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夢見ぬ異端者  作者: ねるこえめ
〜眠れる祝福〜
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Peace6-1

-大学 朝-

みれいが教室に入ると、ゆづきがみれいに話しかけた。

ゆづき「みれい…この間はごめん。みれいと、ちゃんと仲良くなりたかった。ゆづきが聞いていい話じゃないのは分かってるけど、困ってたら話を聞くくらいはできるから!」

みれい「ゆづき…みれいこそ、ごめんなさい。ゆづきの言う通り、みれいはちゃんと、ゆづきと向き合ってなかったです。でも、イラストレーターとして頑張るゆづきが、本当に凄いと思ってるんです。これはずっと言いたかった。凄いと思いつつ、羨ましさもあったと。みれいはあんなに真っ直ぐな絵は、描けないから…。」

ゆづき「そんな、寧ろゆづきだって、みれいの夢みたいな絵、憧れてるんだよ!ゆづきに見えない世界が、みれいには見えてるんだって…羨ましかった。」

2人は微笑む。

ゆづき「それで、もう一つ謝らないといけないことがあって…少しだけ、琴宮さんからみれいとの昔のこと聞いちゃって…本当にごめんなさい。」

みれい「それはゆづきが謝ることではありません。あのあまって人…一体何考えてるのですか!?」

ゆづき「みれい落ち着いて…!…あの後、琴宮さんが話しかけてくれたおかげで、色々考えられたんだ。最初はどうしてみれいがゆづきに支援のこと教えてくれなかったのか、分からなかった。でも、ゆづきはきっと話してもらっても、理解が限界で共感なんてできなかったと思うから。それなのに話すわけがないって少し考えたら分かった。だから、感情的に酷いこと言ってごめん。」

みれい「…ゆづきは、どうやって分かったのですか?みれいが社会に馴染めないこと。」

ゆづき「美術方面に大学から来たってことは、何か理由があるんじゃないかなって思ってたのと、1年の時、よく休んでて体調悪そうだったし。」

みれい「そんなに、見ていてくれた人がいたのですね。…みれいが美術を選んだ話、してもいいですか?」

ゆづき「…!勿論!」


-生命学部 教室-

あま「りおう!この前はよくもウチを巻き込んでくれたよね!」

りおう「結果追いかけたのはあまでしょう?」

あま「それはそうだけど!面倒事に巻き込まれるのは嫌なんだけど!」

りおう「確かに、あまがゆづきのところへ行くのは予想外でした。あまは社会に馴染めない人としか仲良くしないので。」

あま「そりゃあ自分がそうなんだから当然でしょ。結構見極められる自信あったんだけど、ゆづきは違ったみたいなんだよねー。」

りおう「…だからこの間話しかけたんですか?」

あま「前見かけた時に同族だと思ったから。結局違ったみたいだけど。」

りおう「それで、予想外だったから怒っているんですか?」

あま「ううん、面倒事に巻き込まれたからだよ。でも、上手くやっていける人の話も案外面白いって分かった。特にゆづきは環境に恵まれすぎた新鮮なタイプだから、今度も遊びに誘う予定。」

りおう「ゆづきとまで仲良くしようとしたら、今度こそみれいが何をしでかすか…。」

あま「この前の場合はりおうに執着してたからでしょ。ゆづきにはそうじゃないから大丈夫だって。というか、そんなこととっくに分かってると思ってた。」

りおう「執着…ですか…。それはきっとりおうにもありますから、みれいにとやかく言うことはできません。」


-現実世界 教会-

今年就活のふらん、みれい、せれんは現実世界に降りてきた教会に集い、各々創作をしていた。

ふらん「2人って、もう就活終わってたりする…?」

せれん「そんなものあったね。」

ふらん「もしかして、就職先決まったの!?」

せれん「そんな訳ないじゃん。第一就活なんてしてないし。」

みれい「みれいも持ち込み以外してません。ですが最近、園芸もいいなって思い始めてたところです。」

ふらん「朝起きるの大変じゃない?」

みれい「勿論!だからみれいは午後から行ってます!りおうが家に園芸用の服を取りに来るので、起こしてはもらってるのですが、そんなんじゃ起きませんよね!」

ふらん「分かる!全然起きれないよね…!」

ミュミュ「りおうが苦労してるミュ。ちゃんと起きるミュ。」

みれい「起きようと思って起きれるなら、苦労させませんよ。」

ララ「せれんも朝弱いし、機嫌悪いラ。何で皆朝が苦手ラ?」

せれん「夜の方が静かで、ゲームも創作も集中できる。」

ふらん「それでつい夜更かししちゃうんだよね〜。」

みれい「そんな事より、ミュミュとレレとララを描いてみたのですけど、どうですか?」

レレ「化け物レー!」

レレがふらりと倒れる。

みれい「ふらんのデザインみたいに可愛く描いたつもりなんですけど…。」

ふらん「ふらんはみれいの世界観好きだけど…みれいの頭の中ってこんな抽象的なの?」

みれい「夢と同じで感覚です。想像力は生まれつきもありますが、身につけられる技術でもありますから。」

ララ「じゃあ、元々はこんなんじゃなかったラ?」

みれい「昔は模写の方が得意でした。ただ、個性がほしかっただけです。こんな不自由のない世界で新しいことを見つけるのって、ほぼ不可能だと思うんです。」

せれん「確かにゲームも、誰かが新しいものを作って、それが古くなっていくのを繰り返してる。それで最近は、似たようなリメイクばっかり。」

みれい「そうなんです。でもそれって当たり前だと思うのですよね。だって、皆同じ現実世界にいるのですから。皆で同じ狭い世界にいて、インスピレーションを受けるものだって限られているのに、無意識でも似ないなんて無理ですよね。」

せれん「じゃあよく、せれんの曲が誰に似てるとか言う輩は、当たり前のことに文句言ってるんだ。」

ふらん「確かにデザインの世界なんて、昔のものが再流行したり、リメイクされたりするなんてよくあることだし、強ち重く考えなくていいのかも。」

みれい「そしたら後は、なんの為に描いているか、描いていたいか、描き続けたいか、それを考えながら無心で作品を創るしかなくなっていました。」

ミュミュ「それで答えは見つかったミュ?」

みれい「いいえ。答えを見つけることは重要じゃないですから。」

せれん「ふーん。そう言えば、前言ってた作品を残したくないって話は?」

みれい「…その想いは、確かにあります。でも、皆が生きていると分かり始めたからでしょうか。今は少し、怖さが減ったんです。」

ふらん「最近は皆と現実でも会えてるもんね。ふらんも夢の中の人達が、本当に現実にいるって分かって嬉しい!」

せれん「もしかしたら幻影っていう可能性もあるよ。」

みれい「それならそれで、皆揃って幻って事で安心ですね!」

ふらん「何も安心しないよ〜!」

小説をあまり読まない為、脚本調になっています。

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