Peace5-3
ララ「後ろの石はなんですか?」
国王「これらは全て、人間界に隕石として振り落とされるものです。」
シュシュ「待ってください!そんなことをして何になると言うのです!?」
ララ「人間は愚かですが、全員がそうではないのをご存知ないようですね。貴方はここから何を見ていたのですか。」
国王「口を慎みなさい!いいでしょう、あなた方に、人間の醜悪さを教えてさしあげます。」
幻覚が現れ、シュシュやララ、守護精霊達は隕石が落ちた後、人間が少数でも残っていたら起こる悲惨な出来事を見させられる。
食糧難や病気でどんどん人が死んでいき、2人の人間が残るも、最後は食べ物で争って一人が残った。そして、その人間は誰もいなくなった世界で、独り死んでいった。
最後の一人にならない限り争いは起こり続け、最後の一人となっても人間は死に絶えるだけだと、国王は伝えたかったようだ。
シュシュ「ですが...和解する道もある筈じゃ!?」
国王「これは幾多と存在する人間の行動の一部に過ぎません。他にも恋による争い、お互いを思いやりすぎた故の餓死、はたまた共食いの可能性も⋯。」
ララ「いいじゃん。これが本当なら、地上の植物も全て焼き払うつもりなんですよね?」
国王「忌々しい反乱分子は黙りなさい!私だってこのようなことは任されたくありませんでした。だからこそシュシュ、貴方だけは記憶が残るから、植物に貢献するよう促したのに!この青薔薇は植物の世話を一度もしないではないですか!」
シュシュ「⋯申し訳ありません。」
ララ「何故ろわを責めるんです?せれんは植物に触るとかぶれるから、ろわはせれんに自分ができることからすればいいって自由にさせてくれてただけですよ?」
国王「それでパソコンなどという人間が生み出したものに齧り付いているなんて!かぶれは貴方の場合、その浅ましい心が映し出されているだけです。あの時人間界ではなく、こちら側の味方をしていれば、もう少し情状酌量の余地が⋯。」
ララ「もうどちらの味方ですらないですよ。どちらかと言うと人間なだけで。」
シュシュ「ララ、余計なこと言わないで!」
国王「はあ⋯まあいいでしょう。
ままごと程度ですが、青薔薇以外は自然に貢献しました。戻ってくる許可を出します。」
シュシュ「⋯でも、そしたらララは⋯。」
国王「下界に戻るだけです。」
シュシュ「そんな⋯ララだけを置いてくことなどできません!私がララの意見を尊重しただけで、ララは何も悪くありません!」
国王「ですが、ここでの過ちも人間界での行いも全て、青薔薇自身の責任です。貴方はこの国にとっていらない存在。ですので、こちらで責任を持って処分いたします。」
シュシュ「だけど!」
ララ「もういいよ。せれんは生きていくなら人間界がいいし、こいつとこの国を滅ぼすことができなくても、せれんはこのまま人間界で死ぬ。」
シュシュ「⋯本当にそう思う?」
ララ「は?」
シュシュ「今だって諦めているように見えて、怒ってるじゃん。ララは一人で大丈夫っていうけど、心の底ではそんな事思ってない。そうじゃなかったら私を探さないだろうし、皆を頼らない。親と離れた時だって、戻ろうと海へ行ったりしない。」
ララ「⋯せれんはずっと邪魔者なんだよ、今だって。なんなら前世から。」
シュシュ「だから君は孤独の苦しさを知ってる。」
????「私もずっと傍で見ていましたよ。」
天が耀き、花の天国の創設者であるセラヴィが姿を現した。
国王「セラヴィ⋯。」
シュシュはセラヴィに師匠の面影を感じた。
シュシュ「師匠⋯?どうしてここに!?」
セラヴィ「皆さんの前では自然を愛してもらうため、そして青薔薇を創り出した償いのために、長いこと人間界へいたのです。ある人生では異端とされていた者を島まで避難させ、またある人生では異端者のための支援をつくりました。今回は皆さんに自分と向き合い、そして自分と自然を愛してもらうためのお手伝いをしてきたつもりなのですが、お役に立てましたでしょうか?」
国王「だから折角の花を精霊などに変えたのですね。」
シュシュ「え?精霊は、師匠のおかげで…?そんな⋯どうしてもっと早く言ってくれなかったんですか⋯!?」
セラヴィ「貴方も分かっているでしょう。全ての事柄は最良の時があるのです。それぞれの運命を邪魔してはいけません。時にシュシュ…ろわ、貴方達はあの時、人間界に堕ちていなければ、もうここにはいなかったのですよ。」
シュシュ「…どういうことですか?」
セラヴィ「…そのお方は、生まれてきた天使達の身分を生まれた場所によって分け、最初から役割を与えていたのです。貴方達には大天使、そして時期国王になるという制度を設けながら、洗脳し自身の支配下に置くよう育てあげることによって、この国の秩序を守ってきました。ですが、生死のある花に同じ国王が居続けるのは不可解なこと。それだけでなく、国王が変わってしまっては国の方針が変わってしまう。それを恐れたそのお方は、これまで時期国王となった者をすぐに吸収し、天使の魂である植物を他の民と同じように土に還し、外見を変え安寧の世を築き続けていました。」
シュシュは声も発さずその場で崩れ落ちた。
国王「シュシュ、貴方は私のお気に入りです。特別にこちらに戻ってくることを許した存在なのですよ。」
ララ「…意味が分からない。あいつは誰?」
セラヴィ「…私の願いを叶えてくださった、この国にとっての神様です。」
国王「所詮、この国は偽りの天国。人間界が植物に影響を及ぼしたら、この国ではどうすることもできません。その為にここまで愚かな天使達を治め、反乱も起こさず支えてきたのは、誰のお陰だと思っているのですか!」
セラヴィは国王の方に向き直し
セラヴィ「ご迷惑をおかけして申し訳ありません。ですがもう一度だけ、目を瞑っていてください。この世界が例え神である貴方のものでも、本人達の意思を尊重したいのです。」
国王「セラヴィ、貴方はとうの昔に追放しました。願いをこれ以上叶える義理はありません。青薔薇以外はこちらへ戻って来なさい。精霊もです。」
フィフィ「待ってくださいですフィ!そしたら今眠りについている皆はどうなるのですフィ!?」
国王「精霊と生まれ変わった人間は元は一つの存在。勿論、また一つになって戻ってきてもらいます。」
メメ「どういうことメ?もうるかと話せなくなるメ?」
国王「当然です。貴方達はこちらに戻ってくるだけ。元はそうだったでしょう?」
ミュミュ「いやミュ!だったら一度人間界に戻るミュ。」
国王「それは無理ですよ。あちらでのやることは終えたので、皆さんは死んだことになります。今から自然災害が起きるのですし、何ら不思議な死ではありません。」
全員「!?」
リュリュ「⋯一つに戻ることをリュリュ達に教えないで園芸を頑張らせるなんて、国王という立場がすることリュ?」
国王「考えれば分かることでしょう?それに、植物に貢献することは当然の義務です。この国自体、神の創作物。その創作物達が逆らうことはできません。」
レレ「おかしいレ!神様はきっとそんな身勝手じゃないレ!」
国王「レレとヴェヴェが二つの存在になったのも、この世界を私に創らせたノイバラの気まぐれですよ?そうでしょうセラヴィ?」
小説をあまり読まない為、脚本調になっています。




