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夢見ぬ異端者  作者: ねるこえめ
咎める蜃気楼
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73/129

Peace3-2

のえる「ファッション系って倍率高いし、仕方ないんじゃないの?」

ふらん「うん、だから皆どんどん諦めて、他の職種で受かってるみたい。ふらんは学芸員とか教師とか、国家資格取れるほど履修できなかったから今からじゃ無理だし、元々ファッションに携わりたくて入ったのに、やっぱり無理なのかなって…。」

のえる「その為の福祉制度でしょ。ふらんもその枠で入るか、制度方面が展開してる仕事探せばいいじゃん。」

ふらん「でも、それじゃ給料低いし、のえるに大変な思いさせるし…。」

のえる「のえるだって就職先なかったらそっちにする予定だし、普通に就職したってそこで上手くいくか分かんないじゃん。もし死ぬ気で国家資格取って、それが自分に合わない職業だったらどうするの?」

ふらん「それは…資格取る前に見学したり、実習先で分かったり…じゃあ大分遅い?」

のえる「見学なんてどこも良い顔するんだから信用できないじゃん。そんなんで1割も仕事内容知れないし。分かるとしたら実習だけど、のえるの学部に実習先でいじめられてるって人いるよ。」

ふらん「実習の時点で!?」

のえる「その人の場合、国家資格でそこに入ることが殆ど確定してるからね。それにバイトの人が言ってたけど、倍率が高いところに運良く入れても、会社と馬が合わなくてフリーを選ぶ人もいるんだって。」

ふらん「う…もう何がしたいか分からなくなってきた…。そう言えば、今は資格を取っても就職難だから、それでも取りたい人はって入学前に前置きされたし…。」

のえる「そうやってやりたいことを見失うくらいなら、枠で入ったり制度で仕事探したり、のえるに甘えるだけ甘えなよ。誰だっけ、もっと甘えてみたいな態度取ってたの。」

ふらん「…ふらん。」

のえる「本当だよ。」

ふらん「でも、ふらんが制度使ったら、本当に困ってる人が使えなくなるんじゃ…。」

のえる「ふらんが支援受けられてる時点で、困ってる人って国が認めてるじゃん。もし社会で汚くしか生きられなくて、それでしか幸せになれないなら、利用するだけすればいい。のえるも皆といて少し学んだ。何で善良な人ばかりが苦しまなきゃいけないんだろうって。少しくらい狡くたってその純粋さは穢れないのに。他人に迷惑かけてる訳でもないんだから、使えるものは全部使ったら良いんじゃない?」

ふらん「もしかして、善良な人の中にのえるも入ってる?」

のえる「当然じゃん。」

ふらん「ふふっそうだね。のえる人付き合い不器用だけど、すっごく優しいもんね!」

のえる「何?嫌味?」

ふらん「まさか!のえるは見栄っ張りだけど、その分繊細で優しいから、人との距離感が分からなくなっちゃうんだなって。でもありがとう。ふらんはそんなのえるを支える!」

のえる「その言葉、そのまま返すから。人には甘えろみたいな態度するくせに、ふらん甘えるの下手なんだからお互い様。」

休憩時間が終わり、変わらずふらんはミスをするものの、いつもの愛嬌が戻っていた。


-夢の中-

ふと夢の中でどれだけのことができるのか、のえるは気になった。

のえる「ずっと思ってたけど、ここって夢なんだよね?ゲームみたいに架空生物が出てきたり、空飛んだりできるの?」

るか「架空生物ならいるよ。」

メメ「メ?」

ふらん「確かに現実とは見た目違うし、架空生物…?」

レレ「精霊レ〜!」

メメ「でも現実でメメは犬メ。それなのに飛べてるメ。」

みれい「飛べる…もしかして、みれい達も飛べるのでは!?」

ミュミュ「みれい!どこ行くミュ!?」

みれいは階段からジャンプし飛び降りてみるも、あからさまに転んでいた。座り込んだかと思えば、骨折はしていないようで立ち上がった。

みれい「痛いです。」

ミュミュ「何やってるミュ…。」

ゆら「みれい、大丈夫ですか!?」

みれい「はい。何で夢なのに痛いのです?」

りおう「普段見てる夢だって、現実では痛くなくても痛みを感じる時はあるじゃないですか。それと似た現象なのでは?」

るか「じゃあ浮きたいって思ったら、普段見てる夢みたいに浮けるってこと?」

ろわ「ここはそういう夢とは違って、現実でできる範囲のことしかできない。植物に関すること以外、例えば怪我はしないはずだし、普段の夢みたいに現実に反映されないけど、痛みや衝撃は来るよ。」

シュシュ「つまり、余計なことはしないで園芸するシュ。」

のえるはつまらなさそうに、園芸予定の駅前へ向かった。

依頼で、駅前周辺の改築した広場に合う花を植えてほしいとのことだった。

ろわ「四季の花が楽しめるようにって要望があるんだけど、それって毎回植え替えなきゃいけないんだよね…。」

りおう「ハンギングバスケットやギャザリング以外の街中の花壇は、一年に一度の植え替えで済みますけど、ここは4回植え替えなければいけないんですね。」

リュリュ「無理難題リュ。ここはテーマパークじゃないリュ。」

みれい「ですが、折角広場中がキャンバスなんですよ!四季折々で楽しめるように工夫しないと!」

ふらん「工夫ってどうするの?」

みれい「うーん…もう思い切って石畳の隙間も花で埋め尽くすのはどうですか!」

るか「流石に歩きにくいんじゃないかな。」

ゆら「中央の花壇とっても広いですし、花を植え替えないで済む方法があればいいんですけど。」

のえる「もういっそ、ゲームみたいに絵の具で広場をカラフルにしたい。」

6人7精霊「…。」

のえる「いや、冗談だよ?」

ふらん「それ、面白そう!」

ヴェヴェ「天才的なアイデアヴェ。」

みれい「はい!とても良い案です!4組に分かれて、春夏秋冬のどれかを担当し、塗った場所に季節の花を植えるのはどうでしょう!?」

レレ「すっごく楽しそうレ〜!レレもやりたいレ!」

のえる「でも園芸と関係ないし、絵の具なんて地下室にないんじゃない?」

ふらん「いやいや関係あるよ!花の植える場所を決める大事な催しなんだよ!?」

メメ「これ催しだったメ?」

ろわ「せれんとララにも参加するか聞かなきゃいけないし、一度教会に戻ろう。」

そう言うと7人と7精霊は教会へ戻り、せれんとララを誘った。

せれん「そういう面白そうなの待ってた。」

ララ「ララも皆と遊びたいラ!」

地下室を開くと、待っていたかのように4色の絵の具が入ったバケツと大きな筆、ローラー等必要な物が揃っていた。

くじ引きで四季を選び、守護精霊と共に4組に分かれることとなった。

春(緑色):みれい、ろわ、ミュミュ、シュシュ

夏(黄色):るか、ふらん、メメ、レレ

秋(赤色):ゆら、りおう、フィフィ、リュリュ

冬(青色):のえる、せれん、ヴェヴェ、ララ


ふらん「これ、のえるとせれん強くない!?」

ヴェヴェ「当然ヴェ。」

るか「人に当てる訳じゃないから大丈夫…なはず。」

ララ「それに、のえるはともかく、せれんは体力不足ラ!夢の中とはいえ、ゲームの中じゃないと素早く動けないラ!」

せれん「ララは誰の守護精霊なの?せれんだよね?」

ララ「ラ…!?怖いラ…。」

シュシュ「あのせれんの脅しが少ししか効かないなんて、流石ララだシュ。」

小説をあまり読まない為、脚本調になっています。

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