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夢見ぬ異端者  作者: ねるこえめ
紡がれる白昼夢
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122/129

Peace5-1

7人に花の天国での記憶が蘇った。

せれん「せれんが消したかったのって、人間界じゃなくて花の天国だったんだね。」

扉の先には崖があり、ろわとシュシュが立っていた。

ララ「シュシュ!何でララ達を置いていったラ!?」

シュシュ「ごめんシュ。…久しぶりに、国王様の声が聞こえて『早く来い』って言われたシュ。そしたらボーッとして、気がついたらここにいたシュ。」

せれん「それで結局、何の贖罪させられてたの?」

ろわ「花の天国じゃなくて、人間界を選んだっていう贖罪。」

せれん「は?それだけ!?」

りおう「ろわは、いつから知っていたんですか?」

ろわ「…人間界に皆で降りていた時、国王様の声が聞こえた。あの国は天国なんかじゃない。ノイバラが孤独を恐れ、神に頼み創りだした花の独裁国だったんだよ。」

みれい「それって⋯『迷える天使』の話じゃ⋯?ということはゆうり先生って⋯」

りおう「まさか⋯追放された先生だった⋯?」

リュリュ「恐らくそうだと思うリュ。でも確認する術がなかったリュ⋯。」

ろわ「それより、今は花の天国に戻る方が大事。」

るか「戻るってどういうこと⋯?」

ろわ「ノイバラが生み出した青バラを司る天使が生まれてしまったら、あの国は人間界を滅ぼす使命を課せられ、追放された青バラの天使は人間界で死ぬことになる。」

シュシュ「でも一つだけ、希望が残されてたシュ。人間界で植物に貢献したら、花の天国に戻れるシュ。」

ろわ「そしたら人間界で呪いに苦しむこともなくなるし、ただ隕石で死ぬのを待つ必要もなくなる。その為にここまで頑張ってきた。」

せれん「結局、ろわはずっとあの国王様の操り人形じゃん。」

ろわ「忘れられないってそういう事だよ…。それに、皆でいられる為には戻る以外方法がない。」

シュシュ「もうすぐ人間界に隕石が降ってくるシュ。それを回避するために花の天国に戻れるよう、シュシュ達は教会に集い、皆で島に緑を取り戻したシュ。皆が成長したおかげで、花の天国への扉が開いたシュ!」

ろわ「ここを渡らないと、ただ人間界で殺されるのを待つことになる。早く花の天国に戻ろう…」

せれん「確かに花の天国は滅ぼしたいけど、戻りたいとは思わない。」

ろわ「何で…?せれんとララは特に、理不尽な理由で追放されたんだよ?」

せれん「そうだけど、せれんは元々人間界に興味があったし、花の天国のやり方が気に入らなかった。それを思い出せなかっただけじゃなくて、恨みの対象を人間界にすり替えられてたとか、余計にあの国が嫌いになったよ。」

ろわ「じゃあ…戻らなくていいの…?皆は?」

6人は暫く俯いていた。

最初に口を開いたのはふらんだった。

ふらん「ふらんとのえる…レレとヴェヴェは、元は一つの存在だったんだね。戻ったら、どうなるの?」

ろわ「今のまま…だと思うけど、国王様に聞かないと分からない…。」

のえる「それだったら、戻りたくないかな。レヴェはずっと、家族に憧れてた訳で、今は双子としてふらんがいてくれてるから、このままがいい。」

ヴェヴェ「元々ヴェヴェは、花の天国に戻りたいと思ってないヴェ。例え死んだとしても、のえるには最期まで笑っていてほしかったから、協力したまでヴェ。」

レレ「レレはできる事なら戻りたいレけど、また1体になるなら、このまま皆といたいレ…。」

フィフィ「フィフィは、最初はこの世界で上手くやっていけないゆらを見て、どちらの世界でも劣等生なら、花の天国に戻ろうと思っていましたフィ。でも最近は、皆とこの島にいた方がいいのではないフィかと思い始めましたフィ。」

メメ「メメも、花の天国に不満はなかったメけど、国王様が何を考えているか分からないメ。一度ララやシュシュを追い出したのに、戻れる方法があるなんて…少し都合が良すぎるメ。」

シュシュ「メメも戻れることは知っていたはずシュ!その為に頑張ってきたんじゃないシュ?」

メメ「それは、るかがこの世界で苦しんでいたからメ。だけど最近は楽しそうメ。」

るか「確かにメメはるかのことをずっと支えてくれた。生まれ変わる前の記憶を思い出した今、メメと同じ疑問が浮かぶ。」

ゆら「あの、一つ聞きたいのですが、家族や大学の友達はどうなるんですか?」

ろわ「それは…花の天国に行けないから、隕石が降って…」

みれい「だったら嫌です!戻れません!」

ゆら「ゆらもです。皆が死んじゃうなんて…。」

ろわ「そんなの決まってたことなんだから仕方ないじゃん!私達だってこのまま人間界にいたら死ぬだけで、花の天国に戻る以外、皆で幸せに暮らす方法なんて…」

せれん「じゃあろわは、何でちはるを引き止めたの?」

ろわ「…島外にいたって、ちはるが死ぬ運命は変わらない。それなら、ちはるがいたい方にすべきでしょ?」

せれん「そうじゃない。ろわはどうしたかったって聞いてんの。」

ろわ「私は…」

ろわは今まで会った人達を思い出す。ちはるやいろ、ゆうり先生、師匠の顔が浮かぶ。

ろわ「…分からない。」

シュシュ「ろわ…。」

シュシュの言葉にハッとし、ろわは7人と7精霊を見る。

ろわ「皆…戻る気は…ないってこと…?それじゃ…私は、ただ皆に園芸をさせてただけで…皆には、いらない苦労だった…?」

その時、ろわとシュシュだけに声が聞こえる。

??「戻ってきなさい。」

ろわ「戻らなきゃ…。」

ろわとシュシュは崖から飛び降りる。

6人/7精霊「ろわ!/シュシュ!」

せれん以外の皆が声をあげた。

みれい「…もう分かんないですよ!みれいは皆といれれば十分ですし、強いて言うなら花の天国も人間界も嫌です!」

ミュミュ「そんな選択肢ないミュ…と言いたいミュけど、ミュミュも同意見ミュ。」

レレ「レレもどっちの世界がいいか分からないレ…。皆と一緒にいたいじゃ駄目レ?」

ヴェヴェ「ヴェヴェは最初から揺るがないヴェ。それに、この先どんな罠があるか分からないヴェ。」

せれん「罠って、ろわとシュシュは国王様の味方だって言いたいの?」

ララ「そんな事ないラ!シュシュとろわが嘘をついてるわけないラ!それ以前に、シュシュとろわはララ達を大事に想ってくれてるラ!」

ゆら「今まで誰よりも献身的に、島の植物を育ててくれていたのは、ろわですもんね…。生まれ変わる前のことをずっと覚えていて、きっとゆら達の見えないところで沢山頑張っていて…花の天国に戻るかどうかは置いておいて、今はろわが心配です。」

りおう「本当に島に隕石が落ちるのなら、りおう達の居場所はなくなりますしね。真相を確かめる必要がありそうです。」

リュリュ「もしかしたら、国王様は最初から花の天国に戻らせるように仕組んでいたのかもしれないリュ。ララとせれんは追放する予定でも、全員が人間界に行くのは予想外だったはずリュ。」

せれん「そう考えると余計に腹が立ってきた。島だけ隕石を落とさないように直談判に行こ。」

そうせれんが言うと、あっという間に崖へ飛び降りていった。

ララ「直談判とか聞いてないラ!しかも勝手に行っちゃったラー!」

フィフィ「今は後を追うしかないですフィ。」

ララは急いで後を追い、6人と6精霊も続いて崖へ飛び降りた。

小説をあまり読まない為、脚本調になっています。

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