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祝 ~hafuri~  作者: 醍醐潔
深淵
1780/1784

22-28 定期購入します!


虎杖こじょうが覚悟を決めた、その時。


グウグウ眠っていたちかが目を覚ます。



シズエは輸血しなければ助からないホド、多くの血を失っていた。だから尋は並の狐なら立ち上がれない、三匹分の献血をさせられたのだが・・・・・・。






「ほえっ。」


ここ、どこ?


「頭スッキリ、気分爽快きぶんそうかい。」


クワァっと欠伸あくびしながら尻を上げ、背を伸ばしてフルフル。


のどかわいたでしょう。どうぞ。」


日和ひよりからグラスを渡され、トクトクとそそがれた液体をクンクンとぐ。


「アンリエヌ領ティーラで栽培されている、すももの果汁です。」


「ありがとう。」


味見するツモリでゴクリ。






雲海に囲まれた天界の秘境、神跡しんせき未踏の地ティーラは日当たり、風通し、見晴らしも抜群。神界の喧噪けんそうを離れ、手付かずの自然の中に身を置くのにピッタリ。



そんな地に建てられたのがアンリエヌ国立、地界総合研究所。


主に品種改良が行われ、多くの成果を上げている。所長はなぎ王。研究員は離宮地下出身のあらたな一族で、その大半が留学経験者。


モチロン国家公務員。






グビグビ、ぷっはぁ。


美味おいしい。」


何これ。






尋が飲んだのは自然な甘さがあり繊維質、ビタミンA、カリウム、ミネラルに富む健康食品。


葉は長楕円形で細かい鋸歯きょしがあり、その果実を乾燥させた加工食品は鉄分に富む。西洋李の一種、プルーン。



李はバラ科サクラ属スモモ亜属スモモ類の総称で、葯三百種ある。そのうち十数種が果樹として栽培利用されているが、和は神格化した化け王。


ワリと何でもアリ。






「悪魔の実。」


ヒョッ。


「と呼ばれるほど美しい、青紫色の木の実です。」


ニッコリ。


「そうなんだぁ。」


あぁ、ビックリした。心臓に悪いわ!






和は父母から祖父、ジロの話を聞いて育った。ジロと同じ、和の花色の目が好きだった。なのに変わってしまう。


人でない、はじまりの一族になって。






「実から種を取り、ジックリと乾かしたのがコチラ。」


白い小皿に盛られた黒い物体を見て、思わず息をむ。


「美しさをたもつのに良いと」


いただくわ。」


キリッ。パクッ、モグモグごっくん。


「はぁ、若返るぅ。」


そんな効能はない。






和は昔の瞳と同じ、和の花と同じ色をした実を作りたかったダケ。アンリエヌにナギは、ミズアオイは生えてイナイから。



和が稲の育種を始めたのは、米を食べたいと思ったからではない。セパールに水田すいでんを作ろうと思ったからだ。


ナギは水田や池沼に群生する、ミズアオイ科の一年草。溜水中に生え、軟質で茎は短い。花期は九月から十月。一日でしおれる花は青紫色。






九尋社くつねのやしろに届けて頂けるかしら。」


定期購入します!


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