表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
祝 ~hafuri~  作者: 醍醐潔
深淵
1774/1795

22-22 大丈夫かしら


広滝の底に、強い力を持つ何かがあらわれた。闇をグングン、ものスゴイ勢いで清めている。と思ったけど違う。


食らって、いや吸い込んでいるのだろう。



そう思ってのぞき込んだのが悪かった。


何だよ、何なんだよ。聞いてナイよ。闇が噴き出した山守の地に、強い力を持つ生き神が居るなんて!






「名は。」


九尋神くつねのかみの使わしめ、ちか御座ございますぅぅ。」


と言って暴れる妖狐。






九尋神は武闘派の山神。


神議かむはかりに参加するため訪れた出雲いづもで、大陸妖怪に絡まれると同時に秒で倒し、目についた七五三縄しめなわ拘束こうそく



大社おおやしろに引渡すも受取拒否され、仕方なく大社の大札を用いて強制服従。


流れるように九尋社くつねのやしろ雇用契約書に押印おういんさせ、使わしめにした傑神けつじんで在らせられる。






「シズエとは、どのような。」


「へっ。」


ピタッ。


「どど、どのようなって。」


ポッ。






尋は妖艶な九尾の白狐。元、大陸妖怪。メス。


出雲で好き放題していたら、九尋神にぶつかると同時に秒で倒された。そのまま七五三縄で拘束され、大社に突き出される。


結果、まさかの受取拒否。



呆然ぼうぜんとしていたら強制的に九尋社、強制服従雇用契約書に押印させられた。以降、従順に。


なったように見えるが毒舌。






「シズエが好きなのだな。」


愛は性別を越える。


「ち、ちがう。違いますぅぅ。腐れえんってヤツですよ。」


と言いながら、頬を染める尋。


「シズエが好きなら血を寄越よこせ。」


「ホエッ。」






急にビタンと処置台に縛り付けられ、首筋の毛をジョリリとられた。前足も後ろ足も、自慢の尻尾も動かせない。






「いやぁぁ、殺さないでぇぇ。」


「殺しはせぬ。」


一喝いっかつされ、耳をピクリと動かすコンコン。


「使わしめを殺すワケなかろう。」


「そう、ですよね。」






妖狐、それも九尾だ。驚異的な回復能力を持っている。


破裂した内臓や砕けた骨は、そのうち治るだろう。けれど折れ、毛皮を突き破った骨はイケナイ。






「シズエは多くの血を失い、死にかけている。」


ピクッ。


「血を調べる。型が同じならシズエに、尋の血を入れる。良いな。」


「はい。でも、殺すなよ。」


ギロリ。






大人しく検査を受けながら、尋は思う。


『殺すなよ』なんて凄んじゃったケド、大丈夫かしら。化け王よね、アンリエヌの。和神よね、いろんな力を御持ちの。



・・・・・・終わった。


どうしよう、締められる。九尋に戻りたくない。でも、他に行くアテなんてナイし。シズエ、お願い。目をまして。






山守社やまもりのやしろにアタシをかくまって。友達でしょう?」


ふぅ。


「尋よ。心の声を口に出して、どうする。」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ