Peace0-2
それから7体は秘密基地にした教会に集うようになりました。
メメはよく、教会でフィフィに絵を描きながら学校の勉強を教えていました。
フィフィ「本当は天使達に読み聞かせをするはずだったんですよね?フィフィに付き合わせてしまって良かったんですか?」
メメ「フィフィやメメは立派な大天使にならなきゃいけないんだから当然だよ。みんな大天使になるって目標は一緒なんだし、支え合っていかないと。」
フィフィ「…ありがとうございます。でももし、このまま成績が良くならなくて、最終試験も通らなかったら…追放されてしまいますよね…。」
7体は特別な最終試験に受からなければ、大天使になれません。
メメ「…フィフィは人間界に興味ってある?」
フィフィ「え!?突然どうしたんですか?」
メメ「この前、レヴェに聞かれたんだ。そのレヴェはララに聞かれて疑問を持ったらしいけど。メメは、まあ自由は少ないけど、ここの生活に満足しているし、皆はどう思ってるのかなって。」
フィフィ「…フィフィはここより大変と言われている人間界に興味を持ったことがありません。それに何より、皆と一緒にいたいです!」
メメ「じゃあメメと一緒だね。」
フィフィ「という事は…レヴェとララは人間界に興味があるんですか?」
メメ「ララはともかく…レヴェは良くも悪くも、浮いているように見られているのを分かってるんだと思う。でも、メメはレヴェに憧れてる。自分の意思を持ってて、教科書や学校で教えられたことに疑問を持てて、考えられる。メメにはそこまで考える力がないし、自分の気持ちに敏感なフィフィも憧れ。」
フィフィ「フィフィですか!?座学どころか実技もまともにできないのに!?」
メメ「そういう学校で教わるところじゃないよ。実際、メメは実技で植物を育てるのは苦手だし。自分で気づいて、自分で考えて、自分で育てなきゃいけない気持ちと向き合うことの方が、メメには難しいよ。」
フィフィ「メメも、メメなりに苦しいんでいたんですね。フィフィはメメのこと、卒なくこなせる優等生としか見えていませんでした。」
メメ「それはリュリュやシュシュだよ。
…そろそろ、読み聞かせに行かないと。」
フィフィ「フィフィも一緒に行きます。この間、花冠の作り方を教えてほしいって言われたんです。」
メメ「フィフィはそういうの得意だもんね。」
フィフィとメメは教会を出て、手を繋いで天使達の元へ向かいました。
レヴェの心は何処か満たされず、いつものように授業をサボり、あちこちを探検していました。
「レヴェ様ー!どこです!?」
「レヴェ様!先生が探してましたよー!」
レヴェは変わっているとはいえ、自分を貫いている姿が一部の天使達から熱狂的に慕われておりました。
レヴェ「…ここなら見つからないとはいえ、本当に騒がしい。何で1人にさせてくれないんだろ…。」
レヴェは教会へ向かい、暇つぶしに人間界を眺めていました。ふと目についたのは、勿忘草とミモザが一面に咲き誇る貴族の家でした。
その家族という団体はとても仲が良く、幸せそうで、その日を境にレヴェは家族について図書館で調べ始めました。ですが図書館の本には「人間は都合良く群れる生き物」という内容しか書かれていませんでした。
レヴェ「都合よく…か。家族ってここみたいに上下とかあるのかな。」
それからレヴェは教会に通い、時々その家族の様子を見に行くようになりました。
ある日、親という人間が屋敷を離れました。2人の子どもは寂しそうながらも、いつも笑顔で見送っていました。
レヴェ「何で自分の感情を隠すんだろう…。」
しかしある時、レヴェがいつものように教会から家族の屋敷を眺めようとすると、島中が火の海となっていました。2人の子どもは家から出られなくなっており、片方は逃げることができる状態だったものの、もう片方は倒れた柱に足が挟まってしまったようでした。2人は泣きながら、最後まで抱きしめ合っていました。
そんな時、意識が朦朧としていく2人の子どもと目が合った気がしました。レヴェにはその2人の表情から、焦りと恐怖と悲しみ、そしてほんの少しの温かさを感じました。
しかしその顔は一瞬の出来事で、2人は目を瞑り、暫くすると息を引き取りました。
レヴェ「…どうして…そこまで想い合える相手がいるの?家族だから?ここには家族なんてないから、分からないよ。」
レヴェは心のどこかで、勿忘草とミモザが好きなあの一家のように、家族がほしいと願ってしまいました。
ミュミュとリュリュは人間界に追放されてしまった先生がどうなったのか、ずっと気になっていました。
ある日リュリュが教会で、かつて先生が作った曲を弾いていました。
ミュミュ「リュリュ…良い曲だけど、バレたらどうするの?」
リュリュ「そしたら、先生と同じで追放されるね。」
この国では、自ら創作物を生み出すことを禁止されておりました。
先生は花を癒すとされる芸術を教えていましたが、人間を肯定する歴史を物語として作り、教えたことによって追放されてしまいました。
リュリュ「何で人間の嫌な歴史は教えるのに、良い歴史は教えたらダメなんだろう…。」
ミュミュ「うん…新作を聞かせてくれる約束もしてたんだけどな…。もう、ミュミュが作ろうかな。」
リュリュ「え!?」
ミュミュ「先生の作った音楽を聞いてたら、良い物語が浮かんできたんだ。先生みたいに、上手くは作れないけど…。」
リュリュ「…聞きたい。今度聞かせて。」
ミュミュ「うん!あ、でも、バレたら追放だね…。」
リュリュ「その時は、リュリュが全部責任取るから。だからミュミュは、自分の個性を潰さないで。」
ミュミュ「…!」
話をしていると、学校から鐘の音が聞こえました。
リュリュ「もうすぐ授業始まる。行こう。」
そうリュリュが歩き始めると
ミュミュ「リュリュも!個性潰さないで、もっと自分を出していいんだよ!時期国王の有力候補として期待されてるからって、ここにいる時だけでも、自由でいようよ…!」
リュリュ「…!うん!その時は2人で怒られよう。」
そうリュリュはミュミュの手を引いて学校へと戻りました。
小説をあまり読まない為、脚本調になっています。




