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夢見ぬ異端者  作者: ねるこえめ
紡がれる白昼夢
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101/129

Peace2-5

シュシュ「せれん、ろわと違って何で連れてこられたのか分からないシュ?」

ろわ「きっとそうじゃない。せれんにとって、この現実は受け止めきれないよ。」

せれん「また誰かと喋ってんの?」

ろわ「あ…えっと…」

師匠「シュシュの紹介をしていなかったのですね。この機会に、紹介するのはいかがですか?」

せれん「シュシュ?」

ろわ「あ、うん。りんねさんには見えるみたい。」

せれん「いーなー。何でせれんだけ見えないの?」

ろわ「せれんだけじゃなくて、私とりんねさんが見えるだけ。普通は見えない。」

シュシュ「そうシュ!ろわは選ばれた者シュ!」

ろわ「そんな事ないよ…。」

せれん「また喋ってる!ずるい!せれんも一度だけ聞こえたのに!」

ろわ「え!?いつ!?」

せれん「施設に侵入した時。『ろわを助けてシュ〜』って間抜けな声、絶対ろわじゃないよね!」

シュシュ「間抜けじゃないシュ!でもその声、聞こえてたシュ…!?」

ろわ「じゃあ、本当にシュシュの声が…ねえせれん、ララって覚えてる?」

せれん「は?何それ?」

ろわ「(覚えてないよね…。)…ううん。なんでもない。」

せれん「何でもなくない。何でろわばっかり知ってんの。シュシュって誰?」

ろわ「シュシュは…」

ろわは落ちていた小枝を取り、砂浜にシュシュの似顔絵を描いた。

ろわ「こんな感じ…?」

せれん「やっぱり間抜けじゃん。」

シュシュ「間抜けじゃないシュ!ろわ、もっと可愛く描くシュ!」

ろわ「ごめん…下手で…。」

師匠「いえ、とても可愛いですよ。」

せれん「シュシュなんて言ってんの?」

ろわ「えっと、『間抜けじゃない』と『もっと可愛く描け』って。」

せれん「へー生意気だ。」

シュシュ「生意気なのはせれんシュ。」

ろわ「『生意気なのはせれん』だって。」

せれん「そのシュシュって奴出して。後悔させる。」

シュシュ「シュ…!!ろわー!!」

ろわ「はは…シュシュとせれんは、あんまり相性良くないね。」

いつの間にか、皆の顔に笑顔が戻っていた。


そんなことを懐かしみながら、ろわはつぶやく。

ろわ「師匠も来れたらな…。」

せれん「もうあの歳だし、来れないよ。」

ララ「せれ…!」

無表情のせれんの顔が、曇っていた。


-神楽家の別荘 朝-

のえるとふらんは皆に和装をさせたかったため、全員で和服をレンタルして着ることに。

ふらん「見てみてーメガネにしてみた!」

みれい「和服とメガネってかっこいいですね!」

ゆら「あのファッションセンスがある方しか、かけこなせないメガネ…!流石ふらん、似合ってます!」

のえる「ゆらもかけたいならレンタルすればいいのに。」

ゆら「ゆ、ゆらには似合いません…!」

りおう「メガネは昔、目の悪い方が使っていたそうですよ。現代にそういうのはないんですから、ゆらもかけてみては?」

ゆら「そうでしょうか…?」

ふらん「というわけで、ゆらもレンタルへゴー!」

のえるとふらんはゆらを連れ、レンタルの店へ戻って行った。

みれい「昔だったら、りおうは本の読みすぎでメガネかけてそうですね。」

りおう「想像できますね。ずっとつけていなければならないらしいので、読む量を調整すると思いますが。」

せれん「ずっとつけるとか最早身体の一部じゃん。」

ララ「でもゲームでつけるゴーグルみたいでかっこいいラ!」

せれん「確かに。せれんもレンタルしようかな。」

シュシュ「せれん、ゲームに繋がるとチョロいシュ。」

るか「それよりこの羽衣、良い布地。天井から吊るしたら涼しそう。」

みれい「天蓋ですね!寒さ対策にもなって良いですよ〜!」

るか「みれいの部屋、天蓋付きなの?」

みれい「はい!寒いの苦手なので!」

のえる「そんな理由で安々とつけれる物じゃないから!」

るか「あ、戻ってきた。」

ゆら「お待たせしました…!」

ふらん「うんうん、似合ってる!」

みれい「そう言いながら、のえるもメガネレンタルしてるじゃないですか。プラス料金かかりますよ!」

のえる「メガネと天蓋じゃ値段全然違うから!普通の家に天蓋なんて存在しない!」

りおう「そうなんですね、勉強になります。」

ふらん「こっちにもいた…。」

ろわ「皆揃ったし、行こうか。」



空中庭園のあるタワーへと赴き、エレベーターで展望台まで向かう。

ふらん「わあ高ーい!綺麗だよー!」

ふらんは真っ先に窓へと向かう。

床には地面が見えるよう、透明なガラス張りの部分もあった。

みれい「これ底が抜けたら終わりますね。」

りおう「変な事言わないでください。」

せれん「りおう怖い?」

りおう「いいえ、高いところは好きですよ。」

せれん「えーじゃあのえるは?」

のえる「何でのえる?別に平気だけど。」

せれん「皆怖くないの?つまんなーい。」

ゆら「怖くなくていいんです!」

そんなゆらは窓の近くへ行こうとしない。

フィフィ「ゆら、高いところ苦手ですフィ。」

ゆら「せれんにバレたらからかわれます…!」

せれん「ゆら、何でずっとそこにいるの?まさか…」

るか「せれん、人の怖いものはからかっちゃ駄目なんだよ。」

せれん「まだからかってないよ。」

ゆら「やっぱりからかう対象を探していたんですね…。」

ろわ「大丈夫。もしせれんが連れ出しでもしたら、せれんのゲーム機とパソコンに水かけるから。」

せれん「せれん学んだ。連れ出さない。」

みれい「皆ー!プラネタリウム行きましょうよ〜!」

るか「絶対行く。ゆらも行こ?」

ゆら「…!はい!」

プラネタリウムを見る。

るか「あのプラネタリウム、家にしたい。毎日熟睡できる。」

ろわ「もしかして、星の話聞いてなかった?」

るか「秒で寝た。」

のえる「何のためのプラネタリウム…。まあ、るかが寝れるのはいいことだよね。」

ふらん「今日の夜も星見えるし、大丈夫だよ!」

庭園にあるカフェで昼食にする。

りおう「どこを見ても植物というのは良いですね。」

せれん「せれんは触れないようにするのが大変。この服歩きにくいし。」

のえる「大分着崩れしてるし、食べ終わったら直させて。」

せれん「えー緩めにして。」

みれい「食事にも花が使われてます。これ食べれるんでしたっけ?」

ろわ「うん。食用花だから大丈夫だよ。」

りおう「ろわは何を書いているんですか?」

ろわ「花を支える籠とか、花壇とか…どうやって彩ってるのか、メモしておこうと思って。」

みれい「みれいもあとでデッサンしなくては!」

ゆら「散歩日和の天気ですし、ゆらも見て回りたいです。」

るか「ご飯美味しい。うたた寝しそう。」

ゆら「るか!?食べながら寝ちゃダメですよ!?」


庭園を一周して、夕方にお土産を買っていった。

のえる「今月のお金が…。」

ふらん「皆でお揃いで、何か買おうよ!精霊達の分も!」

のえる「話聞いてた?」

ふらん「うん!ふらんもお金ない!」

のえる「なら買えないじゃん!」

ゆら「安くてお揃いにしやすい物ですか…。誕生月のキーホルダーしか思いつきません。」

みれい「でも全員誕生月違いますよね!ゆらが4月でみれいが5月、りおうが6月で…」

ろわ「離れて私が11月、せれんが12月、るかが1月…」

のえる「のえるが2月で、ふらんが3月、それでゆらに戻るね。」

ふらん「なんか繋がってていいね!仲良しって感じ!」

せれん「それとこれとは別でしょ。」

りおう「誕生石がついてて綺麗ですね。分解して本の栞に使えそうです。」

みれい「分解するのですか!?」

ふらん「確かに、アクセサリーとして使えそう…!これにしよー!」

庭園から別荘へ戻る前、白いカーネーションと彼岸花を貰う。

るか「故人を弔う為に、海に花を流すのってこの島でもやってるんだ。」

りおう「周辺の島でも行われている伝統なんですね。」

ゆら「てっきり、うちの島だけかと思ってました…!」

せれん「これ流したら早く線香花火しよー。」

8人は海に花を浮かべ、死者に祈りを捧げる。

花はどんどん波で流されていき、薄暮の海に消えていった。

小説をあまり読まない為、脚本調になっています。

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