Peace2-5
シュシュ「せれん、ろわと違って何で連れてこられたのか分からないシュ?」
ろわ「きっとそうじゃない。せれんにとって、この現実は受け止めきれないよ。」
せれん「また誰かと喋ってんの?」
ろわ「あ…えっと…」
師匠「シュシュの紹介をしていなかったのですね。この機会に、紹介するのはいかがですか?」
せれん「シュシュ?」
ろわ「あ、うん。りんねさんには見えるみたい。」
せれん「いーなー。何でせれんだけ見えないの?」
ろわ「せれんだけじゃなくて、私とりんねさんが見えるだけ。普通は見えない。」
シュシュ「そうシュ!ろわは選ばれた者シュ!」
ろわ「そんな事ないよ…。」
せれん「また喋ってる!ずるい!せれんも一度だけ聞こえたのに!」
ろわ「え!?いつ!?」
せれん「施設に侵入した時。『ろわを助けてシュ〜』って間抜けな声、絶対ろわじゃないよね!」
シュシュ「間抜けじゃないシュ!でもその声、聞こえてたシュ…!?」
ろわ「じゃあ、本当にシュシュの声が…ねえせれん、ララって覚えてる?」
せれん「は?何それ?」
ろわ「(覚えてないよね…。)…ううん。なんでもない。」
せれん「何でもなくない。何でろわばっかり知ってんの。シュシュって誰?」
ろわ「シュシュは…」
ろわは落ちていた小枝を取り、砂浜にシュシュの似顔絵を描いた。
ろわ「こんな感じ…?」
せれん「やっぱり間抜けじゃん。」
シュシュ「間抜けじゃないシュ!ろわ、もっと可愛く描くシュ!」
ろわ「ごめん…下手で…。」
師匠「いえ、とても可愛いですよ。」
せれん「シュシュなんて言ってんの?」
ろわ「えっと、『間抜けじゃない』と『もっと可愛く描け』って。」
せれん「へー生意気だ。」
シュシュ「生意気なのはせれんシュ。」
ろわ「『生意気なのはせれん』だって。」
せれん「そのシュシュって奴出して。後悔させる。」
シュシュ「シュ…!!ろわー!!」
ろわ「はは…シュシュとせれんは、あんまり相性良くないね。」
いつの間にか、皆の顔に笑顔が戻っていた。
そんなことを懐かしみながら、ろわはつぶやく。
ろわ「師匠も来れたらな…。」
せれん「もうあの歳だし、来れないよ。」
ララ「せれ…!」
無表情のせれんの顔が、曇っていた。
-神楽家の別荘 朝-
のえるとふらんは皆に和装をさせたかったため、全員で和服をレンタルして着ることに。
ふらん「見てみてーメガネにしてみた!」
みれい「和服とメガネってかっこいいですね!」
ゆら「あのファッションセンスがある方しか、かけこなせないメガネ…!流石ふらん、似合ってます!」
のえる「ゆらもかけたいならレンタルすればいいのに。」
ゆら「ゆ、ゆらには似合いません…!」
りおう「メガネは昔、目の悪い方が使っていたそうですよ。現代にそういうのはないんですから、ゆらもかけてみては?」
ゆら「そうでしょうか…?」
ふらん「というわけで、ゆらもレンタルへゴー!」
のえるとふらんはゆらを連れ、レンタルの店へ戻って行った。
みれい「昔だったら、りおうは本の読みすぎでメガネかけてそうですね。」
りおう「想像できますね。ずっとつけていなければならないらしいので、読む量を調整すると思いますが。」
せれん「ずっとつけるとか最早身体の一部じゃん。」
ララ「でもゲームでつけるゴーグルみたいでかっこいいラ!」
せれん「確かに。せれんもレンタルしようかな。」
シュシュ「せれん、ゲームに繋がるとチョロいシュ。」
るか「それよりこの羽衣、良い布地。天井から吊るしたら涼しそう。」
みれい「天蓋ですね!寒さ対策にもなって良いですよ〜!」
るか「みれいの部屋、天蓋付きなの?」
みれい「はい!寒いの苦手なので!」
のえる「そんな理由で安々とつけれる物じゃないから!」
るか「あ、戻ってきた。」
ゆら「お待たせしました…!」
ふらん「うんうん、似合ってる!」
みれい「そう言いながら、のえるもメガネレンタルしてるじゃないですか。プラス料金かかりますよ!」
のえる「メガネと天蓋じゃ値段全然違うから!普通の家に天蓋なんて存在しない!」
りおう「そうなんですね、勉強になります。」
ふらん「こっちにもいた…。」
ろわ「皆揃ったし、行こうか。」
空中庭園のあるタワーへと赴き、エレベーターで展望台まで向かう。
ふらん「わあ高ーい!綺麗だよー!」
ふらんは真っ先に窓へと向かう。
床には地面が見えるよう、透明なガラス張りの部分もあった。
みれい「これ底が抜けたら終わりますね。」
りおう「変な事言わないでください。」
せれん「りおう怖い?」
りおう「いいえ、高いところは好きですよ。」
せれん「えーじゃあのえるは?」
のえる「何でのえる?別に平気だけど。」
せれん「皆怖くないの?つまんなーい。」
ゆら「怖くなくていいんです!」
そんなゆらは窓の近くへ行こうとしない。
フィフィ「ゆら、高いところ苦手ですフィ。」
ゆら「せれんにバレたらからかわれます…!」
せれん「ゆら、何でずっとそこにいるの?まさか…」
るか「せれん、人の怖いものはからかっちゃ駄目なんだよ。」
せれん「まだからかってないよ。」
ゆら「やっぱりからかう対象を探していたんですね…。」
ろわ「大丈夫。もしせれんが連れ出しでもしたら、せれんのゲーム機とパソコンに水かけるから。」
せれん「せれん学んだ。連れ出さない。」
みれい「皆ー!プラネタリウム行きましょうよ〜!」
るか「絶対行く。ゆらも行こ?」
ゆら「…!はい!」
プラネタリウムを見る。
るか「あのプラネタリウム、家にしたい。毎日熟睡できる。」
ろわ「もしかして、星の話聞いてなかった?」
るか「秒で寝た。」
のえる「何のためのプラネタリウム…。まあ、るかが寝れるのはいいことだよね。」
ふらん「今日の夜も星見えるし、大丈夫だよ!」
庭園にあるカフェで昼食にする。
りおう「どこを見ても植物というのは良いですね。」
せれん「せれんは触れないようにするのが大変。この服歩きにくいし。」
のえる「大分着崩れしてるし、食べ終わったら直させて。」
せれん「えー緩めにして。」
みれい「食事にも花が使われてます。これ食べれるんでしたっけ?」
ろわ「うん。食用花だから大丈夫だよ。」
りおう「ろわは何を書いているんですか?」
ろわ「花を支える籠とか、花壇とか…どうやって彩ってるのか、メモしておこうと思って。」
みれい「みれいもあとでデッサンしなくては!」
ゆら「散歩日和の天気ですし、ゆらも見て回りたいです。」
るか「ご飯美味しい。うたた寝しそう。」
ゆら「るか!?食べながら寝ちゃダメですよ!?」
庭園を一周して、夕方にお土産を買っていった。
のえる「今月のお金が…。」
ふらん「皆でお揃いで、何か買おうよ!精霊達の分も!」
のえる「話聞いてた?」
ふらん「うん!ふらんもお金ない!」
のえる「なら買えないじゃん!」
ゆら「安くてお揃いにしやすい物ですか…。誕生月のキーホルダーしか思いつきません。」
みれい「でも全員誕生月違いますよね!ゆらが4月でみれいが5月、りおうが6月で…」
ろわ「離れて私が11月、せれんが12月、るかが1月…」
のえる「のえるが2月で、ふらんが3月、それでゆらに戻るね。」
ふらん「なんか繋がってていいね!仲良しって感じ!」
せれん「それとこれとは別でしょ。」
りおう「誕生石がついてて綺麗ですね。分解して本の栞に使えそうです。」
みれい「分解するのですか!?」
ふらん「確かに、アクセサリーとして使えそう…!これにしよー!」
庭園から別荘へ戻る前、白いカーネーションと彼岸花を貰う。
るか「故人を弔う為に、海に花を流すのってこの島でもやってるんだ。」
りおう「周辺の島でも行われている伝統なんですね。」
ゆら「てっきり、うちの島だけかと思ってました…!」
せれん「これ流したら早く線香花火しよー。」
8人は海に花を浮かべ、死者に祈りを捧げる。
花はどんどん波で流されていき、薄暮の海に消えていった。
小説をあまり読まない為、脚本調になっています。




