Peace6-5
-現実世界-
ゆらは現実でメメに会うため、ドッグランの前で、るかと待ち合わせをする。るかの家には邪魔することができないからだ。
るか「ゆら、早いね。」
るかと犬の姿のメメがゆらに近づく。
ゆら「楽しみで1時間前に着いてしまいました!」
るか「1時間!?ごめん、凄く待たせちゃった。」
ゆら「い、いえ!ゆらが勝手に早く来すぎてしまっただけですし、るかだって待ち合わせ時間より早いじゃないですか!」
るか「メメと出かけるなら時間に余裕持たせないとって思って早く出すぎちゃった。」
メメ「ワン!(るかがのんびりだから、メメが間に合わないって教えてあげたメ!)」
るか「うん、ありがとう。」
ゆら「?もしかして、るかにはメメの言葉が分かるんですか?」
るか「そうみたい。ゆらには聞こえない?」
ゆら「はい。それにしても、こっちのメメは大きくてもふもふが増すんですね!どちらのメメも可愛いです!触ってもいいですか?」
るか「うん。メメは人懐っこいから。」
ゆらがメメを撫でる。
メメ「ワン。(もうちょっと右メ。)」
るか「もうちょっと右を撫でろって。」
ゆら「え!?すみません!ゆら動物と触れ合うことがないので、慣れていなくって…。」
フィフィ「メメは現実では甘えん坊ですフィ。あっちとは全然違いますフィ。」
ゆら「フィフィ!メメに聞こえないからって好き勝手言っちゃ駄目ですよ!」
メメ「ワン!(犬の生活に慣れただけメ。フィフィは現実世界でもちんちくりんメ!)」
フィフィ「なんですフィ!」
るか「話が見えないんだけど、もしかしてどこかにフィフィがいるの?」
ゆら「は、はい。宙に浮いているんですけど、普段はゆらにしか見えていないみたいで…。」
しかし、明らかにメメはフィフィの方を見ていた。
ゆら「もしかして、メメにはフィフィが見えるのですか?」
メメ「ワン!(声も聞こえるメ!)」
るか「声も聞こえるんだって。」
ゆら「そうなんですか!ゆらとるかにはお互いの精霊の言ってることしか分からないのに…。」
メメ「ワンワン!(多分2人が成長したから、メメ達はお互いが分かるようになったんだと思うメ。)」
るか「そっか。現実世界にも影響するんだね。」
ゆら「メメの声が聞こえないのは少し悲しいですけど、フィフィとメメが認識し合えるのは嬉しいです!」
ドッグランでメメとフィフィが遊んでいるのを眺めながら、ゆらとるかは自身の過去について打ち明ける。
ゆらは幼い頃から、ぬいぐるみのフィフィは大事な家族で、るかもまた、幼い頃から犬のメメが大事な家族だと話をする。
るかは、父が犬好きでメメが家に来たこと、メメと名付けたのは目が大きかったからと話し、ゆらはいろが生まれた時に、1人でも寝られるようにと親からもらったぬいぐるみ(何故フィフィと名付けたかは忘れた)だと語った。
そこでるかは、昔の話をしてくれた。
親が離婚したこと、かすむとの家のいざこざ、家には介護が必要な祖母がいるため、人を家にあげて遊んだことがないこと、ゆらの家はとても温かかったこと。
ゆらの話を聞き終えた頃、知らぬ間に涙が頬を伝っていたことに気づく。
ゆら「ゆらは、本当に…るかに何もできてないです…。こんなに沢山のことを乗り越えてきたるかに、この前も迷惑かけて、小さなことで悩んで…どうか、るかの気が済むまで殴ってください!」
るか「何で?るか、この前ゆらに自分をもっと大事にしてって言ったよね?」
ゆら「はい!でも、るかからは鋭い指摘にも全て慈しみを感じられるので、叱咤激励も受け止められます!」
るか「いや意味違うし、物理的に殴ることじゃないから…。それに、悩みに大小つけるものじゃないよ。ゆらだって、辛い思いをしてきたのは一緒だし、同じくらい辛い思いをしないと対等になれないなんてことないじゃん。皆、どこかで辛いと思って生きてきたんだから。」
ゆら「そうですよね…。かすむ先輩やるかに会った時のゆらは、2人が無敵な存在に見えていました。誰にでも優しくて好かれるかすむ先輩、いつも寝ていてどこか掴めないのに、周りに人が集まってきて、成績も良いるか。だから、2人とも悩みなんてないって、勝手に思ってました…。本当は、沢山の想いを抱えて生きてきた人達なのに…。」
るか「るかも、感情に真っ直ぐなゆらやかすむのこと、どこかで羨ましく思ってたよ。もっと自分のことが分かったら生きづらくなくなるって思ったこともあったけど、全然そんなことないんだよね。」
ゆら「結局、悩みはついてきますよね。だから、もっと自分と向き合って、自分に合った考え方を見つけようって思えました。」
るか「るかも、メメと話せるようになったのは勿論、皆のおかげで、自分を知れてる気がする。」
-夢の中-
皆でお花見をする。
前に花がら摘みをした花で、せれんを除く7人は守護精霊に花冠や髪飾りを作った。
守護精霊の守護知識
ミュミュがこの章で最後の守護精霊の守護知識なのは嫌ミュが、順番だから仕方ないミュ。
今回は花冠の作り方を教えるミュ。皆、シロツメクサで花冠を作った子ども時代はあるミュ?実は、シロツメクサ以外でもできちゃうミュ。
まずは、剪定したツルを2本用意して、ねじるミュ。そうやって巻き付けたら、丸く形を整えて、土台に余ったツルを巻き付けて固定させるミュ。
そしたら花を新しく用意したツルで巻き付けていくミュ。これはシロツメクサと同じ要領で巻き付けるミュ。
最後はツルを何周か巻いてから、結び目に通して完成ミュ!隙間に小さい花を入れても可愛いミュ〜!
ゆらは今までの想いを、改めてるかに告げる。
ゆら「ゆらはるかのおかげで気づけたんです。好きな人と出会えたこと自体が幸せだって!迷惑だって分かってます。でも、好きにならなくても、好きでいさせてください。ゆらはフィフィやメメ、ヴェヴェ、レレ、ミュミュ、リュリュ、ララ、シュシュ、ろわ、せれん、りおう、みれい、ふらん、のえる、るかと一緒にいられるだけで幸せで溢れてるんです!」
るか「いいの?るかのこと好きでも辛い想いをさせるだけよ?好きになれるかだって分からない。」
ゆら「好きにならなくていいんです!ゆらはきっと、一方的に好きって言う暴力をしてるだけ。でも、ゆらがどうしても人を好きになっちゃうのは、るかがどうしても人を好きになれないのと同じかもしれないって。そうなんだとしたら、同じ苦しみを抱えているなら、一緒にいることだけでも許されないでしょうか。」
るか「分かった。じゃあこれ以上、るかに恩返ししようとか頑張らないで。るかも頑張らないから。」
ゆら「え?」
見方を変えれば、解釈を変えれば世界は少し楽に生きられる。
るか「るかも、皆といるの、心地いいから。好きにならなくていいのなら、ゆらと一緒にいたいと思ってる。」
ゆら「⋯!じゃあこれからもよろしくしていいんですか?」
るかは頷いた。
るか「これからもよろしくしよ。」
そう2人は微笑む。そんな2人の様子を、フィフィとメメは仲良く眺めていた。
フィフィ「ゆら、皆と出会えて良かったですフィ。」
メメ「るかも、最近夢の中でテンションが高くなくなってきたメ。皆のおかげメ。」
きっと関係性の名前が変わらずとも、今までの関係に戻ることはできない。でも、確実に新たな関係を築こうとしている。
現実世界で出会える人は決まっていて、同時に何があっても出会えない人も決まっている。
出会っていてもずっと話さなかった人と、何かのきっかけで繋がって、一度離れても、またこうやって仲良くなれる。
ゆら「るか、出会ってくれてありがとうございます。」
るか「こちらこそありがとう。」
意味のない出会いなんてなくて、出会い自体に学びがあって、その学びが終わってもずっと一緒にいられるように。出会いを偶然じゃなくて必然にしていく。
小説をあまり読まない為、脚本調になっています。
守護精霊の守護知識で書いた園芸の知識は、諸説あると思いますので、参考程度に留めていただけたら幸いです。




