Peace4-5
青バラの苗を持ち、教会に入る時皆で集う山の麓に赴く。麓にはゆら、せれん達には見えないフィフィ、るか、犬のメメ、みれい、猫のミュミュ、りおう、猫のリュリュ、のえる、鳥のヴェヴェ、ふらん、鳥のレレが集まっていた。
ゆら「その苗は…せれん、フラワーアートに参加しようと思ってたんですね!」
せれん「違うけど。ただ、これを持ってたら入れるかなって。」
ふらん「せれん、数日前に教会でゲームできないって言ってたもんね…。」
のえる「でも、何で苗?」
せれん「ろわがいなくなる前、園芸しろって煩かったから。」
ララ「それで入れるならいいラが…。」
せれんの読み通り、霧が現れ皆で教会に入ることができた。
りおう「それで、浜辺での話を覚えていますか?」
みれい「寿命と教会が関係してそうな話ですね。」
せれん「ろわが『せれんが園芸をしなかったら世界が滅ぶ』って言ってた。」
6人6精霊「ええ!?/フィ!?/メ!?/ヴェ!?/レ!?/ミュ!?/リュ!?」
ララ「それは例えラ。」
のえる「何だ例えか…。」
るか「でも、ろわってそんな例えしないイメージなんだけど…。冗談とか得意じゃないし。」
りおう「そうですね…なら、事実と捉えるべきなのでしょうか…。」
せれん「そろそろ話してもらうからね、精霊諸君。」
7精霊「!?」
ふらん「え?でもレレ、何も知らないって行ってたよ?」
せれん「どうせまた、言わないようにさせられてるんでしょ?」
ララ「だから、言わないんじゃなくて予想外ラ!」
ゆら「予想外ですか?フィフィも知っていたんです?」
フィフィ「…隠しててごめんなさいですフィ。でも、シュシュの行動が予想外なのは本当ですフィ。」
せれん「詳しく。」
ララ「…本当は、皆で園芸を頑張って、皆がそれぞれ成長したら、生まれ変わる前の国に戻れるはずだったラ。でも、戻る方法はシュシュしか知らないラ。」
リュリュ「それなのにシュシュとろわが何処かへ行ってしまったリュ。国に戻ったのか、別の理由でいなくなったのか、リュリュ達にも見当がつかないリュ。」
ふらん「そうだったんだ…。なら、やっぱり探すしかないね。」
ヴェヴェ「でも、殆ど探し回ったヴェ。これ以上探すところなんて…」
せれん「まだ、この教会を探してない。」
レレ「教会はレレ達が探したレ〜。だけど、見つからなかったレ…。」
せれん「だったら、今せれんがここに入れるようになった意味がない。必ずここのどっかにいる。」
のえる「メタ的に考えるのは違う気がするけど…多分ろわが最後に話したのってせれんだし、園芸に誘ったのなら、ここで間違いなさそうだね。」
みれい「ミュミュ、ここは生まれ変わる前にいた国とも関係している場所ですよね?」
ミュミュ「…そうミュ。大事な場所ミュ 。」
るか「なら、ここを隅々まで探そう。」
7人と7精霊は教会を手分けして探し始めた。
メメはふと、せれんが持っている苗が気になった。
メメ「それ、薔薇メ?」
せれん「うん。青バラ。」
るか「じゃあやっぱり、フラワーアートに参加しようと思ってた?」
せれん「だから違う。」
ゆら「そうなんですか?なら、何で青バラを選んだんです?」
せれん「何となく…青バラに意味ってある?」
フィフィ「せれんの代わりに、ろわがララのフラワーアートをしてたんですフィ。その時、青バラを沢山植えていましたフィ。」
りおう「あそこを見てください。」
せれんがりおうの指さす方角を見ると、青バラが一面を覆い尽くしていた。
ララ「でも、全部もう完成してるラ。」
せれんは惹きつけられたように、無言で青バラの周りを歩き出す。
せれん「まだ、完成してないよ。」
青バラの花々の中に、一つ苗が入るだけの隙間があった。
せれん「ララ、植えるの手伝って。」
ララ「…!分かったラ!」
ララはシャベルを持ってきて、せれんは青バラの苗を植える。
いつの間にか、6人と6精霊はその様子を見守っていた。
せれんがララに教わりながら苗を植え終えた頃には、せれんの手はかぶれて荒れていた。
ゆら「手、大丈夫ですか!?」
みれい「こんなにかぶれるなら早く言ってください!ここに薬はないのですか!?」
ミュミュ「探してくるミュ。」
せれん「いい。それより、あれ…」
せれんは教会へ渡る橋の前を指さした。今までに一度も見たことがない扉が現れていた。
精霊達は急いで扉の前へ飛んでいった。
フィフィ「これですフィ!」
フィフィは扉についている引き出しを開けた。そこには夢の中で8人の服についている"幸"のような形をした飾りと同じ窪みがあった。
ララ「これ…きっとこの扉の先に、シュシュとろわがいるラ!」
せれん「どういうこと!?」
ララ「これを見るラ!」
せれん達が扉に近寄ると、引き出しの窪みに、ろわの髪飾りが置かれていた。
せれん「この飾り、いつもろわが髪に巻いてる…」
るかは扉を開けようと取っ手に手をかけるも、鍵がかかっているかのようにびくともしなかった。
るか「開かないよ?」
メメ「多分、持ってる飾りを置かないと開かないメ。」
フィフィ「ゆら、ここに髪飾りを置くですフィ!」
ゆら「フィフィとお揃いの髪飾りですか?分かりました。」
ゆらが髪飾りを置くと、窪みにピッタリとハマる場所があった。
るか「パズルみたいだね。」
メメ「るかも腕にしてる飾りを置くメ!」
るかが昔かすむとお揃いで買った髪飾りを、窪みに合うように丸めて置く。
のえる「のえるが今持ってるアクセサリーで、窪みに合いそうななものないけど。」
レレ「取り敢えずふらん、この丸いところにのえるからもらったブローチ置くレ〜。」
ふらん「分かった!」
のえる「レレ、何でのえるがあげたブローチだって知ってんの!?」
レレ「2人が誕生日にプレゼントを渡しあってるの、見てたからレ〜!」
ふらん「ふらんはのえるがいつもつけてるイヤリングをアレンジしたよね!」
ヴェヴェ「のえるはふらんが小細工した飾りだけを置くヴェ。」
のえるの月型のイヤリングに、ふらんは片耳だけ宝石をつけた。
のえる「でも何処に…」
ヴェヴェ「ふらんのブローチの空いてる場所ヴェ!」
ふらんのブローチは真ん中だけ空いた太陽のような形をしている。のえるがそこに深い紫色の宝石を入れると、まるで金環日食のようになった。
ふらん「これ、はめられるなんて聞いてないんだけど!」
のえる「のえるも聞いてないよ!ふらん、同じお店で買った!?」
ミュミュ「次行くミュ!みれい、ミュミュとお揃いの飾りを置くミュ。」
みれいはカチューシャに猫耳のようなフリルと白い飾りをつけていた。
みれ「取り外しできるのがここで役に立つのですね!」
2つの白い飾りが窪みにピッタリとハマる。
リュリュ「りおう、みれいの飾りの真ん中にリュリュとお揃いの飾りをはめるリュ。」
りおう「リュリュが散歩中に迷子になっても分かるように、お揃いでつけてきましたね。」
りおうはケープの留め具として使っている飾りを窪みにはめた。
ララ「せれん!」
せれん「分かってる。一番上の窪みでしょ?」
雪の結晶型のネックレスが割れることを予知していたかのように、割れた結晶型にピッタリの窪みがあった。
せれん「この為にずっと持たせてたの?」
ララ「黙っててごめんラ…。これは、この世界が滅びる日が近づいた時、割れるようになってたラ。」
ゆら「じゃあ、本当に…」
せれん「別にそれくらい、教えてくれても良かったじゃん。」
フィフィ「それだと、今を諦めてた皆が成長しませんフィ。前の皆が知っていたら、喜んで園芸をしなかったはずですフィ。」
メメ「諦めた願いは、皆が心から望んだ幸せじゃないメ。」
6人「…。」
せれん「でも、せれんはどっち道園芸しなかったよ?」
ララ「問題はせれんがアクセサリーを故意的に壊したら困るからラ。話して壊しでもしたら、本当に世界が滅びる日が分からなくなるラ。それに、これから皆思い出すラ。せれんは、人間界を滅ぼしたいわけじゃないラ。」
せれん「思い出すって、生まれ変わる前の?」
ララ「そうラ。皆、準備はいいラ?」
7人は静かに頷き、ララは扉を恐る恐る開いた。
7人と7精霊が扉の中に入ると、精霊達と記憶が共有され、生まれ変わる前の記憶を思い出した。
小説をあまり読まない為、脚本調になっています。




