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夢見ぬ異端者  作者: ねるこえめ
紡がれる白昼夢
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107/129

Peace4-1

プレゼント交換が始まった。

音楽に合わせて椅子を回り、音楽が止まると同時に椅子へ座った。その椅子に貼ってある番号を確認し、あみだくじの下に置いてあるプレゼントを取っていった。

皆にプレゼントが行き渡り、それぞれプレゼントを開封する。

シュシュ「皆、早く開けるシュ〜!」

のえる「はいはい。…これって箸置き?」

ゆら「それはゆらからです。親に教わりながら手作りしてみたんですけど…」

のえる「これ手作り!?ゆら凄い!花形で可愛いし!」

ゆら「あ、ありがとうございます!喜んでもらえて良かったです!」

みれい「わー!みれいの大好きな駄菓子がこんなにいっぱい!」

るか「みれい、駄菓子好きだったんだ。るかも好きだから良かった。」

みれい「やっぱりるかチョイスだったのですね!毎日大事に食べます!」

るか「それでるかのは…ネイルチップ?」

のえる「おーるかに当たったんだね!るかの爪綺麗だし、後でつけさせて!」

せれん「これは…アイマスク?」

ふらん「耳あてだよ!編んで作ったんだけど、サイズ合わなかったら教えて!」

せれんは早速耳あてをつける。

せれん「ぴったり。流石ふらん。」

ふらん「良かったー!それで、ふらんのプレゼントは…目?」

みれい「それは目の形をした加湿器ですよ!瞳孔から煙が出るんです!」

ふらん「へー!面白い!部屋に飾ろ!」

ろわ「これ、星座の本ってことは、りおう?」

りおう「はい。ろわはちゃんとプラネタリウムでの説明を聞いていたので、不要かもしれませんが。」

ろわ「流石に星座全部は知らないよ!?あの話も面白かったし、少し星に興味湧いてたから、ありがとう。」

りおう「それなら良かったです。…で、これは…ハンドグリップですか?」

せれん「そう。ろわとせれん以外はへなちょこ過ぎるから、それで握力でも鍛えて。」

りおう「鍛える場所が部分的ですが、握力があると何かと便利ですしね。」

ゆら「わあ!これはキャンドルですか?」

ろわ「うん。LEDキャンドルをちょっとアレンジした。」

ゆら「凄く綺麗です…!ありがとうございます!」

クリスマスプレゼント交換が一段落した後、少し早いがせれんの誕生日プレゼントも一緒に渡すこととなった。

7人「せれん、お誕生日おめでとう!/ございます!」

せれん「ありがとう。こんなにいっぱい。」

フィフィ「7人分ですフィ。」

ゆら「気に入ってくれるといいんですけど…。」

るか「せれんの為に選んだんだから、気に入るよ。」

せれん「何で気に入ることが決定されてるの?」

のえる「頑張って選んだからに決まってるじゃん。」

ヴェヴェ「これで文句言ったら容赦しないヴェ。」

シュシュ「あんなに頑張ったシュから、せれんは文句言わないシュ。」

せれん「皆、頑張って選んでくれたんだ。」

ふらん「当然だよ!プレゼントはいつも、沢山考えて決めてるよ!」

りおう「まさか特定の相手ではないクリスマスプレゼントより、せれんのプレゼントを選ぶ方が難儀だったとは思いませんでした…。」

シュシュ「今まで渡してなかったシュ?」

りおう「せれんは専門校にもあまり来ませんでしたし、誕生日を知ったのも今年です。」

るか「るかも。ろわのおかげでプレゼントの傾向が読めた。」

ララ「皆で買いに言ったラ?」

みれい「ろわがいないと何も分かりませんから!最初は全員のお金を合わせてゲームソフトや課金カードも考えていたんですけど、せれんは個々から欲しそうだったので。」

せれん「なんか…ゲームで勝った時とは違う嬉しさがあるね。」

ろわ「…!それなら、本当に良かったよ。」

ふらん「頑張って選んだ甲斐があるね!」

ララ「せれんがプレゼント開け終わったら、ララ達は劇するラ〜!皆準備ラ!」

レレ「ふらんとのえるが作ってくれた衣装が着られるレ〜!」

ミュミュ「みれい!ハープ弾く準備ミュ!」

みれい「任せてください!」

リュリュ「りおうの演奏、久しぶりに聞けるリュ!」

りおう「リュリュの為なら、頑張りますよ。」

精霊達は衣装に身を包み、りおうはパイプオルガンを、みれいはハープを弾く。8精霊は楽しく宙を舞いながら、劇のように踊っていた。6人はその様子を眺めながらデザートを食べたり、語り合ったりと楽しいクリスマス・イヴを過ごした。


-年末 病院-

8人で師匠のお見舞いへと訪れる。

個室へ案内され、部屋には師匠とゆうりの姿があった。

師匠「よく来てくださいました。今、起きますので…」

師匠は無理に起き上がろうとしたので、体勢を保てず倒れかける。看護師とゆうりが師匠を支えた。8人は師匠の元へと駆け寄る。

ゆうり「先生!無理しないでください!」

ろわ「そうですよ!ちゃんと寝ててください!」

師匠「すみません、ご心配をおかけして…。」

せれん「何も悪くないのに、謝らなくていいから。師匠の悪い癖だよ。」

師匠「せれんにはいつも気づかされてばかりですね。」

ろわ「今日は皆、師匠に話をしに来くれたんです。」

みれいはりおうの背中を押し、りおうが話しだす。

りおう「…師匠さん、りおうを神楽家で雇ってくださり、本当にありがとうございます。どんなに時間をかけたら、このご恩をお返しできるか…」

師匠「りおうさんにとって実のあるものになったのなら、それ以上に望むなどありません。この先も、園芸の道へ進むのですか?」

りおう「はい。と言っても、ずっと植物の研究がしたかったので、大学院へ入ったら、貯めてきたお金で留学するつもりです。」

ふらん「そうなの!?」

みれい「皆、聞いてなかったのですか?」

ゆら「みれいは知っていたんですか!?」

みれい「勿論です。何ならついていきますし。」

ゆら/ふらん「ええー!?」

りおう「病院なんですから、静かにしてください。」

師匠「りおうさん、これからも頑張ってください。陰ながら応援しております。みれいさんは、創作の為に行くのですか?」

みれい「それもいいですね!個展とか一度も開いたことないですし!」

るか「考えてなかったんだ…。」

みれい「みれいは家が仕事場なので。在宅ワークってやつです!」

のえる「もう決まってるの?」

みれい「はい!メディアの学部にいましたし、アニメ関係の仕事に支援で入れそうなので!」

師匠「そうですか…!頑張ってください。ゆうりさんとの共作も楽しみにしています。」

ゆうり「奇想天外なみれいと共作できるかどうか分からないですけどね…。」

みれい「先生!約束しましたよ!新しい童話は共作するって!」

師匠「良いじゃないですか。昔のゆうりさんも破天荒でしたので。」

ゆうり「先生!それは言わないでください!」

みれい「そうだったんですか!?後で教えてください!」

ゆうり「教えないから!」

師匠「ふらんさんは、服飾の方へ進むのでしたよね。」

ふらん「はい!ふらんものえるも何れ、海外に行きたいので、勉強頑張ります!」

ゆうり「皆、島から旅立つんだね。」

のえる「まだですよ。のえるはまだ来年もありますし、就活も始まるので。」

師匠「のえるさんも、進みたい道が決まっているのですか?」

のえる「はい。SNSを管理する仕事に就こうと思っています。」

ふらん「のえる、面接みたいだよ〜?」

のえる「それ以外に言いようないじゃん!」

師匠「お二人とも、頑張ってください。海外ではきっと、島とは違った大変なことがあると思いますが、お二人ならきっと乗り越えられますよ。」

ろわ「師匠は昔、海外でも園芸してたんですよね?」

のえる「そうなんですか!?」

ふらん「どんな場所でした!?」

師匠「最初は、こことは空気も人も何もかも違う世界のように感じますが、どこかに必ず、温かい場所があります。」

せれん「今日寒いけど。」

ろわ「気温の話じゃないよ。」

師匠「見覚えのある自然、温かい人、少しずつですが、心を通わせることができる。何にせよ、人生の宝となる経験です。」

ゆら「それを聞くと、少し海外に興味が湧きますね。」

るか「海外で教師になるの?」

ゆら「それは無理です!」

師匠「ゆらさんは、教師を目指しておられるのですか?」

ゆら「は、はい。社会で上手くやっていけない子ども達に寄り添いたいので、先生になれればいいんですけど…最近は、学童の先生にも憧れてるんです。実習で何度か行く機会があったんですけど、寂しそうな子ども達が多かったので…。」

ゆうり「仕事時間が長いご両親だと、お子さんもずっと学童にいることになりますもんね…。私もよく学童に預けられていました。」

師匠「ゆらさんは何に対しても健気で優しいので、きっと良い先生になりますよ。るかさんは、将来を決めておられるのですか?」

るか「るかも苦労してきた子ども達に寄り添いたいです。今はカウンセラーになれるよう、勉強しています。」

師匠「きっとカウンセラーになれますよ。るかさんも皆さんも、人一倍優しい心を持っていて、感受性豊かで繊細で、自分をしっかり持っている。皆さんに出会えて、本当に良かった。」

ろわ「そんな、これで終わりみたいな言い方しないでください!」

師匠「ろわ、貴方にはやることがあるのでしょう。私がいない方が、ろわの為になります。」

ゆうり「どういうことですか…?」

師匠「皆やりたいことに向かって羽ばたく、その為には、何においても取捨選択を迫られるのです。それでも、自分の選んだ道を信じて、後悔なんてしないであげてください。私から言えることは、それだけです。」

師匠の芯のある声は、寒く静かな冬に明かりを灯した。

小説をあまり読まない為、脚本調になっています。

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