Peace5-4
-小鳥居家ー
るかはメメと夜の散歩に行く前、携帯を確認する。
メメ「るか、どうしたメ?」
るか「ゆらからメールが来てて。
…年下のきょうだいにゲームを教えてほしいみたいだけど、どうしよう。」
メメ「るかは子どもに寄り添いたいから児童学科に入ったメ。なら、丁度いいメ。」
るか「別にゲームを教えたいわけじゃないんだけど…。」
メメ「それに、るかはもう少し1人で背負わないで、誰かに悩みを聞いてもらった方がいいメ。ゆらはるかともっと仲良くなりたいみたいメだから、丁度いいメ。」
るかは腕につけている髪留めを眺める。
小さい頃、かすむとお揃いで買ったものだった。
-小さい頃のるかとかすむ ショッピングモール-
かすむ「もう帰る時間だね…。」
るか「また、遊べるかな…。お母さん達に見つかったら、もう…」
かすむ「大丈夫だよ!もしバレても、かすむが説得するから!」
るか「それでも会っちゃダメって言われたら?」
かすむ「るかは心配性だなあ。駄目って言われても、かすむは会いに行くよ。
…あ、お揃いのお守り買わない?そしたら、離れててもずっと一緒でしょ?」
るか「そんなの気持ちの問題だよ。」
かすむ「冷たいこと言わない!…あれとかどうかな?2つセットで売られてるよ!」
かすむが指をさしたのは、アームバンドとしても使える髪留めだった。
るか「それって1人で2つ使うものじゃない?」
かすむ「2人で1つずつ使うから良いんじゃん!お金半分ずつで済むよ!」
るか「本当はただ買いたかっただけじゃん。」
かすむ「へへ、バレた?絶対るかに似合うと思ったんだよね。普段おしゃれしないし、これくらいは一緒につけよ!」
るか(あれから、まだ髪飾りとして使ったことなかったな…。)
メメ「るか?」
るか「あ、ごめん。⋯それって、ただ人を使ってることにならない?るかはゆらの気持ちにも応えられてないのに、都合のいい時だけ頼るなんてできないよ。」
メメ「それとこれとは別メ。ゆらはるかと対等になるために、気持ちを打ち明けたってフィフィから聞いたメ。るかも今の気持ちを伝えたら、自分の気持ちと向き合えるきっかけになるかもしれないメ。」
るか「それは…確かに。」
るかは許諾の連絡をし、散歩をしに家を出た。
-休日 双葉家-
るかはいろとゲームをするため、双葉家へと遊びに行った。
るか「お邪魔します。」
ゆら「るか、本当に今日はありがとうございます!突然でごめんなさい…!」
るか「大丈夫だよ。」
いろ「るか!普段ゲームどのくらいする?」
るか「時々するくらいかな⋯。」
いろ「じゃあまず対戦しよ!」
るか「え?うん、いいよ。」
ゆら「いろがごめんなさい⋯。ゲームで負けてから、ずっとこんな感じで⋯ゆらはゲーム得意じゃないですし⋯。」
るか「でも、きょうだいってなんかいいね。」
ゆら「るかは一人っ子でしたっけ?」
るか「うん。かすむには昔からよく面倒見てもらってたけど、一緒には住んでないから。家が賑やかっていうのなくて。」
ゆら「そうだったんですね…。」
-夕方-
長時間いろとるかがゲームをしていると、ゆらといろの母が帰ってくる。
るか「お邪魔しています。ゆらと同じ児童学科の、小鳥居るかです。」
ゆら母「初めまして!ゆらの新しい友達?ゆっくりしていってねー!」
るか「はい。」
ゆら母「ゆらー!夜ご飯の支度手伝って!」
ゆら「何でゆらだけ…。」
ゆら母「いろは今るかさんと一緒にゲームしてるでしょ?中断させたらるかさんに悪いじゃん。るかさん、良かったらご飯食べて行ってね!」
るか「そ、それは流石に申し訳ないです!」
ゆら母「遠慮しないで!アレルギーとかある?」
るか「いえ…特には…。」
ゆら母「良かった!今日るかさんが来るって聞いてたから、沢山買ってきちゃったんだよねー!」
るか「そうだったんですか?」
ゆら「お母さん!余計なこと言わないでください!」
いろ「ゆら、るかが来るの楽しみにしすぎて、ずっとご飯大盛りで作ってて食べるの大変だったんだよ!」
ゆら「いろまで!折角ゲーム教えてくれる人を探したのに、その態度でいいんですか…?」
いろ「あ、ははは…。るか、早くゲームの続きしよ!」
るか「え、うん。」
るか(るかの家とは全然違う。この家は賑やかで、温かくて、なんだか眠くなってくる。)
その後、るかは晩ご飯を双葉家で食べ、ゆらが途中までるかを見送った。
るか「ゆらの家は温かくて、良い家だね。」
ゆら「そ、そうですか?いろはいつも煩いですし、お母さんも小言ばっかりで…お父さんはいきなり『次の休日、遊びに行こう』とか言いますし…。」
るか「それでも、その環境が羨ましい。るかの家は、なんか寂しいから。」
ゆら「…もし、何かあったのなら、いつでも話してください。待ってますから。」
るか「ありがとう。」
-夜 散歩-
ゆらに告白されたことにより、るかは家庭の事情で人を好きになれない自分、それ故に自分の心にも、人の心にも寄り添えない自分に思い悩む。
るか「メメ、るかはちゃんと子どもに寄り添えるのかな?」
メメ「メ?」
るか「ゆらの家は、凄く温かかった。どこか、いいなと思った。でも、そんな家庭で育ったゆらも自分に自信がなくて、きっと辛いことが沢山あったんだと思う。るかは、どうやったら自分と向き合えるんだろう。」
メメ「るか…。」
るか「昔、何を考えてるか分からないって言われた時も思ってた。るかも、自分が何を考えてるのか分からない。どれが本当のるかなのかも分からない。このままどんどん冷たい人間になっちゃうのかな。」
メメ「るかは冷たくなんてないメ。今までそうやって自分の感情を抑えてた分、人の感情に敏感で避けちゃうメ。でも、それは悪いところじゃなくて、自分を守る強さメ。」
るか「どういうこと?」
メメ「るかは自分が分からないって言うメけど、るかが生まれてから選択してきたものは全部、るかが決めてるメ。例えば今、人を好きになれないって思ってるのも、自分が何を考えてるか分からないって思ってるのもるかメ。それ以上でもそれ以下でもないメ。」
るか「⋯本当だね。何も考えられてないって、難しく考えすぎてたのかも。」
小説をあまり読まない為、脚本調になっています。




