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祝 ~hafuri~  作者: 醍醐潔
深淵
1781/1784

22-29 詫びる相手


妖艶ようえんな九尾の白狐、ちかは元気いっぱい。


若返りの実を食べた、と思い込んでいるので御機嫌。






かうが寝てる。」


ってかココ、どこ。


「この感じ、覚えがあるわ。天津神あまつかみの御力ね。」


するどい。


「あっ、思い出した。和神なぎのかみ。の、使わしめ?」


日和ひよりを見て、コテンと首をかしげる。






そうだ、思い出した。


九尋くつね山を見回って、やしろに戻って直ぐよ。山守から闇が溢れたと知ったのは。九尋神くつねのかみは御気が短いから、『調べてコイ』って投げ飛ばされたのよねぇ。


死ぬかと思ったわ。



祝辺はふりべに落ちたから良かったケド、もし山守に落ちていたら。ブルルッ。考えたダケで恐ろしい、泣く。


はぁ。広滝の上から見下ろした、あの禍禍まがまがしさ。忘れたくても忘れられない。






「何があったのよ、シズエ。サッサと起きて答えなさい。」


プニプニ。


「痛くないケドめて。」


シズエが目を覚ました。






「ヒッ、ヒッ、ヒッ。」


歯を砕かれ、のどから手を入れられたダケでもキツイのに、流れるように蹴り上げられた。腹を!


「ひいあう、あい。」 シニタクタイ。


死ぬシヌしぬぅ。このままでは、きっと死んでしまう。


びろ。」


我が悪かった、ごめんなさい。本当にごめんなさい。もう、しません。






謝った。


謝ったのに痛い、痛いよ、耐えられない。助けて、助けろ。お願いします。






「残りを出せ。」


と言いながら這いつくば虎杖こじょうを蹴り上げ、その目に指を突っ込む。


「あぁ、違った。」


と言いながらふところさぐる。


「あった。」






後から取り込むツモリだったのだろう。


さくが描かれた木片もくへんには、山守神やまもりのかみ御魂みたまが隠されていた。






「この手のしなは術者の。」


チラリ。


「あぁぁっ。」


頭をブンブンと横に振りながら後退あとずさる虎杖。


「もう見えるようになったのか。」


にごった眼球、あふれる涙。


「言え。」






必要なのは虎杖の言葉。


口に出さなければイケナイが、歯を全て砕かれている。どう考えても難しい。けれど言わなければ、術を解かなければ殺されてしまう。






「※△✕◇。」 カイジョウ。


カチリと鳴って、木片が割れた。


「あう、けぇぇてっ。」


助けてください。


びる相手が違うだろう。」


・・・・・・。


ことに渡したな。大陸の、ぜるつつを。」


ビクッ。


「『強い力を得られる』とでも言われたか。」


ドキッ。


「時間切れだ、入れ。」


グッと押し込まれ、ふたをされたので動けない。



苦しくて息が出来ない。クラクラする。


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