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祝 ~hafuri~  作者: 醍醐潔
深淵
1777/1787

22-25 長居無用


團暴とんぼう


神獣、白澤はうたくによって殲滅せんめつさせれたとされる組織。首領は奇羅きら金臣きんし跋扈ばっこで、銀臣ぎんし妄染もうぜん


その金銀が消滅前、人虎をがしたトカ何とか。



一匹でも取り逃がしたなら、『殲滅した』とは言わないだろう。


そのあたり甘いのか、天獄てんごくは。






「行こう。」


「はい。」


清和きよなを抱き上げ、タッタカひょい。潜入成功!






獲物を見失い、慌てたのだろう。牡丹に擬態した食肉植物が花糸かしを伸ばし、やくを振って花粉を散撒ばらまいている。


ブワッと砂埃すなぼこりのように舞う、ツンした臭いのソレは毒。吸い込めば動けなくなるので要注意。






「鼻がげるぅ。ん、何ともナイ。」


キョトン。クンクン、ククン。


なぎ様。下からいだ事のない、嫌なにおいがします。」


キリリ。


「そうね。」


地下から妙な気配けはいがする。闇の噴き出し口だ、アチラへ繋がっているのだろう。


「にしても物が多い。」


ソコソコ広いハズなのにせまく感じる。






不自然に仕切られた空間。押し込むように、投げ込むように置かれたアレコレ。倉庫に納める品にしては安っぽい。


良い品も混じっているが、傷があったり欠けている。なべがあるのにしゃくがない、わんがあるのにはしがない。






「抜けがらだな。」


捨て置かれ、散らばったしなを見て思う。


「気の毒に。」


元は神倉ほくらに納められ、祭られていた品品しなじな


「これは。」


神器しんぎ






御隠れ遊ばした、と思われている神神かみがみ御坐おわす。この下に。


あぁ、面倒な事になった。祝辺の守を呼ぶか。いや、そう。おにもりに勝ち目はない。






「さぁて。」


ドウしたモノか。






和が選んだのは念動。


遮蔽物しゃへいぶつを動かし、地下への入口を探す。マデもなくアッサリ発見。






「『見つけてください』って、言っているようですね。」


清和が尾を振り、タッタと駆け寄る。


「和様、うめき声が聞こえます。」


キリッ。






ガラクタを乗せて隠せたから、それで良いとでも思ったか。


床下に伸びる階段に扉は無く、開きっぱなし。






「居るな。」


が弱い。


「御出で。」






清和を抱き、風をまとって下りる。


常に浮いているのでウッカリ、踏んではイケナイ『何か』を踏んづける心配はない。



開削工法を採ったと思われる。けれど、土止め壁が見当たらない。コレを保っている妖怪が居る限り、崩れる事は無さそうだ。


が、長居無用。


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