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夢見ぬ異端者  作者: ねるこえめ
〜束ねる花見〜
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25/129

Peace5-4

-小鳥居家ー

るかはメメと夜の散歩に行く前、携帯を確認する。

メメ「るか、どうしたメ?」

るか「ゆらからメールが来てて。

…年下のきょうだいにゲームを教えてほしいみたいだけど、どうしよう。」

メメ「るかは子どもに寄り添いたいから児童学科に入ったメ。なら、丁度いいメ。」

るか「別にゲームを教えたいわけじゃないんだけど…。」

メメ「それに、るかはもう少し1人で背負わないで、誰かに悩みを聞いてもらった方がいいメ。ゆらはるかともっと仲良くなりたいみたいメだから、丁度いいメ。」

るかは腕につけている髪留めを眺める。

小さい頃、かすむとお揃いで買ったものだった。


-小さい頃のるかとかすむ ショッピングモール-

かすむ「もう帰る時間だね…。」

るか「また、遊べるかな…。お母さん達に見つかったら、もう…」

かすむ「大丈夫だよ!もしバレても、かすむが説得するから!」

るか「それでも会っちゃダメって言われたら?」

かすむ「るかは心配性だなあ。駄目って言われても、かすむは会いに行くよ。

…あ、お揃いのお守り買わない?そしたら、離れててもずっと一緒でしょ?」

るか「そんなの気持ちの問題だよ。」

かすむ「冷たいこと言わない!…あれとかどうかな?2つセットで売られてるよ!」

かすむが指をさしたのは、アームバンドとしても使える髪留めだった。

るか「それって1人で2つ使うものじゃない?」

かすむ「2人で1つずつ使うから良いんじゃん!お金半分ずつで済むよ!」

るか「本当はただ買いたかっただけじゃん。」

かすむ「へへ、バレた?絶対るかに似合うと思ったんだよね。普段おしゃれしないし、これくらいは一緒につけよ!」


るか(あれから、まだ髪飾りとして使ったことなかったな…。)

メメ「るか?」

るか「あ、ごめん。⋯それって、ただ人を使ってることにならない?るかはゆらの気持ちにも応えられてないのに、都合のいい時だけ頼るなんてできないよ。」

メメ「それとこれとは別メ。ゆらはるかと対等になるために、気持ちを打ち明けたってフィフィから聞いたメ。るかも今の気持ちを伝えたら、自分の気持ちと向き合えるきっかけになるかもしれないメ。」

るか「それは…確かに。」

るかは許諾の連絡をし、散歩をしに家を出た。


-休日 双葉家-

るかはいろとゲームをするため、双葉家へと遊びに行った。

るか「お邪魔します。」

ゆら「るか、本当に今日はありがとうございます!突然でごめんなさい…!」

るか「大丈夫だよ。」

いろ「るか!普段ゲームどのくらいする?」

るか「時々するくらいかな⋯。」

いろ「じゃあまず対戦しよ!」

るか「え?うん、いいよ。」

ゆら「いろがごめんなさい⋯。ゲームで負けてから、ずっとこんな感じで⋯ゆらはゲーム得意じゃないですし⋯。」

るか「でも、きょうだいってなんかいいね。」

ゆら「るかは一人っ子でしたっけ?」

るか「うん。かすむには昔からよく面倒見てもらってたけど、一緒には住んでないから。家が賑やかっていうのなくて。」

ゆら「そうだったんですね…。」


-夕方-

長時間いろとるかがゲームをしていると、ゆらといろの母が帰ってくる。

るか「お邪魔しています。ゆらと同じ児童学科の、小鳥居るかです。」

ゆら母「初めまして!ゆらの新しい友達?ゆっくりしていってねー!」

るか「はい。」

ゆら母「ゆらー!夜ご飯の支度手伝って!」

ゆら「何でゆらだけ…。」

ゆら母「いろは今るかさんと一緒にゲームしてるでしょ?中断させたらるかさんに悪いじゃん。るかさん、良かったらご飯食べて行ってね!」

るか「そ、それは流石に申し訳ないです!」

ゆら母「遠慮しないで!アレルギーとかある?」

るか「いえ…特には…。」

ゆら母「良かった!今日るかさんが来るって聞いてたから、沢山買ってきちゃったんだよねー!」

るか「そうだったんですか?」

ゆら「お母さん!余計なこと言わないでください!」

いろ「ゆら、るかが来るの楽しみにしすぎて、ずっとご飯大盛りで作ってて食べるの大変だったんだよ!」

ゆら「いろまで!折角ゲーム教えてくれる人を探したのに、その態度でいいんですか…?」

いろ「あ、ははは…。るか、早くゲームの続きしよ!」

るか「え、うん。」

るか(るかの家とは全然違う。この家は賑やかで、温かくて、なんだか眠くなってくる。)

その後、るかは晩ご飯を双葉家で食べ、ゆらが途中までるかを見送った。

るか「ゆらの家は温かくて、良い家だね。」

ゆら「そ、そうですか?いろはいつも煩いですし、お母さんも小言ばっかりで…お父さんはいきなり『次の休日、遊びに行こう』とか言いますし…。」

るか「それでも、その環境が羨ましい。るかの家は、なんか寂しいから。」

ゆら「…もし、何かあったのなら、いつでも話してください。待ってますから。」

るか「ありがとう。」


-夜 散歩-

ゆらに告白されたことにより、るかは家庭の事情で人を好きになれない自分、それ故に自分の心にも、人の心にも寄り添えない自分に思い悩む。

るか「メメ、るかはちゃんと子どもに寄り添えるのかな?」

メメ「メ?」

るか「ゆらの家は、凄く温かかった。どこか、いいなと思った。でも、そんな家庭で育ったゆらも自分に自信がなくて、きっと辛いことが沢山あったんだと思う。るかは、どうやったら自分と向き合えるんだろう。」

メメ「るか…。」

るか「昔、何を考えてるか分からないって言われた時も思ってた。るかも、自分が何を考えてるのか分からない。どれが本当のるかなのかも分からない。このままどんどん冷たい人間になっちゃうのかな。」

メメ「るかは冷たくなんてないメ。今までそうやって自分の感情を抑えてた分、人の感情に敏感で避けちゃうメ。でも、それは悪いところじゃなくて、自分を守る強さメ。」

るか「どういうこと?」

メメ「るかは自分が分からないって言うメけど、るかが生まれてから選択してきたものは全部、るかが決めてるメ。例えば今、人を好きになれないって思ってるのも、自分が何を考えてるか分からないって思ってるのもるかメ。それ以上でもそれ以下でもないメ。」

るか「⋯本当だね。何も考えられてないって、難しく考えすぎてたのかも。」

小説をあまり読まない為、脚本調になっています。

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