Peace6-1
のえるは気分転換にと、一緒にろわ達の元へ合流することになった。せれんは相変わらず、教会に残って創作をするようだったので、ララも教会に残った。
のえるとヴェヴェを連れ、花壇の手入れをするろわ、りおう、るか、シュシュ、リュリュ、メメのところへ向かった。
皆でお花見をしようと伝えると、ろわが花がら摘みの方法を教えてくれた。
ろわ「丁度、花がら摘みしたいなって思ってたんだ。まずは最初に植えた千日紅のところに行こう。」
守護精霊の守護知識
久しぶりな守護精霊の守護知識の時間レ〜。レレが花がら摘みについてお話するレ〜。
花がら摘みっていうのは、萎れかけている花(花がら)をカットすることだレ〜。こうすることによって、花の健康を守ったり、次に咲く花が元気に咲くことができるようになるレ〜。
ハサミを用意したら、花首の下の花茎から切り取るレ〜。花によって切る場所が変わるレから、育ててる花に合わせるよう気をつけるレ〜。
何で花びらだけを切り取らないか、これは花がら摘みの目的の一つである、種を作ることを防ぐ為だレ〜。
種を作るには沢山の栄養が必要レから、他の蕾や株自体に栄養が行き届かなくなっちゃうレ。
だからちょっと可哀想だな〜と思っても、バッサリ切るレ!
-現実世界 図書室-
ゆらとるかは、次の実習で同じグループになった。
学童の生徒達とハイキングをする予定で、調べ物をするため、2人は図書室へと赴く。
るか「実習って、子供達と関われるのはいいけど、レポートまとめたりするので寝れなくなって大変だよね。」
ゆら「は…はい。」
どことなく、ゆらの顔が強ばっている気がする。
るか「どうしたの?」
ゆら「あ、その…今回の実習でハイキングがあるじゃないですか。外の行事は健康的には良いですが、その分先生達だけでは対処のしようがない危険も沢山あるって…。当然ですけど、今までは学校訪問しかなかったので、ちゃんと生徒を守れるか、心配で…。」
るか「それは、るかも心配だけど、どんなに用心したって、起きることは避けられないから、何とも言えないな。」
ゆら「でも、それで子どもが危険な目にあったら、取り返しがつかないです!例え命が助かっても、その子は心に傷を負って外に出られなくなるかもしれませんし、その学童は信用を失ってしまいます…。そんな責任重大な世界に、ゆらはこのまま進んでいいものか…。」
るか「寧ろ、皆がそこまで考えていたら、社会が回らなくなると思うよ。考えないからできることだってあるし。ゆらみたいに起こる前から心配しすぎてたら、本当に何かあった時、冷静に対処できないよ。」
その言葉は、ゆらに深く刺さった。ゆらを冷静に見てきてくれたからこその、静かな優しさがあることを教えてくれた。
ゆら「本当に、そうなんです…。不器用なだけじゃなくて、考えなくていいことを考えすぎてしまって、考えなくてはいけないことを考えられない。だから、ゆらは不器用なのでしょうね。」
ゆらの笑顔が、るかには不自然に見えた。
るか(言い過ぎた…よね。でも何て返せば…。)
ゆらは用事があるからと先に帰った。それが一層、ゆらが避けるくらいに言いすぎてしまったのではないかと、るかは帰り道に悩んでいた。
そんな時、珍しくりおうとろわと会う。りおうが所属している園芸サークルに、ろわが手伝いに行っていたらしく、その帰りだったようだ。
ろわ「こうやって3人で帰るの、専門校以来だね。」
りおう「せれんは大抵サボりか早退、若しくはチャイムが鳴ると同時に帰っていましたからね。」
るか「そんなこともあったね。」
るかは感情表現が乏しく、小学校までは無愛想だと、周囲はるかを遠ざけていた。専門校で笑顔を研究してみたものの、人の感情が分からず適当にニコニコしていた結果、また遠ざけられてしまった。
校外学習があり、その時同じグループになったろわ、せれん、りおうとは初めて話したものの、段々と仲良くなれた。
ろわ「るかって、話しやすいね。何でいつも無理に笑ってるの?」
るか「…小学校の時、無愛想とか、何考えてるか分からないって言われたから、笑顔にしようと頑張ってみたんだけど、結局、笑顔でも駄目みたい。」
りおう「それは、笑顔でなくていい時も笑っているからでは?多分ですけど、感情と表情が合っているように見えないからだと思いますよ。」
るか「そうなんだ…。人の感情読むの苦手で、全然分からなかった。自分の感情もよく分からないけど。」
ろわ「誰だって分からないよ。憶測の域を出ない。私だって、植物のことしか分からない。」
るか「植物?」
ろわ「うん。家で植物育ててるから。」
るか「そういうこと。でも、それなら少し分かるかも。るかも家にいる犬となら、言葉が通じなくても、何考えてるか分かる気がする。」
りおう「りおうもです。人といるより、小さい頃から一緒にいる猫の方が安心します。恐らく、沢山見てきたからでしょうね。」
るか「見てきた?」
りおう「一緒に住んでいたら、必然的に居心地良い場所にしようと、相手のことを観察するじゃないですか。だから、段々気持ちが分かってくるようになるのではないかと、勝手に思っています。」
るか「なるほど…。じゃあもっと、クラスの人達を観察してたら、皆が何考えているのか分かってくるのかな。」
りおう「クラスに居心地の良さを求めるのなら、一つの手段かもしれませんけどね。ですが、人間関係はもっと複雑な気がします。」
ろわ「私も人間についてはよく分からないや。こんなに沢山の人を見てきてるのに、不思議だよね。」
るか(2人とも、自分を持ってるから堂々としていられるんだと思ってたけど、そんな2人にも分からないことがあるんだ。)
扉をガサツに開ける音がする。
クラスの人がコソコソと小声で話し始めるも、当の本人は何も気にしていない。
ろわ「せれん、今日は早めに来たんだね。」
せれん「あんまり寝れなくて。るか、お菓子ちょうだい。」
るかは小腹が空くので、いつもお菓子を持ち歩いていた。
るか「そう言って殆ど食べちゃうじゃん。」
せれん「じゃあ…はい。」
せれんは鞄を漁り、お金…ではなくゲームに使うコインを渡した。
るか「いやいらないし。」
その様子を、クラスの人は好奇の目で見ていた。
るか(こうやって注目されるの嫌だな…せれんってよく気にしないよね。)
しかし、その直後せれんは教室を出ていってしまった。
るか「もしかして、お菓子あげなかったから機嫌損ねたかな!?」
ろわ「いや、そんなことは…るか!?」
るかはコインを手に取り、せれんを追いかけに行く。
りおう「りおうも追いかけます。ここの空気、少し嫌なので。」
ろわ「そうだね。」
そう言って2人も、教室を後にする。
小説をあまり読まない為、脚本調になっています。
守護精霊の守護知識で書いた園芸の知識は、諸説あると思いますので、参考程度に留めていただけたら幸いです。




