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夢見ぬ異端者  作者: ねるこえめ
〜眠れる祝福〜
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Peace4-5

ゆら「師匠さんやろわは何故、園芸や農業をするのですか?」

師匠「そうですね…植物を育てることが好きだから…ですかね。植物は様々な性格の子がいて、時には大変なこともあるけれど、一人ではないと教えてくれます。」

ふらん「つまり師匠は植物と話せるんですか!?」

るか「それのえるがみれいにしてた質問だ。」

師匠「面白い質問ですね。言語としては話せませんけど、ずっと一緒にいたら、人と同じように、少しずつ言葉が分かってくるものですよ。」

りおう「ですが、自分よりも早く死んでしまう植物もいますよね。それは、寂しくないのですか?」

師匠「寂しくないわけではありません。けれど、生き物と共にいる以上、逃れることはできない摂理です。また新しい芽が生まれますし、逆に私より長生きをする植物は置いていくことになってしまいます。悲しいですが、その平等があって成り立っている世界ですので、今は受け入れているつもりです。

…それに、ろわのようにその平等さに助けられている人もいるので。」

のえる「ろわが?」

ろわ「助けられてるというか…自分が何れ死ぬのに、せれんみたいに自分を残す勇気がないと言うか…植物なら私と同じで、一緒に生きて、死んでを経験する仲間だから、安心するだけ。」

みれい「…!その気持ち、すっごく分かります!」

せれん「みれいは創作してる側の人間じゃなかったっけ?」

みれい「そうなんですけど!…時々、自分が死んだ後、創作を置いていってしまうのが、申し訳なく感じてしまって…だからどうにか、終活の時にでも燃やせないかと考えています!」

ろわ「燃やすって…まあ、その感覚に近いかも。死ぬ前に植物を燃やしたりしないけど。」

せれん「へーよく分かんないや。爪痕は残せるだけ残した方がいいじゃん。自分がブランドになったら影響力で少しでも世界を動かせるのに。」

ふらん「ふらんは自分のデザインが広がって、皆がもっと好きなファッションで街中歩けたらいいな〜て思ってるから頑張るよ!」

るか「るかは子どもがもっと住みやすくなったらそれでいいや。」

ゆら「ゆらは…今は自分のことで精一杯です…。」

のえる「それでいいんだよ。夢を見つけるタイミングなんて人それぞれだし、のえるもやりたいことはあるけど、今は自分で精一杯。」

ゆら「のえるがですか!?」

のえる「そうだけど…何で驚いてんの?」

ゆら「い、いえ…いつも自分をしっかり持っているので、夢や将来像も決まっているものだとばかり…。」

りおう「今を生きていると、未来を決めたくなくなる時もありますよ、りおうもそうですし。」

ゆら「まさかりおうも!?」

りおう「考えない訳ではないですが、もしやりたいことができなくても、臨機応変に対応できるように今を生きてるといった感じです。」

のえる「そうそう。夢だって将来変わるかもしれないんだから。皆みたいに理想を持ってるのは、キラキラして見えるけど、のえるにはのえるの生き方がある。ゆらもそうだよ。焦る必要ないから。」

ゆら「2人とも…!ありがとうございます…!」


-帰り道-

ゆら「皆さん、ありがとうございました。頑張って花達に自立してもらおうと思います!」

そう言ってゆらは街の花壇に行ってしまった。

のえる「何でゆら、花に対してまで下手なの?」

るか「それがゆらっていう存在だからだよ。でも下手だから、花にまで舐められてるのかも。」

ろわ「それでも、あそこまでひたむきに植物に向き合えるのは凄い。ゆらもるかも、最初は乗り気じゃなかったでしょ?」

るか「そりゃあ、るかが興味あるのは福祉系で相手は人間だから。⋯でも、植物と人の成長って結び付く点がある。だから面白いって思えるようになってきた。」

のえる「へえー。のえるは未だよく分からない。」

ろわ「じゃあ何で、植物育てるの手伝ってくれるの?」

のえる「ふらんが一緒にやろうって言ったから。」

ろわはくすっと笑った。

ろわ「ふらんのこと好きなんだね。」

のえる「うるさい。」


ゆうり先生が師匠の弟子で、ろわやせれんとは、昔からの付き合いと仲良くしていた時、りおうはみれいがヤキモチを焼いているように見えた。

りおう「みれいって、やっぱりゆうり先生のこと好きなんですか?」

みれい「…はい?」

りおう「だから…」

みれい「この前否定したはずなんですけど…又もやどこからその思考に至ったのですか?」

りおう「今日ろわとせれんがゆうり先生と話している時、機嫌が悪いように見えたので。」

みれい「それは⋯たしかに、羨ましかったです。憧れの先生と小さい頃から知り合いで、家族のように仲が良くて⋯。」

りおう「それは好きだということと何が違うのですか?」

みれい「確かに尊敬はしてますが、恋愛的な好きではありません!」

りおう「そうですか、それならすみません。尊敬と恋愛の違いが分かりませんでした。」

みれい「そんな人間を知る段階みたいな…。」

るか「本当に。りおうも自分の感情が分からなくなっちゃったの?」

のえる「るかー法的伴侶制度で相棒の2人の間に入っちゃ駄目でしょ。」

みれい/りおう「何で/何故ですか?」

のえる「何この鈍感の集まりは…。」

みれい「りおう、今日ずっと元気なかったですけど、あまり聞かない方がいいですか?」

るか「それ、るかも思ってた。」

りおう「気づいていたんですね⋯。」

みれい「それを誤魔化そうとして、そんな思考に陥ったのでしょう?」

りおう「…前に言った通りです。家同士のいざこざがあって、ここに来ていいのか、来たことが親にバレたら⋯と、ずっとヒヤヒヤしていただけです。」

みれい「ですが、社長を継ぐつもりはないのでしょう?それなら、何をしてもりおうの勝手では?」

りおう「はい⋯。ですが、難しいですね。自分から出ていくと決めたのに、親の基準で考えてしまいます。まだ、抜け出せていません。」

みれい「それはみれいもですよ。縛りがある方が、考えなくて楽ですから。美術に進んで、どれだけ決められた道を歩くことが安心か、痛いほど分かりました。」

りおう「みれいは、もうとっくに抜け出せたのかと思っていました。」

みれい「そんな事ないです。でも、みれいが自分の道を歩むと決めたように、例え仮期間で法的伴侶制度が終わっても、りおうの選択を応援します!」

りおう「ですが、どれを選んでも中途半端な気がして…。」

みれい「逆に、中途半端じゃない生き方なんてなくないですか?」

るか「そう。悩める自由があるのなら、とことん悩んだ方がいいんじゃない?」

りおう(⋯確かに、こんなに贅沢な悩みができるようになっていたなんて…)

りおう「みれい、るか、助言ありがとうございます。のえる、今度バイトについて聞きたいんですけど、時間ありますか?」

のえる「え!?折角黙ってたのに何!?バイト?」

りおう「家を出ていくために、お金を貯めたいので。」

みれい「みれいも、りおうと一緒にバイト始めたいです!」

るか「この8人の中でバイトしてるの、のえるとふらんくらいだもんね。」

のえる「そう言われても教えることとかないし…面接に受からなかったら相談のるよ。(そんなことないだろうけど。)」

小説をあまり読まない為、脚本調になっています。

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