Peace3-1
夜となった別荘近くの岸辺では、線香花火の灯りと話し声で賑わっていた。
りおう「花火は危険なイメージしかなかったのですが、近くで見ると綺麗ですね。」
ふらん「気をつけてれば大丈夫だよ!それに、藁で作られたのと和紙で作られたの、どっちも買ってきたんだ。比べてみよ〜!」
ゆら「あれ、大分火花が小さくなってきました。」
ろわ「散り菊だね。」
ゆら「散り菊とは?」
ろわ「線香花火の燃え方のことを言うんだ。最初は蕾、次に牡丹、松葉で最後が散り菊。」
シュシュ「花火を花に例えるなんて、人間もなかなか風柳シュ。」
せれん「何でまた花?」
みれい「花って色んな比喩表現に使われますよね。あ、終わってしまいました。次は和紙の方ください!」
せれん「打ち上げ花火とか地面から噴射される花火もやりたいけど、昔散々怒られたんだよね。」
ろわ「あったね。せれんが公園中に置いた花火全部に火をつけたやつ。」
のえる「え!?それ火事にならない!?」
ろわ「師匠が消化器何本も持ってきてたから、なんとか。」
みれい「流石師匠さんです…!仕事できすぎます!」
せれん「あとは水上に仕掛け花火を作ったんだけど、なんかミスって爆発した。」
ゆら/みれい/のえる/ふらん「はい!?!?」
ふらん「ば、爆発!?」
ろわ「ミスじゃないよ。せれんが完成途中のものに点火するからだよ。」
るか「それならドミノみたいに、途中までしか成功しないんじゃないの?」
せれん「テキトーに作ってたからよく分かんない。火薬をどっさりかけすぎたくらい。」
のえる「それの所為じゃん。」
りおう「そんな事になったら最悪なので、今日は線香花火を楽しみましょう。」
ふらん「そうだね〜。」
花火を終え、和服を返して別荘へと戻る。
るか「今日は久々に沢山寝れそう。」
ゆら「ここで寝ないでくださいね!?」
るか「明るすぎて眠れないよ。昼も寝て夜も寝て、最高。」
のえる「プラネタリウム聞いてなかったもんね…。」
みれい「あれは椅子の角度や照明の暗さが、完全に眠気を誘う構造になっている気がします。」
りおう「みれいも後半寝てましたね。」
せれん「せれんもるかよりは聞いてたけど、子守唄で寝た。」
ろわ「子守唄は一度も流れてないかな。星座の話だね。」
ふらん「あの時言った通り、星空綺麗だよ。」
皆で夜空を見上げた。空には雲一つなく、満天の星々が8人の瞳に映るほどだった。
ララはふと、せれんの腕を見る。
ララ「せれんは、ずっと左腕に包帯巻いてるラ?」
せれん「?うん。昔、窓にぶつかって怪我した傷痕が残ってて。あんまり他人に見せたくないから。」
ララ「大丈夫ラ?痛くないラ…?」
せれん「痕だから痛くないよ。それに包帯かっこいいし。」
ララ「かっこいいは厨二病ラ。」
せれん「そういうララだって包帯巻いてるじゃん。」
ララ「ララも昔怪我したラ。」
せれん「厨二病じゃん。」
ララ「一緒にしないでラ。」
ララ(せれんの青い髪と星空は似た色ラ。でも目は灰色で曇りラ。)
-夢の中-
教会が現実に降りた影響なのか、教会周辺の花が消えてしまった為、フラワーアートで彩ることとなった。
ろわ「それで、フラワーアートって言っても何の絵にするの?」
みれい「各々が好きな絵を描いていっても良いですけど、やっぱり統一感はほしいですよね〜!」
るか「好きな花も迷う。るかは特にないし。」
ふらん「絵の色で決めるとかは?そしたら先に絵も決められるし。」
シュシュ「それで、絵はどうするシュ?」
そんなシュシュの言葉に、7人はそれぞれの守護精霊を見つめる。
ろわ「精霊達…はどうかな?」
りおう「同じことを考えました。各々が好きで、且つ統一感もありますね。」
ゆら「はい!フィフィを花で彩りたいです!」
るか「でも、上から見ないとどうなってるのか分からないよ?」
ふらん「うーん…ねえ、教会の屋根って登れない?」
のえる「それかドローン飛ばしたり。」
ろわ「登ってもいいけど、屋根に登れる人が登れない人の分まで指示出さなきゃいけないし、大変じゃない?」
ヴェヴェ「皆の衆、ヴェヴェ達をお忘れヴェ?」
レレ「レレ達なら、上からどうなってるか見れるレ〜。」
ミュミュ「ミュミュもこの場所なら飛べるミュ。」
フィフィ「ゆらをサポートしますフィ。」
るか「その手があった。メメ、よろしく。」
メメ「やっとメメ達のパートナー力が発揮できるメ。」
リュリュ「りおう、リュリュ達が一番仲良しなこと、証明するリュ!」
りおう「趣旨が変わってますけど…頼りにしています。」
みれい「精霊達が導く…これぞ守護精霊ですね!」
ミュミュ「今までも導いてるミュ。」
7人と7精霊は教会の中へと戻り、設計図を描いていく。
教会の周りを8等分し、円卓を囲んで作業している今と同じ方角に、8精霊のフラワーアートを作ることとなった。
一人でパソコンと向き合っているせれんとは反対に、ララは皆の様子に興味津々だった。
ララ「ララもフラワーアートで作ってくれるラ!?嬉しいラ〜!」
ろわ「当たり前だよ。それで、せれんも一緒にやらない?少しだけでいいから。」
せれん「やらない。」
ララ「せれん、ララを作ってくれないラ?」
せれん「ララはここにいるじゃん。」
シュシュ「そうシュけどそうじゃなくて、教会の周りだけでも皆で作業したいってことシュ。」
ふらん「無理強いはできないけど、ふらんもせれんに参加してほしいな。」
みれい「8人8精霊での共作、しかも精霊のフラワーアートですよ!?まさに夢のようじゃないですか!?」
せれん「ここ夢だし。」
ミュミュ「夢の中だからこそ、叶えてほしいミュ。」
るか「せれんは、どうしてもやりたくない?」
せれん「逆に、何で皆そんなやる気なの?ろわに言われて園芸してただけじゃん。」
のえる「それは…そうだね。最初はふらんが参加するから、一緒に頑張ってた。でも、案外植物も悪くないよ。」
るか「確かにるかのやりたい事とは違うけど、植物って食料にもなるし、せめてもの恩返しのつもり。あとは散歩が前より楽しくなった。」
ゆら「ゆらは花を枯らしてばかりで、贖罪になっているかすら分かりませんが、園芸をしていると、とても癒されるんです。前見ていた世界がどれだけ狭かったか、分かるくらいに美しいです。」
フィフィ「ゆら…!心の成長ですフィ。」
ララ「せれんも狭い世界ばっかり見てないで、心の成長するラ!」
せれん「せれんはもう成長してるし、ゲームとか創作の方が大事。一人でいたい。」
ろわ「…ごめん。」
メメ「…次はどんな花を植えるか決めるメ。」
リュリュ「植物図鑑持ってくるリュ。」
りおう「りおうも行きます。」
みれい「お供します!」
りおうとリュリュ、みれいとミュミュは2階へ行き、5人と5精霊もフラワーアートの話へと戻った。
-七海家-
今日は叔父さんも叔母さんも出かけているので、ちはるはろわとるか、ゆらといろを家に招いた。
ちはるのことはろわから皆へと話をしていた。いろとちはるは学校が同じなので、ちはるはいろからふらんやみれい、るかの話も聞いていた。
-回想 小学校-
いろ「ちはるが来る少し前から、ずっとるかが一緒にゲームしてくれてたんだ。ゆらはゲームできないけど、ゆらの友達は皆ゲーム上手いんだよ!」
ちはる「ゆらさんはいろと違って気配りもできるし優しいから、それだけの人望があって当然だよ。いろは友達とゲームしても喧嘩ばっかりじゃん。」
いろ「いつも素っ気なくしてるちはるよりは仲良くできてるし。」
ちはる「それはまだどうやって仲良くしたら良いか分からないだけ!」
「あの2人また喧嘩してる〜。」
「付き合ってるんじゃない?」
いろ/ちはる「付き合ってない!!!」
「でも、よくお互いの家に行ってるんでしょ?」
ちはる「いろ一人じゃないし!今度遊ぶ時だって、ちはるのきょうだいの友達が来てくれるんだよ!3人も!」
「すごーい!」
「七海さんって、いろ以外と仲良くしないんだと思ってたー!」
小説をあまり読まない為、脚本調になっています。




