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祝 ~hafuri~  作者: 醍醐潔
深淵
1775/1790

22-23 目にも留まらぬ早業で


九尋神くつねのかみの使わしめ、ちかの血液を調査。


結果、山守神の使わしめ、シズエのものと適合すると判明。






「手術を開始する。」


「ちょっと待ったぁ。」


一時的とはいえ考える事を放棄した尋、再始動。


「待たぬ。」


ズボッとふんに医療器具をめられ、麻酔ますいをかけられた。


「ほぇぇ。」


薄れゆく意識。


「スコォォ。」


疲れがまっていたのだろう。固い処置台の上で、気持ちよさそうにスヤァァ。






山守社やまもりのやしろ前から霧雲山系、ふもとの拠点へ瞬間移動。シズエに手術をほどこす。



はじめは治癒の才を、と考えた。けれど相手は妖狐。


妖術なのか自然治癒なのか分らないが、損傷そんしょうした内臓が修復されているのだ。下手へたに手を出せない。






なぎ様。逆行とか治癒とか、才を使われないのですか。」


清和きよなが問う。






清和は祝の力ではなく逆行、修復の才で救われた。むくろに魂が戻る前の話だ。良く知らないが、それが化け王にしか出来ない事なのは解る。


和神の使わしめになって、多くの命が救われるのを見ているから。



治癒はカー化け王が祖父、リアさまから譲渡された才。病や怪我を治す強い力。


シズエは怪我をして、折れた骨が外に突き出てドクドク血が流れ出た。虫の息だし意識が無い。急がなければ死んでしまうのに、どうして。






「はじまりの一族なら才をふるう。けれどシズエは妖狐、最強とされる九尾きゅうび白狐びゃっこなの。」


ジョリッとられ、あらわになった皮膚を消毒。


「ほら、ごらん。」


外科手術や解剖かいぼうもちいられる、鋭い小刀で患部を切開。


「うわっ。」


清和が思わず、和の後ろに隠れた。






損傷した臓器がウザウザ、モゾモゾと動いている。それを邪魔するのが骨片こっぺん


砕けた骨は集まり、不足部分を補いながら修復。けれど離れた場所にある欠片かけらは臓器に巻き込まれ、修復をさまたげていた。






「魔物は生命力も治癒力も高い。」


姿形すがたかたちが違うダケで魔族、妖族も同じ。能力に違いはあるが魔物である。


「この状態で才を揮えばドウなるか、私にも分らない。だからコウするの。」


目にも留まらぬ早業はやわざで骨片を除去。破裂したり損傷した臓器がブワッと盛り上がり、淡く光って動き出す。


「それから。」


ゆがんでがれた骨をポキリと折り、ぎ直す。除去部分は指先で潰し、不足部分にパラパラ。それが吸収され、砕けた骨がスッと輝く。


「ヨシッ。」


患部を縫い合わせ、パチン。






手術は終わった。


尋は楽しい夢でも見ているのか、ムニャムニャと寝言を。対するシズエは真っ青を通り越し、真っ白。






「白狐だからね。」


和に撫でられ、清和は思う。もっと強くならなければイケナイと。






悪いヤツから和様を守れずに死んだ、あの時は弱かった。けれど今、同じ事が起きればドウだ。


多少は戦えるだろう。しかし、勝てるとは限らない。



無敵の強さを誇っても和様は幼児おさなご。泣かせるモンか!


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