Peace4-2
-現実世界 学園祭当日-
学園祭では一つの教室に何組もの出店場があり、ふらんとみれいとゆづき、とあは自分達が作ったイラスト本やアクセサリーを売ることにしていた。4人もこの日のために、出店場に最大限の飾りつけを施した。
ふらん「もうすぐ始まるよ…どうしよう…。」
みれい「ゆづきは受付の様子を見に行ってますし、流石に緊張してきましたね…!」
ふらん「本当だよ…とあ、どんな気持ちでここに座ってればいいの…!?」
とあ「そうね…それなら、とあが最低限意識していることを伝授するわ。」
ふらん「本当に!?ありがとう〜!!」
とあ「まずは挨拶。基本だけれど、ここを通ってくれたお客様全員に挨拶することは、なかなか難しいものよ。」
みれい「ずっと集中してないと、難しそうですね。」
とあ「だからといって、作品を見てくださってるお客様を目で追いすぎることも良くないわ。」
ふらん「圧を感じちゃって、楽しく商品を見れないもんね。」
とあ「ええ。手持ち無沙汰な時は、絵を描いたりお裁縫をしたり、簡単な創作をしていると、お客様も興味を持ってくれるわ。ここは創作が好きな人の集まりだもの。」
みれい「在庫も追加できて一石二鳥ですね!」
とあ「あとは高望みをしないこと。作品を見ること自体が好きな方もいるし、買いたくても買えない方もいる。だから気落ちしないで、見てくれただけで感謝することが、個展でもこういった出店の場でも大切よ。」
ふらん「ありがとうとあ。大分緊張が解れてきたよ。」
みれい「とても勉強になりました!」
ゆづき「皆ー!お客さん来るよー!」
みれい「遂に、遂に始まってしまいますうう!」
とあ「落ち着いて…と言いたいけれど、とあも少し緊張してきたわ。」
ふらん「ま、まずは、挨拶…だったよね?」
ゆづき「皆大丈夫!ゆづき達も楽しまないと!折角の学園祭なんだし!」
みれい「ゆづきの言う通りですね!」
とあ「ありがとう、ゆづき。何回も出店しているだけあるわね。」
ゆづき「何事も経験だよ!臨機応変に頑張ろう!」
ふらん「臨機応変って難しくない!?」
徐々に教室内は人で溢れ、ゆづきととあが話しかけられている。
「ゆづきさんですよね!?SNSで見つけて、世界観に惹かれました!」
ゆづき「嬉しいです!ありがとうございます!」
「このコースター、可愛い!」
とあ「ありがとうございます。一つ一つデザインが違うので、お好きな子を探してみてください。」
「本当だ〜凄い!」
みれい「2人とも凄い人気ですね!」
ふらん「ねー!場馴れしてるし!」
「あの、このガチャガチャ、回してもいいですか?」
みれい「はい!ここにお金を入れてもらって…」
「このブローチ、綺麗!買っちゃおうかなー!」
「もう買うの!?」
「だってデザイン好みすぎるし…これって幾つかありますか?」
ふらん「5点ありますよ!」
「決めた。買う!」
ふらん「…!ありがとうございます!」
一度人波が落ち着き、ふらんは夢見心地と葛藤の狭間にいた。
ふらん「自分が作ったものをあんなに嬉しそうに⋯しかもお金まで払って買ってくれるなんて⋯今のふらんには荷が重すぎる。嬉しすぎて、申し訳ない。」
みれい「それはみれいも思いました。ゆづきはいつもどういう気持ちで、イラストの依頼を受けてるのですか?」
ゆづき「うーん⋯例えばだけど、誰かが汗水流して作ったものを買う時に、『それは只です』って言われたらどう思う?」
みれい「⋯後に請求されないか疑います。」
ふらん「申し訳なくなるかな。」
ゆづき「そうでしょ。どっちも思うことだと思う。だからお互いが納得行く形で楽しく買い物ができるように、お金を払うんじゃないかな。きっと2人の作品を只ですって言っても、お客さんは満足しないと思うよ。」
ふらん「確かにそうかも⋯。」
みれい「ごもっとも。流石ゆづきです!」
とあ「只より怖いものはない、とも言うものね。だけどふらん、その謙虚な姿勢は誇るべきよ。経営者の鏡だわ。」
ふらん「褒めすぎだよー。でも、すごく有意義な時間だね。お客さんの反応を間近で見れるし。」
ゆづき「それがこういう出店とか、展示の醍醐味なんだよ!自分の作品がどう見えてるのか分かるし、お客さん側として行ったら、その世界観を生み出してるのがどんな人なのか分かるし、交流が広まって楽しいよ!」
みれい「そんな領域には辿り着けませんよ!?この人数で限界です!」
ふらん「ふらんもまだ想像できないや〜。」
その後も通りかかる人が挨拶を返してくれたり、作品の感想を言ってくれたり、人との繋がりができ、充実した時間がすぎていった。
-数時間後-
ゆらとるか、かすむが差し入れを持ってきてくれた。
かすむ「皆〜!頑張ってるね!」
るか「差し入れ持ってきたよ。」
みれい「ありがとうございますう!」
ゆづき「もうこんな時間だったんだ!先に休憩させてもらうね!差し入れありがとうございます!」
とあ「ふらん、みれい、引き続き頑張ってね。お先に失礼します。」
ふらん「ベ、ベテランの2人がいなくなっちゃったあ…!」
みれい「さっきまでゆづきととあに助けられてばかりでしたもんね…。ここからが正念場ですか…。」
ゆら「休憩に入ったら、差し入れ食べてください!」
るか「るかもそれ食べていい?お腹空いた。」
かすむ「るかはさっきも食べたじゃん…。ってこの量と広さ、2人で回すつもり?」
みれい「はい。」
かすむ「流石に初心者2人は大変だよ…これからもっとお客さん増えるだろうし…。良ければ次のシフトまで時間あるから、手伝ってもいい?」
ふらん「そんな!悪いですよ…」
みれい「いいんですか!?手伝ってくださああい!」
ゆら「みれいは遠慮なしですね…!」
かすむ「ふらんも遠慮しないで。そうと決まれば、5人で頑張ろう!」
るか「5人?3人じゃなくて?」
かすむ「勿論、るかも入ってるよ?人数は多い方が良いでしょ?」
るか「無理無理無理!接客とかやったことない!」
ゆら「ゆらも…何もできる気がしないのですが…。」
ふらん「2人もいてくれるだけで心強いから!」
みれい「そうです!存在で人を呼べます!」
るか「それはかすむの方が適任な気が…。」
案の定るかの言った通り、かすむが店番を手伝ってくれた途端、人集りができた。
ゆづきが戻ってきて、ふらんが休憩時間に入る。
ゆづき「ふらん交代…って何この人だかり!?」
みれい「この御三方のオーラです。」
るか「いや、10割かすむのオーラだね。」
かすむ「あ、もうすぐシフトだ!2人だけで大丈夫?」
ゆづき「はい…寧ろ手伝ってくださってありがとうございます…!」
ふらん「やっと…休憩…。」
ゆら「ゆら達も、失礼します。」
みれい「嫌ですもう少しいてくださいい!」
ゆづき「ちょっとみれい!迷惑かけない!この後とあのステージもあるし、それが終わったらみれいは休憩だよ!」
ふらん「のえるのとこ行かなくちゃ!2人とも、よろしくね!」
ゆづき「行ってらっしゃい!」
みれい「行ってらっしゃいい…!」
小説をあまり読まない為、脚本調になっています。




