Peace2-4
-ゆらの幼少期-
小学校時代、ゆらは不器用で人と足並みを揃えられず、その上惚れやすいことが原因で陰口を言われ、いじめられていた。
学年が上がり、クラス替えをして、仲の良い友達ができた。
ゆら「内緒ですよ。実は〇〇が好きなんです。」
そう友達だと思っていた人に話した次の日、クラス全員に知れ渡っていた。
クラスメイト「ねえ、ゆらって〇〇のこと好きらしいよ。」
クラスメイト「え?でも前は△△が好きって✕✕から聞いた。。」
ゆら(それは去年の時の話で…。)
クラスメイト「何それ〜!惚れっぽ過ぎ笑笑」
クラスメイトの声は大きくなり、ゆらの好きな人にまで聞こえていた。その人は椅子から立ち上がり、ゆらの前まで歩いてくる。
「悪いけど、ゆらのこと好きじゃないから。」
周りから嘲笑が聞こえる。
ゆら「ゆ、ゆらだって貴方のこと好きじゃないです!ただの噂じゃないですか!」
クラスメイト「うわーじゃあ他の人が好きってこと?」
クラスメイト「意地張って嘘ついたんじゃない?」
クラスメイト「何それダサ。」
ゆら(ゆらだって好きになりたくてなってる訳じゃないのに…どうやったらこの気持ちを抑えられるんですか…。)
その後も卒業まで、いじめは続いていた。
しかし、人に惚れやすい性格は直らず、専門校では好きな人ができても、周りに共有しないようになった。
けれど2年でみれいと仲良くなったある日。
みれい「ゆらって⋯何でもないです。」
ゆら「?どうしたんですか?」
みれい「えっと⋯違ったらごめんなさい。ゆらって、もしかして今通った他クラスの人が気になってるのですか?」
ゆら「え…!?どうして…分かったんですか…?」
みれい「よく目で追っていたので、何となく…。」
ゆら「…あ、あの誰にも言わないでください。それに、目で追ってるだけでいいというか、告白とかそういうことを考えている訳ではなく…」
みれい「?何で誰かに言う必要があるのですか?それに、どう好きでいたいかは人それぞれだと思うので、告白をするかどうかもゆらが決めることですよ?」
ゆら「…き、気味悪がらないんですか?」
みれい「何で気味悪がるのです?」
ゆら「だって…」
ゆらは小学校時代のことをみれいに話す。
みれい「それ周りの人が終わってるじゃないですか。」
ゆら「でも、ぼくが惚れやすいのは事実です…。1年の頃に違う好きな人がいましたし、こんなに早く好きな人が変わるなんて、おかしいです…。」
みれい「…おかしいの基準が分かりませんが、そしたらみれいもおかしいかもしれません。」
ゆら「みれいがですか?」
みれい「はい。小学校の時に仲が良くて、きっと好きだった人が、小学校の途中で転校してしまったんです。転校する前、『一緒に死のう』と言われたのですけど、その時のみれいは、何故向こうがそんな事を言ったのか分かりませんでした。でもやっと分かった半年前、その人がこの島に戻ってきたと聞いて。それで、一緒に死のうって言いに行ったんですけど、もう遅かったみたいです。」
ゆら「遅かった…?どういうことですか?」
みれい「もうその人は、今は幸せみたいです。だからせめて殺してってお願いしたのですが、おかしいって言われました!」
ゆら「殺してってお願いしたんですか!?凄いです…ぼくだったら怖くて、お願いしたくてもできません…。」
みれい「ゆらも殺してほしい時があったのですか?」
ゆら「というより、そこまで自分を相手に見せられた事がありません…。小学校の時も、今も嫌われるのが怖くて、目で追ったり話しかけるのがやっとで。でもそうしている間に、相手に恋人ができていたり、告白する前に噂で向こうに伝わってしまったり…。直接自分の想いを伝えられたことがありません。」
みれい「それは、自分のペースで良いのですよ。みれいは焦りすぎてしまっただけです。せめて人生の最後は、自分で決めたいって。だから、一緒に死んでくれる人を探しています。」
ゆら「…みれいも、色々あったのですね…。普段明るいから、気づきませんでした。」
みれい「ゆらが好きな人を知られたくなかったのなら、それと同じです。だからお互い秘密ですよ!」
ゆら「はい!勿論です!」
-大学 昼-
ゆらが席に着くと、隣から寝息が聞こえる。
同じ福祉学部児童学科の小鳥居るか。ゆらの印象では、よく眠ってる人。それなのに成績が良いので、ゆらは少し劣等感を抱いている。
ゆら(あんまり話したことないですけど、もうすぐ授業始まりますし、起こした方がいいですよね⋯。)
ゆら「あの、小鳥居さ⋯」
「るか〜!また寝てるの?笑」
「寝るなら後ろの席の方がいいよ〜!行こ!」
るか「う、うん?」
そのままるかは、同じ学科の人に引っ張られて行ってしまった。
ゆら(あ⋯行っちゃいました。そう言えば小鳥居さんは、いつも髪留めを腕に巻いてます。)
児童学科は体育が必修なので、髪をまとめられる物を持っている人が多い。
ゆら(みれいが髪飾りが本体みたいって言ってましたし、もう片っ端から髪飾りをしている人に声をかければいいのでしょうか⋯。でも夢の中のことは言っちゃダメですし、それ以前に変な人確定です…。)
「ゆらおはよう!」
ゆら「おはようございます!」
「今日体育あるよー嫌だー。」
「でも勉強しなくて済むからいいじゃん!」
「あ!今日の授業のプリント忘れた!」
「マジ!?最後回収されて出席確認するらしいよ!?」
「嘘!?」
ゆら「復習用のコピーなら持ってるんですけど、良かったらどうぞ。」
「いいの!?ゆら優しすぎ!ありがとう!」
「ていうか復習までしてるなんて偉!」
るかとるかの友達はその様子を後ろの方から眺めていた。
「双葉さんって良い人だけど、ちょっと怖いよね。」
「分かるー裏がありそう。」
るか(2人にはそういう風に見えるんだ。るかには…)
「るかもそう思わない?」
「うん?うん、みたらし団子食べたい。」
「そんな話してないよー笑」
「もう授業始まるから、後でね〜(笑)」
るか(るかには、かすむのように自己犠牲している人にしか見えない。)
-夢の中-
ろわ「芽が出てきたよ。」
ろわは教会に置いてある園芸用トレーを指差し、6人と6精霊が集まる。
みれい「植物って、最初はこんなに弱々しいのですね!」
リュリュ「生きてるんだから当然リュ。」
ふらん「なんか衣装の参考になりそう!」
シュシュ「その前に、雑草を取り除くシュ。」
のえる「え?何で雑草も生えてるの?」
ろわ「どうしても土に混じっちゃって、一緒に成長するみたいなんだよね。…この芽だけ取らないように、周りの芽を抜いていって。」
そうろわは、1つのポットをお手本として見せてくれた。真ん中にある千日紅の芽であろう双葉の周りの雑草を抜いて、また園芸用トレーにポットを戻す。
各自ポットを取り出し、草取りを始める。
のえる「千日紅の芽ってどれ?」
◾︎◾︎「イマイチどれか分からない。」
ろわ「そのポットはそれ。そっちは…」
ゆら(ろわ忙しそうです。でも、ぼくもどれが千日紅の芽か分かりません…。真ん中に植えたはずなので、それ以外は取って大丈夫…ということですよね…?)
そう思いながら、ゆらは恐る恐る他の葉を取り除いていく。
小説をあまり読まない為、脚本調になっています。




