Peace5-3
みれいはゆづきがいる園芸サークルへと遊びに行き、りおうと話をしていた。
みれい「りおうは今、何をしているのですか?」
りおう「今は⋯」
??「やっほーりおう!」
みれいが振り返ると、数年振りにあまとばったり会ってしまった。
みれい「りおう、その人から離れてください。」
りおう「え?」
みれい「その人が前に話した小学校の輩です。」
りおう「あー、そう言えばそうでしたね。」
みれい「なんで知って…!?もしかして、りおうを奪おうとかしてないですよね?」
あま「は?ただの友達だし。それに奪うってりおうはみれいのものじゃないから。」
そうあまはりおうを自身の方に引き寄せる。
みれい「りおうに触れないでください!」
あま「⋯何、いきなり大声出して。」
みれい「あ⋯えっと⋯。みれいとりおうは付き合ってるのです!」
と、りおうの肩を掴み引き戻す。
周りにいる人達「えええ!?」
あま「え?そうなのりおう?」
りおう「ま、まあ⋯(意味合い違うんですけど。後でみれいに徹底的に質問しましょう。)」
みれいがハッとゆづきの方を見る。
ゆづきは驚いた顔をして、走り去ってしまった。
みれい「ゆづき!」
少し離れたところでみれいはゆづきに追いつき、何と声をかけるべきか躊躇っていた。
ゆづきは背を向け俯きながら、なんとか声を発する。
ゆづき「⋯付き合ってたならどうして教えてくれなかったの⋯。」
みれい「いや、えっと本当に最近の話だったので⋯。」
ゆづき「そっか⋯。でもみれい、ゆづきが宝華さんのこと好きなの、薄々気づいてたんじゃない?」
みれい「まあ、ある程度は。でもみれいは言いましたよ、りおうのことが好きだって。」
ゆづき「だったら教えてくれたって良かったのに⋯。」
みれい「⋯ゆづきはりおうの事が好きだと言ってなかったのにですか?」
ゆづき「それは…でも、2人ってもしかして法的伴侶制度で出会ったんじゃない?」
みれい「な、んでそれを…。」
ゆづき「一緒にいるから分かるよ。それにみれい、宝華さんと学校で関わりなかったし。…ゆづきは、みれいの中で打ち明けられない程度の友達だった?」
みれい「そ、そうじゃなくて…きっとゆづきは…支援を受けてないから言いづらくて…。」
ゆづき「⋯前から思ってたんだけど、みれいってゆづきのこと全然頼ってくれないし、友達の事、ちゃんと見てないよね。」
みれい「⋯その発言をする人は、友達の事をちゃんと見れてるのですか?」
ゆづきは顔を赤らめる。そこに、りおうとあまが追いついてきた。
りおう「2人ともそこまでにしてください。言い過ぎると取り返しがつかなくなりますよ。」
ゆづきは走って行ってしまう。
りおう「あま、悪いのですが有栖川さんのことを追ってください。」
あま「え!?なんで!?」
りおう「それともみれいを励ましてくれるんですか?」
あま「その二択しかないのおかしくない?」
りおう「ここまで付いてきたのに?」
あま「〜分かった!行けばいいんでしょ!」
あまはゆづきを追って走っていった。
みれい「⋯これだから恋愛なんてしたくなかったのです。幻滅したでしょう?」
りおう「幻滅?」
みれい「人をちゃんと見てないって。りおうはきっと一番分かってるでしょ?」
りおう「まあ、そうですね。でもりおうが人の心を持っていたら、破壊神とは関われませんよ。」
みれいはりおうの方を振り向く。
りおう「前言ってましたよね。りおうがゆづきを好きなんじゃないかって。」
みれい「…。」
りおう「あれから考えてみたんですけど、どこか腑に落ちなくて。今までゆづきと会話することはありましたけど、そこまで内容を覚えていなかったから。だけど、みれいが関連する話だけは覚えていました。だから、ゆづきが好きなわけではないです。」
みれい「それって…!?」
りおう「けれど、りおうはみれいと一緒に死ぬことはできません。」
みれい「上げて下げないでください…でも、そうですか…いや〜嬉しいものですね〜。」
りおう「それ以上何も言っていないんですけど…。勝手に妄想広げないでください。」
みれい「またまた〜照れちゃって〜。」
りおう「やはりさっき言ったことは勘違いだったかもしれません。」
みれい「え!?じゃあみれいは今、ミュミュのことしか考えていません!」
りおう「それはいつものことでしょう?」
りおうがクスッと笑った。
あまは蹲っているゆづきに追いついた。
ゆづき「あ、宝華さんの隣にいた…」
あま「君もみれいも、よく似てるね。」
ゆづき「えっ!?どこが!?」
あま「みれいのこと嫌い?」
ゆづき「まさか!…でも、言ってくれなかったのは怒ってる…それ程ゆづきが信用されてないってことだろうけど…。」
あま「そういうところもそっくり。2人とも考えすぎて馬鹿だよ。」
ゆづき「は!?そういう貴方は何も知らないくせに、何でゆづきとみれいが似てるって言えるの!?」
あま「みれいは小学校の同級生だったから。途中でウチが施設に行くことになったからこの島を出たけど、専門校の時戻ってきて。みれいに再会したら『一緒に死のうって約束しましたよね!』『もう死ぬ気がないなら殺してください!』って言われたのが最後。」
ゆづき「あ…えっと…それみれいに許可なく言っていいの…?」
あま「じゃあ後で本人に聞いて。まあ、みれいがそんなこと言ったのはウチの所為だから。親から暴力受けてた時、仲良くしてくれたみれいに依存してただけ。」
ゆづき「え…それも聞いてよかったの…?ゆづきはみれいにあんなこと言っちゃうくらい、宝華さんや貴方や、みれいほど苦労してきてなくて、理解も共感も心からなんてできるはずないのに…。本当に、みれいの言う通り。共感できない人に話すはずない。」
あま「ウチが話したいから話しただけだし、寧ろそういう経験してこなかったのは良いことじゃん。する必要もないし、もう気にしてないから。」
ゆづき「…じゃあ、何でみれいとゆづきが似てるって思ったか聞いてもいい?」
あま「あーその話ね。みれいって注射とか怪我とか、人一倍怖がるし泣き叫ぶし、でも人一倍、自分を殺してた。」
〜幼少期〜
みれい「血。」
あま「へ?」
みれい「血、滲んでますよ。」
あま「本当だ。」
みれい「そこ、昨日はなかったです。」
あま「うーん、夜色々飛んできたから、いつのか分からないや。みれいは綺麗な肌でいいね。」
ふと、あまはみれいの膝と自分の膝を比べてしまった。
そしたらみれいは、近くの尖った石を持ってきて膝に突き刺し、気づいたら出血していた。
あま「ちょっと!?何してるの!?」
みれい「あまも膝怪我してるから、これで同じになったかなって。あ、でもあまの方が深そうですよね。ちょっと見せて…」
あま「やめてよ!ウチは好きで怪我したんじゃない!みれいに怪我させたかった訳でもない!だから、自分を傷つけないで…。」
みれい「…ごめんなさい。あまと同じ痛みが分かったら、もっとあまに寄り添えると思って…。」
その後はよく覚えてない。でも、これをきっかけにみれいに依存して「一緒に死のう」と言ってしまった。みれいなら全部分かってくれると、自分にはみれいしかいないと思っていたから。
小説をあまり読まない為、脚本調になっています。




