Peace4-1
プレゼント交換が始まった。
音楽に合わせて椅子を回り、音楽が止まると同時に椅子へ座った。その椅子に貼ってある番号を確認し、あみだくじの下に置いてあるプレゼントを取っていった。
皆にプレゼントが行き渡り、それぞれプレゼントを開封する。
シュシュ「皆、早く開けるシュ〜!」
のえる「はいはい。…これって箸置き?」
ゆら「それはゆらからです。親に教わりながら手作りしてみたんですけど…」
のえる「これ手作り!?ゆら凄い!花形で可愛いし!」
ゆら「あ、ありがとうございます!喜んでもらえて良かったです!」
みれい「わー!みれいの大好きな駄菓子がこんなにいっぱい!」
るか「みれい、駄菓子好きだったんだ。るかも好きだから良かった。」
みれい「やっぱりるかチョイスだったのですね!毎日大事に食べます!」
るか「それでるかのは…ネイルチップ?」
のえる「おーるかに当たったんだね!るかの爪綺麗だし、後でつけさせて!」
せれん「これは…アイマスク?」
ふらん「耳あてだよ!編んで作ったんだけど、サイズ合わなかったら教えて!」
せれんは早速耳あてをつける。
せれん「ぴったり。流石ふらん。」
ふらん「良かったー!それで、ふらんのプレゼントは…目?」
みれい「それは目の形をした加湿器ですよ!瞳孔から煙が出るんです!」
ふらん「へー!面白い!部屋に飾ろ!」
ろわ「これ、星座の本ってことは、りおう?」
りおう「はい。ろわはちゃんとプラネタリウムでの説明を聞いていたので、不要かもしれませんが。」
ろわ「流石に星座全部は知らないよ!?あの話も面白かったし、少し星に興味湧いてたから、ありがとう。」
りおう「それなら良かったです。…で、これは…ハンドグリップですか?」
せれん「そう。ろわとせれん以外はへなちょこ過ぎるから、それで握力でも鍛えて。」
りおう「鍛える場所が部分的ですが、握力があると何かと便利ですしね。」
ゆら「わあ!これはキャンドルですか?」
ろわ「うん。LEDキャンドルをちょっとアレンジした。」
ゆら「凄く綺麗です…!ありがとうございます!」
クリスマスプレゼント交換が一段落した後、少し早いがせれんの誕生日プレゼントも一緒に渡すこととなった。
7人「せれん、お誕生日おめでとう!/ございます!」
せれん「ありがとう。こんなにいっぱい。」
フィフィ「7人分ですフィ。」
ゆら「気に入ってくれるといいんですけど…。」
るか「せれんの為に選んだんだから、気に入るよ。」
せれん「何で気に入ることが決定されてるの?」
のえる「頑張って選んだからに決まってるじゃん。」
ヴェヴェ「これで文句言ったら容赦しないヴェ。」
シュシュ「あんなに頑張ったシュから、せれんは文句言わないシュ。」
せれん「皆、頑張って選んでくれたんだ。」
ふらん「当然だよ!プレゼントはいつも、沢山考えて決めてるよ!」
りおう「まさか特定の相手ではないクリスマスプレゼントより、せれんのプレゼントを選ぶ方が難儀だったとは思いませんでした…。」
シュシュ「今まで渡してなかったシュ?」
りおう「せれんは専門校にもあまり来ませんでしたし、誕生日を知ったのも今年です。」
るか「るかも。ろわのおかげでプレゼントの傾向が読めた。」
ララ「皆で買いに言ったラ?」
みれい「ろわがいないと何も分かりませんから!最初は全員のお金を合わせてゲームソフトや課金カードも考えていたんですけど、せれんは個々から欲しそうだったので。」
せれん「なんか…ゲームで勝った時とは違う嬉しさがあるね。」
ろわ「…!それなら、本当に良かったよ。」
ふらん「頑張って選んだ甲斐があるね!」
ララ「せれんがプレゼント開け終わったら、ララ達は劇するラ〜!皆準備ラ!」
レレ「ふらんとのえるが作ってくれた衣装が着られるレ〜!」
ミュミュ「みれい!ハープ弾く準備ミュ!」
みれい「任せてください!」
リュリュ「りおうの演奏、久しぶりに聞けるリュ!」
りおう「リュリュの為なら、頑張りますよ。」
精霊達は衣装に身を包み、りおうはパイプオルガンを、みれいはハープを弾く。8精霊は楽しく宙を舞いながら、劇のように踊っていた。6人はその様子を眺めながらデザートを食べたり、語り合ったりと楽しいクリスマス・イヴを過ごした。
-年末 病院-
8人で師匠のお見舞いへと訪れる。
個室へ案内され、部屋には師匠とゆうりの姿があった。
師匠「よく来てくださいました。今、起きますので…」
師匠は無理に起き上がろうとしたので、体勢を保てず倒れかける。看護師とゆうりが師匠を支えた。8人は師匠の元へと駆け寄る。
ゆうり「先生!無理しないでください!」
ろわ「そうですよ!ちゃんと寝ててください!」
師匠「すみません、ご心配をおかけして…。」
せれん「何も悪くないのに、謝らなくていいから。師匠の悪い癖だよ。」
師匠「せれんにはいつも気づかされてばかりですね。」
ろわ「今日は皆、師匠に話をしに来くれたんです。」
みれいはりおうの背中を押し、りおうが話しだす。
りおう「…師匠さん、りおうを神楽家で雇ってくださり、本当にありがとうございます。どんなに時間をかけたら、このご恩をお返しできるか…」
師匠「りおうさんにとって実のあるものになったのなら、それ以上に望むなどありません。この先も、園芸の道へ進むのですか?」
りおう「はい。と言っても、ずっと植物の研究がしたかったので、大学院へ入ったら、貯めてきたお金で留学するつもりです。」
ふらん「そうなの!?」
みれい「皆、聞いてなかったのですか?」
ゆら「みれいは知っていたんですか!?」
みれい「勿論です。何ならついていきますし。」
ゆら/ふらん「ええー!?」
りおう「病院なんですから、静かにしてください。」
師匠「りおうさん、これからも頑張ってください。陰ながら応援しております。みれいさんは、創作の為に行くのですか?」
みれい「それもいいですね!個展とか一度も開いたことないですし!」
るか「考えてなかったんだ…。」
みれい「みれいは家が仕事場なので。在宅ワークってやつです!」
のえる「もう決まってるの?」
みれい「はい!メディアの学部にいましたし、アニメ関係の仕事に支援で入れそうなので!」
師匠「そうですか…!頑張ってください。ゆうりさんとの共作も楽しみにしています。」
ゆうり「奇想天外なみれいと共作できるかどうか分からないですけどね…。」
みれい「先生!約束しましたよ!新しい童話は共作するって!」
師匠「良いじゃないですか。昔のゆうりさんも破天荒でしたので。」
ゆうり「先生!それは言わないでください!」
みれい「そうだったんですか!?後で教えてください!」
ゆうり「教えないから!」
師匠「ふらんさんは、服飾の方へ進むのでしたよね。」
ふらん「はい!ふらんものえるも何れ、海外に行きたいので、勉強頑張ります!」
ゆうり「皆、島から旅立つんだね。」
のえる「まだですよ。のえるはまだ来年もありますし、就活も始まるので。」
師匠「のえるさんも、進みたい道が決まっているのですか?」
のえる「はい。SNSを管理する仕事に就こうと思っています。」
ふらん「のえる、面接みたいだよ〜?」
のえる「それ以外に言いようないじゃん!」
師匠「お二人とも、頑張ってください。海外ではきっと、島とは違った大変なことがあると思いますが、お二人ならきっと乗り越えられますよ。」
ろわ「師匠は昔、海外でも園芸してたんですよね?」
のえる「そうなんですか!?」
ふらん「どんな場所でした!?」
師匠「最初は、こことは空気も人も何もかも違う世界のように感じますが、どこかに必ず、温かい場所があります。」
せれん「今日寒いけど。」
ろわ「気温の話じゃないよ。」
師匠「見覚えのある自然、温かい人、少しずつですが、心を通わせることができる。何にせよ、人生の宝となる経験です。」
ゆら「それを聞くと、少し海外に興味が湧きますね。」
るか「海外で教師になるの?」
ゆら「それは無理です!」
師匠「ゆらさんは、教師を目指しておられるのですか?」
ゆら「は、はい。社会で上手くやっていけない子ども達に寄り添いたいので、先生になれればいいんですけど…最近は、学童の先生にも憧れてるんです。実習で何度か行く機会があったんですけど、寂しそうな子ども達が多かったので…。」
ゆうり「仕事時間が長いご両親だと、お子さんもずっと学童にいることになりますもんね…。私もよく学童に預けられていました。」
師匠「ゆらさんは何に対しても健気で優しいので、きっと良い先生になりますよ。るかさんは、将来を決めておられるのですか?」
るか「るかも苦労してきた子ども達に寄り添いたいです。今はカウンセラーになれるよう、勉強しています。」
師匠「きっとカウンセラーになれますよ。るかさんも皆さんも、人一倍優しい心を持っていて、感受性豊かで繊細で、自分をしっかり持っている。皆さんに出会えて、本当に良かった。」
ろわ「そんな、これで終わりみたいな言い方しないでください!」
師匠「ろわ、貴方にはやることがあるのでしょう。私がいない方が、ろわの為になります。」
ゆうり「どういうことですか…?」
師匠「皆やりたいことに向かって羽ばたく、その為には、何においても取捨選択を迫られるのです。それでも、自分の選んだ道を信じて、後悔なんてしないであげてください。私から言えることは、それだけです。」
師匠の芯のある声は、寒く静かな冬に明かりを灯した。
小説をあまり読まない為、脚本調になっています。




