Peace6-1
-現実世界 寮-
-回想-
のえる「のえるのこと忘れて⋯」
ふらん「忘れられる訳ないじゃん!⋯夢?」
ふらんは布団から飛び起き、息をつく。
ふらん(大丈夫。今会えなくても、ふらんの記憶の中に、ちゃんとのえるはいる。)
あれから両親のことはのえるが上手く宥めてくれたそうだ。ふらんはその場に合わせ表面を繕い、寮へと戻った。
のえるはふらんを避け、ふらんもまた、のえるとどう接すれば良いか分からず、距離を置いていた。
-夢の中-
疲弊していたのえるとふらんの異変に、皆はすぐ気がついた。
ララ「2人とも大丈夫ラ…?」
シュシュ「園芸ができる状態には見えないシュけど…。」
ヴェヴェ「2人はこの前、本当の双子だということを知ってしまったヴェ。」
5人「え!?!?」
ふらん「ヴェヴェ!」
ヴェヴェ「このまま隠すつもりヴェ?」
ふらん「…。」
のえる「…皆に隠しても変わらないし、話していいよ。ちょっと外出てくる。」
ふらん「あ…」
ふらんが初めて屋上で出会った時のように、のえるは冷たい目をしていた。恐らく、皆からの反応を恐れ、先に警戒することにしたのだろう。
ふらん「えっと…」
レレ「ふらんが話しにくいなら話さなくていいレ!」
ろわ「うん。何があったのかは分からないけど、無理に話す必要はないから。」
ふらん「ありがとう…でも、聞いてほしい…かも。もうどうしたらいいのか、分かんなくて…」
ふらんはのえるとショッピングモールへ訪れた時のことを話した。
ゆら「そんなこと、本当にあるんですね⋯。」
せれん「あれ?でも2人似てないよ?」
ろわ「全ての双子が似てるわけじゃないんだよ。」
ふらん「ふらんも、少し頭を冷やしてくるね…。」
レレ「ふらん…!」
ふらんは立ち上がり、教会の扉を閉める音が響き渡った。
るか「2人とも、大丈夫かな⋯。」
みれい「当然ですけど思い詰めてて心配です。のえるもふらんも、行動力の塊ですから⋯。」
りおう「縁というものは恐ろしい現実を見せてきますからね⋯これ程のものは見た事ありませんが。」
フィフィ「心配ですフィ。ゆら、ふらんを探しに行くですフィ。」
ゆら「でも、いいのでしょうか…?何も言えることなんて…」
ミュミュ「探すだけ探してみるミュ。ゆらとみれいにしかできない役目ミュ。」
メメ「のえるは1人にしてほしそうメけど、ふらんはそうは見えなかったメ。」
みれい「…分かりました。探すだけ探してみます。」
教会を出てすぐ、まだ1輪の花もない土の上にふらんは蹲っていた。
ゆらとみれいが近づいたことにふらんは気づいたようで、顔をあげないまま話し出す。
ふらん「変なこと聞くけど…2人は、ふらんとのえるが双子って知って、どう感じた?」
ゆら/みれい「…」
ふらん「それなのに家族愛探しのパートナーって変だよね…。」
ゆら「…それは、2人の問題です。ゆら達が首を突っ込んで良いことでもないと…思います。何も協力できなくて、ごめんなさい。」
みれい「ただ、ふらんとのえるが納得の行く形を見つけたなら、みれいは2人を応援するだけです。」
ゆら「ゆらも同じです。どんな結果であろうと、2人の味方です。」
レレ「レレもレ!ずっとふらんの味方レ〜!」
ふらん「ゆら…みれい…レレ…。ふらんは、のえると一緒にいたい…。誰にも文句なんて言わせない。だって、ふらんはのえるに救われたから…」
泣き崩れるふらんを、ゆらとみれい、レレとフィフィとミュミュは慰める。
-現実世界 寮-
そんな時、支援の枠で応募していた、ファッションデザイン関係の会社から連絡が来る。
ふらん「受かった…受かったあ!!」
ふらんは急いで部屋の扉を開けるも、廊下で立ち止まる。
ふらん(のえるに忘れてって言われたんだった…。受かったこと、一番最初に伝えたかったのに…。)
ふらんは屋上へとあがった。
レレ「ふらんレ〜!」
ふらん「レレ、ヴェヴェ。のえる、見てない?」
ヴェヴェ「のえるは最近、ここへ来てないヴェ。」
ふらん「そっか…。」
レレ「何かあったレ…?」
ふらん「うん…ふらん、やっとファッションデザイン関係の会社に入れたよ…!」
レレ「本当レ!おめでとうレ〜!」
ふらん「ありがとう!…のえるにも、伝えたかったな…。」
レレ「それは伝えるべきレ!」
ふらん「でも…それでのえるが戻ってきてくれる訳じゃないし…」
ヴェヴェ「…ヴェヴェは伝えてもいいと思うヴェ。」
ふらん「え…?」
ヴェヴェ「これはふらんの為じゃなく、のえるの為の助言ヴェ。」
レレ「素直に、のえるにはふらんが必要って言うレ〜。」
ふらん「ヴェヴェ、そう思ってくれてたんだ…。ずっと嫌われてるんだと思ってた。」
ヴェヴェ「それはふらんが隠し事をしてるからヴェ。」
ふらん「…。だけどやっぱり、今ののえるにとってふらんが傍にいるのは、迷惑だと思う。」
レレ「そんなことないレ…!」
ヴェヴェ「いや、そんな事はあるヴェ。」
レレ「ヴェヴェ!どっちレ!」
ヴェヴェ「"今の"のえるにとって、ふらんはいてほしくない存在ヴェ。話しかけるのは自由と言ったまでヴェ。」
ふらん(じゃあ、話しかけない方がいいよね…。)
-現実世界 大学-
ふらんは大学の教授に、合格したことを報告する。
「おめでとう。これで明日見さんも、社会の一員だね。」
ふらん「社会の一員…?学生の頃は違うんですか?」
「当たり前でしょ。プロになるからには、しっかりと社会の役に立たないと。その為の術を学校で学ぶんだから。」
ふらん(確かに、ふらんのポートフォリオを見て、選んでくれたんだもんね。それなら、期待を裏切らないようにしないと…!)
プレッシャーを感じながらも、ふらんは張り切って卒業制作に取り掛かる。
しかし、今まで溢れるように出てきた卒業制作のアイデアが、何かが突っかえたかのように思い浮かばなくなる。
ふらん(このままじゃ駄目だ…会社の人は、卒業制作も見るって言ってたのに…。折角、やりたいことができるのに、呆れられたら…。)
-数日後-
ふらん(思えばのえると出会ってから、作りたいものがどんどん増えて、好きなものを好きでいる自信もついて、ふらんが突っ走ってものえるがサポートしてくれて…皆と、沢山思い出がつくれたな…。もっと皆で思い出作るには、ふらんがのえるを引き戻さないといけないのに…。ふらんがのえるを独りにしちゃった…。)
-さらに数日後-
卒業制作の期限も迫っており、日に日に、ふらんは何が作りたかったのか分からなくなってくる。
ふらん「のえるだったら、こんな時なんて言うかな…今のふらんはふらんらしくない…?でも、自分の好きなものを作ったって、認めてもらえる訳じゃないし…。もう何が作りたかったのか、分からなくなってきた…。」
ふらんは段々と、なりたかったのはプロなのかと疑問に思い始める。服を作るのが好きだっただけではないのか。プロになってしまったら、もう好きな服は作れないのではないか。それが、お金を稼ぐ、大人になるということなのか。
回想
レレ「それは伝えるべきレ!」
ヴェヴェ「…ヴェヴェは伝えてもいいと思うヴェ。」
ふらん(そう言えば…まだのえるに伝えてなかった。…会っても…いいのかな。)
小説をあまり読まない為、脚本調になっています。




