。」
ろわ「うん、何もない。あるのはいつもの景色。いつもの畑。」
せれん「え?終わり?」
シュシュ「終わりシュ。」
せれん「は!?宝は!?」
シュシュ「宝はこの景色シュ。ろわはこの景色を見て、皆が何を思うか知りたかったみたいシュ。」
ララ「綺麗ラ。」
せれん「いやいや、良い話風にしてるけど宝は!?金銀財宝は!?ここまで歩かされた意味って何!?」
ろわ「そういうと思った。」
ろわはせれんの携帯にクーポンを送る。
せれん「わーい。というかここに、ララ用のネズミ捕りでも置いとけば良かったのに。」
ララ「ラ!?」
シュシュ「ララはせれん以外触れられないから無理シュ〜!それでララ、綺麗以外に何か思うことあるシュ?」
ララ「ラ…ろわの家としか思わないラ。シュシュはラ?」
シュシュ「シュシュもそうシュ。ただ、虚しくなるシュ。もしろわやシュシュやララ、せれん、皆が明日死ぬかもしれなくて、全て無駄になるのなら、シュシュは皆に早く義務から解放されて、自由になってほしいとも思うシュ。」
ろわ「私も、せれん以外の皆が消えたいって思ったことあるの知ってるから、このまま園芸を続けていいのか、罪悪感がある。人生に終わりがあるのが唯一皆の、自分の救いだと。でもせれんはそうじゃないんでしょ?」
せれん「そりゃそうだよ。どんなに何かを残したって、死んだら全部無駄になるじゃん。語り継がれたってせれんはもういないんだから、次世代を生きる人に賞賛されようが何言われようが、せれんは何も口出しできない。何より、せれんが世界を滅ぼせない。」
ララ「何故か、せれんのその気持ち、少し分かる気がするラ。」
せれん「でしょ?だからせめて、傷を抉るような創作がしたいわけ。」
ララ「皆が笑顔になる創作はしないラ?」
せれん「しなーい。そんなのは他の人がするでしょ。救う義務を与えられている人間がいるのなら、殺す義務が与えられている人間もいなきゃ釣り合いが取れないじゃん。」
シュシュ「厨二病シュ?」
せれん「炙るよ?」
シュシュ「シュ!?!?」
小説をあまり読まない為、脚本調になっています。




