Peace5-2
ろわが崖に飛び込むと、辺りが真っ白になり、シュシュから見たろわとの記憶が流れてくる。
ろわ(これは…シュシュの記憶…?)
ろわが物心ついた時、シュシュはろわに伝える。
ろわ「あの国はただの独裁国で、人間界は隕石によって滅びるなら、どうするのが正解だった…?」
シュシュ「それをどうにかするために、シュシュがいるシュ!」
ろわ「え?」
シュシュ「ろわ達が成人する頃、オーロラが現れるシュ。皆の秘密基地だった教会が、ろわ達の夢に現れるシュ。きっとその頃と、花の天国が人間界を滅ぼす日は近いシュ。」
ろわ「いきなり、何言って…」
シュシュ「ろわが花の天国のことを覚えているのは、呪いシュ。でも、ろわは皆に園芸を教えて、導く役目があるシュ。」
ろわ「何で園芸が関係あるの?」
シュシュ「花の天国は、人間が植物を大事にしないことを恨んでいるシュ。そんな人間の味方についたシュシュ達も、きっと恨まれてるシュ。でも、一つだけ贖罪する方法が残されてるシュ!」
ろわ「贖罪?」
シュシュ「植物を沢山育てて、皆が成長したら、向こうに繋がる扉が一度だけ開くシュ。それが、秘密基地の教会にあるシュ。」
ろわ「そうなの!?」
シュシュ「シュ。ここに隕石が落ちることは変えられなくても、花の天国に帰ることができるシュ。」
ろわ「それなら、皆を早く見つけて、伝えた方がいいんじゃ…。」
シュシュ「…物事には、順番があるシュ。普通の人は、自分の人生の課題を知らないし、知っている人がそれを教えてしまったら、未来が変わってしまうシュ。最悪の場合、皆が成長できなくて、向こうへの扉が開かないシュ。今は見守って、与えられた役目を全うするしかないシュ。」
ろわ「…シュシュも、そうなの?」
シュシュ「シュ?」
ろわ「シュシュも、私に言っていないことがあるの?」
シュシュ「…ないと言ったら、嘘になるシュ。伝える時が来たら、また伝えるシュ。」
ろわ「そっか。でもありがとう。…少し頑張ってみるよ。」
ろわはいじめられても、シュシュと話すことをやめなかった。シュシュがろわの支えだった。
シュシュ「ろわ、シュシュもう喋らないシュから、話しかけないでシュ。ろわがボロボロになっちゃうシュ。」
ろわ「シュシュと話せない方が嫌だよ。だから、話さないなんて言わないで。」
-教会に初めて集った次の日 夜-
ろわとシュシュは庭で星を眺めていた。
ろわ「教会に皆集まったけど、園芸するだけじゃ駄目なんだよね。るかやゆらもお互いの名前が聞こえないみたいだし。私にも何かやることある?」
シュシュ「ろわは、花の天国を覚えていることが呪いシュから、今は皆を見守って、植物を育てるのを頑張るしかないシュ。」
ろわ「そっか。早く花の天国に戻らなきゃ。その為に、私もシュシュもここにいる。」
シュシュ「…ろわは、この世界を楽しもうって思わないシュ?」
ろわ「急にどうしたの?」
シュシュ「シュシュは、もしこの世界が滅ぶとしても、その最後まで、ろわに幸せでいてほしいシュ。」
ろわ「…そんなの無理だよ。社会で上手くやっていけないのも、呪いが原因なんでしょ?だったら抗い用がないじゃん。花の天国のことも覚えてるし、偶に今でも、どっちの世界にいるのか分からなくなるのに。」
シュシュ「それは…」
ろわ「兎に角、私は私のすべきことをしなきゃ。」
そう言ってろわは、庭から部屋に戻った。
ろわは朝から晩まで植物を育てていた。師匠に止められても、シュシュに止められても、無理をし続け、熱を出してしまう。
シュシュ「ろわが苦しいなら、もう贖罪なんてしなくて良いシュ…!」
ろわ「いきなり何言い出すの?」
シュシュ「…シュシュも分からないシュ。でもろわがこの世界で苦しむなら、いっそ花の天国に戻った時、国王様を追い払って皆で過ごすのもいいと思ったシュ…。」
ろわ「…面白い案だね。今のままじゃ、せれんとララがどうなるか分からない。」
シュシュ「だから花の天国をのっとれば良いと思ったシュ。もう一度、国王になれたら…でも、ろわ達が幸せに生きられるのは、人間界か花の天国か、分からないシュ。」
ろわ「私もだよ。花も人間も嫌いだったし、それでも花を育てることが使命だと思ってた。だけど師匠のおかげで、最近は花を育てるのが少し楽しいんだ。それに皆といられるようにする為には、何にせよもう一度国王様に会わなきゃならない。だから頑張るよ。」
シュシュ「ろわがそう言うなら、シュシュもサポート頑張るシュ!まずは休んでシュ!」
-花の天国-
皆は再び花の天国に戻ってきた。しかし、目を覚ますことができたのはろわとせれん、守護精霊だけで、人間の6人は棺で眠っていた。
フィフィ「ゆら!どうしちゃったですフィ!?」
レレ「皆…死んじゃったレ…?」
国王「ただ眠っているだけですよ。」
何処かから、国王の声が聞こえる。
リュリュ「国王様…?どこですリュ!?」
ろわとせれんは花の天国でのシュシュとララの姿に戻っていて、守護精霊とは一体化していたが、意識はろわとせれんのものだった。
シュシュは目の前の光景に絶望する。唯一皆と共に過ごせると思っていた花の天国は、惨いほど枯れ果てていて、雑草の一つすらなかった。
花の天国にいる天使達に表情はなく、ただ道具のように人間界へ石を落とす為の兵として働かされている。
シュシュ「どうして…こんなことに…。」
国王がシュシュとララ、守護精霊の元へ現れる。
国王「青薔薇?貴方は呼んでいないのですが。」
ララ「よくも記憶をすり替えてくれましたね。」
シュシュ「国王様…人間界で自然に貢献したら、ここに戻る権利を与えてくださるはずでは…この有様は一体…。」
国王「誰もあの頃のままだとは言っていませんよ。シュシュ、この国と共に滅びましょう。」
シュシュ「どういう…ことですか…?」
国王「簡単な話です。国とは永遠に存在するものではありません。この国は禁断の花を咲かせた天使が現れた時、滅びる運命にあったのです。」
ヴェヴェ「それって…」
シュシュ「青い薔薇…やはり咲くことが分かっていたのですね。」
国王「自然界で存在しない青薔薇の誕生は、人間に植物を支配されたことを意味します。それはこの国が滅びる暗示でもあるのです。」
ララ「ではせれんが滅ぼさなくても勝手に滅びてたんですね、良かった。」
国王「話すことを許してはいません。青薔薇はずっと人間界に焦がれていたようですけど、どうです?あなたが思っていた程に自由ですか?」
ララ「…ええ。呪いの所為で、自由が全て自分へと責任を追わせる不自由なものだと分かりましたけど?」
国王「それは呪いではなく人間界の仕組みです。未だに私に責任を擦り付けようとしているみたいですね。」
ララ「そりゃ、この世界がなければせれんは理不尽な呪いを背負わずに、人生を謳歌できましたもん。」
国王「貴方だけは人間界に降りることが決められていたのですよ。不条理だとしても現実を受け入れなさい。」
シュシュ「何故!?それこそが不条理じゃないですか!ここにいる権利はなかったのですか…。」
国王「…そんなことを今嘆いていても仕方ないでしょう。貴方は創設者であるセラヴィが残したノイバラで、この国を作った責任があるのですから。」
ララ「何言ってんの?そんなの創設者が悪いだけで、ろわは何も悪くないじゃん。何でろわがそいつの呪いとやらを背負わないといけないわけ?」
シュシュ「⋯!ララは何も悪くないです!ただ青薔薇が咲いてしまっただけで、それが例え、人間が自然を支配した暗示だとしても、ララが悪いわけじゃない!」
国王「私はただ、この国の法に従っているだけです。」
国王の後ろでは天使達によって、人間界への投石の準備が着々と進んでいた。
小説をあまり読まない為、脚本調になっています。




