Peace2-3
-夢の中-
ろわはどこからか、袋に入った花の種や、土、園芸に必要な物を持ってきた。
ろわ「今の時期で育てやすい花だと…千日紅とかかな。」
のえる「その土が大量に入った袋、どこから持ってきたの?」
ろわ「基本園芸に必要なものは、地下室に全部入ってる。」
ふらん「地下室なんてあったんだ!」
レレ「地下に置いてあるものも、この世界で必要なものなら何でも揃うレ〜!」
のえる「凄い!欲しい服とかあるかな!?」
リュリュ「必要だと判断されなければないリュ。」
ヴェヴェ「のえるの願望を叶えない地下室など、あっても意味がないヴェ。」
ミュミュ「何言ってるミュ。」
りおう「よし、早く準備して植えに行きましょう。」
ろわ「りおう、見かけによらず楽しそうだね。」
ゆら「楽しそうなんですね⋯。」
シュシュ「鉢植えして保管しておくために、教会の外に出発シュ!」
教会の扉を開けると、今まで辺りを覆い尽くしていた霧が晴れ、桜とネモフィラが教会を囲っていたことに気づく。
のえる「ぜ、絶景すぎる…!」
みれい「創作の参考になります!素敵です!」
ふらん「今まで霧がかかっててこんなに見渡せたことないけど、これ、夢!?現実!?」
レレ「これは夢の中だから、教会みたいに現実には存在しないレ〜。」
◾︎◾︎「そっかー勿体ない。」
メメ「でも寝るには最高の場所メ。」
そう言ってメメはネモフィラの中に潜る。
ゆら「本当に、天国のような場所ですね…!」
ゆら達が感激していると、りおうとろわ、リュリュとシュシュは教会のベランダに移動していた。
りおう「早く園芸始めますよ。」
ろわ「そうだね。」
守護精霊の守護知識
第2回守護精霊の守護知識は、メメが種植えの仕方を紹介するメ。
まずは土メ。培養土って言って、畑の基本の土にいらなくなった枝や葉が分解された腐葉土、その他肥料を混ぜ合わせた神楽家自家製の土を用意するメ。
ポットの下に、大粒の土を敷いてポットの底の穴を塞ぐメ。そしてスコップや、ペットボトルを斜めに切ったボトルで土をポット一杯に入れるメ。
真ん中にグサッと(※少し)指を突っ込み、種をピンセットで置いて、上から土を被せるメ。
ここでポットサイズの何か(今回は切り株)で土をギュッと押して固めたら完成メ〜!
ろわ「今回は底面灌水で様子見よっか。」
のえる「底面灌水?」
りおう「鉢の底から水を浸み込ませて、根から水やりをするんですよね。」
ろわ「そう。根腐れしないか心配だから、定期的に様子見るけど、千日紅は強いから。」
園芸用トレーにビニールを敷いてポットを乗せ、ビニールに如雨露で水をやる。すると、ポットの中の土が湿ってきた。
◾︎◾︎「こんな風に育てるんだー。芽が出るの楽しみ!」
ふらん「ここに置いておいたら、来週まで様子見れなくない?」
ろわ「うん。だから朝起きたら、多分私の家に置かれてると思う。」
ヴェヴェ「瞬間移動ヴェ!?」
レレ「でも、ここの方が安全に育つレ〜?」
のえる「そうなの?」
シュシュ「ここは精霊にも優しい、つまり植物にも優しいシュ。」
のえる「どういう理屈?」
ろわ「本当はそうしたいけど、私達の世界で育てろって意味で、この夢の中と現実世界が繋がってるだろうから、来週までは私が面倒見るよ。他の植物の面倒も見てるし。」
ゆら「じゃ、じゃあお言葉に甘えてよろしくお願いします!」
◾︎◾︎「よろしくね!来週楽しみにしてる。」
その後は自由時間で、各々好きなことをしていた。
ゆら(⋯今のところ名前以外は聞き取れます。でも現実での見た目すら分かりません⋯。)
ゆらはずっとメメ(仮)が気になっていた。
-休憩時間-
桜とネモフィラのデッサンをしているみれいに、ゆらが近づく。
みれい「ゆら、どうしたのです?」
ゆら「みれい!急なんですけど、メメさんってどんな見た目してますか?」
みれい「急ですね〜。えーと⋯1頭身で可愛いです!」
ゆら「そっちのメメじゃなくて!人間の方のメメさんです!」
みれい「そっちですか。⋯◾︎◾︎(ゆら)が◾︎◾︎◾︎◾︎(好きそう)な感じです!」
ゆら「そんな⋯何も聞き取れません⋯。」
ゆらが膝から崩れた。
みれい「どういうことです?」
ゆら「実はお互い見た目も、恐らく声も皆と違うように見えて、聞こえているみたいで…。」
みれい「名前以外もってことですか⋯!?」
ゆら「はい…なので、せめて外見の特徴だけでも聞こうと思ったんですけど、聞こえないみたいです…。」
みれい「なるほど…抽象的な答えだったら聞こえるのでしょうか。例えば⋯◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎(腕につけている)ヘアアクセサリーが本体みたいな?」
ゆら「あれ?ヘアアクセサリーだけは聞き取れました。」
みれい「本当に!?ヘアアクセサリーしてる人多いからでしょうか?⋯あ!」
そういうとみれいが手帳を開き始めた。
みれい「この前ゆらのメモを見て、みれいも皆のこと書いてみたんです!似顔絵もあるんですけど、どうですか?」
そこには、確かに全員の紹介が絵とともに描かれていたが、メメ(人間)の部分だけは黒く塗りつぶされていた。
ゆら「メメさんのところだけ…見えないです…。」
ゆらが地面に突っ伏してしまった。
みれい「ゆら!?大丈夫ですか!?」
ふらん「2人ともどうしたの〜?」
みれい「ふらん良いところに!◾︎◾︎について、何か知っていることありますか?この似顔絵も見えないみたいで…。」
ふらん「あー!さっきね、◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎(ゲームの話で盛り上がって)、◾︎◾︎(今度)、◾︎◾︎◾︎(のえる)と◾︎◾︎◾︎(ふらん)、◾︎◾︎◾︎(せれん)と◾︎◾︎(るか)で、◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎(現実世界でゲームしよ)ってなったんだ!◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎(ゲームの人数は満員なん)だけど、◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎(2人も遊びに来ない)!?」
みれい「良いですね!◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎(ゆらが行けるなら行きたいです)!」
ふらん「ゆらもどう?」
ゆら「ごめんなさい…何一つ聞き取れませんでした…ぼくはメメさんがこのまま一生誰か分からないんでしょうか…。」
みれい「ダメでしたか…。」
ふらん「…そうだ!」
ゆら「?」
ふらん「◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎(もう少し予定詰めたら)、連絡するね!」
-月曜日 朝-
ゆらが朝起きると、ふらんからメールが来ていた。
ふらん『◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎(〇月✕日に寮)で◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎(るか達と会う約束してるんだけど)、◾︎◾︎◾︎(どう?)読めた!?』
ゆら「…。」
ゆら『折角頑張ってくれたのにすみません。全部黒く塗りつぶされていて、何も読めません…。』
ふらん『そっかー⋯。』
ゆら(ふらんにもみれいにも、これ以上迷惑はかけられません…。もし会いたいのなら、自分でなんとかしないと…!きっと、この島の中にはいるはずです!)
ゆらが学校へ出かけようとすると、母に呼び止められた。
ゆら母「待ってゆら!また法的伴侶制度についての連絡来てたんだけど、どうする?」
ゆら「⋯今はいいです。行ってきます。」
この国では社会で上手くやっていけないと判断された場合、色々な支援が送られてくる。法的伴侶制度もその一つで、双方了承の上、生涯の相棒を紹介される。
お互いの性格や価値観等のマッチング率で判断され、相手を選ぶことはできない。だが、相性が合わない場合、契約を結ばないことも可能だ。
法的伴侶制度を設ける理由は恐らく、お互いに支え合えるという名目で、自他共に害を加えないように、政府が相棒同士で監視させるためのシステムだろうとも言われている。
登校中はみれいやふらんと待ち合わせをしているわけではないが、この日は感じたことのある衝撃を背中から受けた。
ゆら「みれい…朝から体当たりしないでください…。」
みれい「ゆらが見えたのでつい走ってきちゃいました!おはようございます!」
ゆら「おはようございます。」
みれいは何かを言いたそうに口を開閉していた。
ゆら「どうしたんですか?」
みれい「あ…えっと…ゆらに伝えようと思っていたことがあったんです。みれい、法的伴侶制度を利用しようと思ってるのです。」
ゆら「⋯!そうなんですね!相手、良い人だといいですね!」
みれい「はい。ゆらは大変なことが沢山あったのに、今でも自力で相手を見つけようとしてるの、すごいと思ってます。みれいは探すのに疲れただけだから気にしないでください。応援してますから!」
ゆら「ありがとうございます!ぼくも応援してます!」
小説をあまり読まない為、脚本調になっています。
守護精霊の守護知識で書いた園芸の知識は、諸説あると思いますので、参考程度に留めていただけたら幸いです。




