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夢見ぬ異端者  作者: ねるこえめ
咎める蜃気楼
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67/129

Peace2-1

-現実世界-

昼、ふらんが買い物をしていると、何人かに絡まれているのえるを見つける。

ふらん(あれ、のえるだ。話しかけたいけど…周りにいる人は友達?そうだったら悪いな。)

ふらんが通り過ぎようとすると

「よくそんな服で外出られるね!笑」

「ねー目立ちたいようにしか思えない(笑)」

ふらん(え…?もしかして友達じゃない?)

「その服、値段どれくらいするの?」

のえる「2、3万は基本するかな。」

「えー勿体ない!」

「他に使うところあるでしょ!笑」

ふらん「いい加減にしてください!」

大好きな服を着て、笑われたことが脳裏をよぎったふらんは、いつの間にかのえるを庇うよう周りを睨みつけていた。

「何この人?知り合い?」

「似たような派手な服着てるじゃん!この歳にもなって恥ずかしくないの?」

ふらん「…恥ずかしいのは、幾つになってもそうやって人を嘲笑う貴方達の方でしょ!行こうのえる!」

ふらんはのえるの腕を掴み、走ってその場を去る。


のえる「待ってふらん!」

ふらん「もう少しあの場所から離れないと!」

のえる「何で?」

ふらん「何でって…あの人達、いきなりのえるに話しかけて酷いこと言ってきたんでしょ?だったら追ってくるかも。」

のえる「ふらん、それは勘違いだから!」

ふらん「何が?」

のえる「あの人達、バイト先の知り合い!」

ふらん「…は!?」

ふらんが勢いよく足を止めたため、のえるはふらんにぶつかる。

のえる「痛っ…いきなり止まらないでよ。」

ふらん「ちょっと待って…あんなにのえるのこと悪く言う人達が知り合い?バイトでもないのに会う必要ある!?」

のえる「遊ぶ約束してただけ。」

ふらん「だから、遊ぶ必要ある!?」

のえる「仕方ないじゃん。このカードゲームやってるのあの人達しかいないんだから。」

ふらん「仕方なくないよ!ゲームはふらん達とやればいいじゃん!」

のえる「じゃあふらん、このゲームやってくれるの?揃えるの大変だけど。」

ふらん「それは難しい…けど、他に良識のある人探すとか!」

のえる「このカードゲームやってる人少ないんだよ。ネットで探せとでも言うつもり?」

ふらん「それはもっと信用できない!せめて服を揶揄ってこないバイト先にするとか…」

のえる「そんなところないよ。少なくとものえるは見たことない。1人は必ずああいう人がいる。」

ふらん「だからってあんなの…」

のえる「それに、あの人達はまだマシ。裏垢で陰口とか言わないで、直接言ってくるし。」

ふらん「裏垢!?」

のえるは携帯を取り出し、バイト先の人が投稿している内容をふらんに見せた。

ふらん「これ誹謗中傷じゃん⋯。それにのえるだってすぐ分かる。鍵垢ですらないのに、こんなのプライバシーの侵害だよ!」

のえる「最近の人はすぐネットに書き込みしたり、人が映りこんだ写真をモザイクなしで投稿する。もう腐りきってる世界に、個人情報を保護しようなんて言っても遅いよ。」

ふらん「何でのえるは怒らないの!?」

のえる「例え訴訟して運良く投稿が削除できても、ネットから消えたことにはならないし、第一疲れるし⋯。」

ふらん「皆そうやって諦めちゃうから、腐りきった世界になっちゃうんじゃないの!?」

のえる「じゃあふらんがどうにかできるの?」

ふらん「それは⋯でも、許されていい問題じゃない。」

相手を想うほど亀裂が入る。すれ違うふらんとのえるは、どう接するのが正しいか分からず、再び距離を置くこととなる。


-夜-

のえるは布団の中で天井を見上げていた。

のえる(ふらんみたいに、もっと人と関わろうと思ったけど、難しいな。のえるはずっと逃げてばかりなのかな。)


-のえるの幼少期-

のえるは母子家庭で、母のパソコンを見て暇をつぶす毎日だった。母は夜まで帰ってこず、家事も1人でこなしていた。

唯一母と一致した趣味が服だった。普段構ってくれない母も、会ったこともない父も大嫌いだったが、服を買いに行く時だけは、母はのえるを見てくれていた。

しかし、のえるは薄々気がついていた。母はのえるを人形としか思っていないのではないかと。その疑念が確信に変わったのは、母がモデルのオーディションを受けないかと話しかけてきた時のことだった。

母「折角綺麗な顔なんだから、絶対受かるって!」

のえる「えー…別にモデルとか興味ないかな。」

母「でもモデルになったら色んな服着させてもらえるよ。それにのえるが芸能界で活躍したら、私も早く帰ってこられるようになるし!」

やはりこの人は自分のことしか考えていない。偶然好きな服が一緒だったから平穏に過ごせていただけで、もしのえるが違う服を好きだったら、その意見は聞いてもらえなかったのだと察した。

のえる「そんな簡単になれるものじゃないよ。それにのえる、大学で学びたいものあるから。…お母さん…大学生になったら寮に入ってもいい?」

母「いいけど自分でお金だしてよー。」

母は会話に興味をなくしたようで、携帯をいじっていた。

母とこれ以上関わりたくないのえるは、洗っている皿を握りしめ、決意を固めた。

大学まで義務教育で、通常は大学生になると自主性を重んじられ、バイトができるようになる。親子間で問題のある子ども等は支援で寮に入れるが、のえるはそうでないために専門校からお金を貯める必要があった。そこで、社会経験を推奨する、バイトのできる専門校に入り、寮に入るためのお金を貯め、服は母と出かける時になるべく買っていた。

専門校は指定の制服があったものの、アレンジが自由だった。のえるは人一倍拘っていたので、周りからは好奇の目で見られ、友達ができなかった。その目を気にしないようにと、逃げるように身の回りを自分の好きな物で固めていった。


-夢の中-

ヴェヴェ「のえるとふらん、また喧嘩したヴェ。」

レレ「よく喧嘩するレ…。レレ達は一度も喧嘩したことないレ〜。」

ヴェヴェ「それは真の片割れだからヴェ。」

レレとヴェヴェは喧嘩をしない為、何故ふらんとのえるがよく喧嘩をするのか疑問に思いながら、2人の様子を見ていた。

ろわ「ふらん、この苗のえる達にも配ってくれない?」

ふらん「分かったー!」

ふらんは喧嘩していたことを忘れているのかと思うほど、自然にのえるへと苗を運びに行った。

ヴェヴェ「あの2人は喧嘩を隠すのが特技ヴェ?」

レレ「誰もふらんとのえるの異変に気づけないレ…。こうなったら、レレ達が2人を仲直りさせるレ〜!」

ヴェヴェ「ヴェヴェはこのままでもいいと思うヴェ。喧嘩する程度の仲ってことヴェ。」

レレ「でも、喧嘩するほど仲がいいとも言うレ!」

ヴェヴェ「それにも限度があるヴェ。きっと夢の中で集えなければ、あの2人はとっくに疎遠になってるヴェ。」

レレ「なら尚更、レレ達の役目はふらんとのえるの仲を取り持つことレ!ヴェヴェお願いレ!協力してほしいレ!」

ヴェヴェ「ヴェ…仕方ないヴェ。でもどうやって仲直りさせるヴェ?」

レレ「ありがとうレ!レレに考えがあるレ〜!」

レレはのえるとふらんが2人きりになれば、もっとお互いのことを話し、知ることができて仲が良くなるのではないかと考えた。

休憩時間、レレはふらんを山の奥まで行かせることにした。

レレ「ふらん〜山の中に良い場所があったレ〜!」

ふらん「本当!?気分転換に良いかも〜。」

レレ「一緒に行くレ〜!」

山の奥深くまで進むレレを、ふらんは必死に追いかける。

ふらん「レレ早いよー…。」

レレ「もうちょっと上レ〜。この辺りだった気がするレけど…。(ごめんレ、ふらん!テキトーに歩いてるからレレもここがどこだか分からないレ!)」

ふらん「一度戻らない?このままじゃ帰れなくなっちゃう。」

レレ「夢の中だからちゃんと現実に戻るレ!」

ふらん「でもこの後も園芸の手伝いしなきゃなんだけど…。」

レレ「レ…あ!ココドコレ!?帰り方がワカラナクナッチャッタレ〜!」

ふらん「えー!?どうしよう…兎に角降りなきゃ!」

レレ「山で無闇に動くと危ないレ!ふらんはここで待つレ!レレが空から帰り道を探してくるレ〜!」

ふらん「レレ!大丈夫かな…。でも動いたらレレとも合流できなくなっちゃうし…。」

小説をあまり読まない為、脚本調になっています。

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