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とある英雄の学園生活  作者: にゃん丸


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間話10 目覚める少女

 目蓋が重いの~

 妾は重い目蓋をを開けると知らぬ天井じゃった。

 あの戦いで妾の肉体は消滅したが魂までは消滅しなかったようじゃの。

 こうして新たな肉体で転生できたからのう。

 しかしこの体は小さいのう。

 腕は短いし身長も低い……どうやら子供のようじゃの。

 それに魔力、気力とも前世の十分の一ぐらいしかないようじゃ。

 

 妾は起き上がり周りを見る。

 この部屋の内装はジパングではないようじゃ。

 イングランドかフランスあたりかの。

 ドアの向こうから誰かが来るみたいじゃの。

 用心したほうが良いが考えてみれば今の妾には力が無い。

 下手なことをせずに堂々と相手が来るのを待つことにしようぞ。

 ドアが開き1人の人間……いや人間ではない者が部屋に入ってきた。

 妾はこの人間ではない者を知っておる。

 炎の魔神イフリート……いや今は1人の男に惚れ込み炎の魔人剣になったイフリートじゃ。

 魔神の地位を捨て魔人剣になった変わり者じゃ。

 イフリートは妾が起きていることがわかっていたみたいじゃが


 「あら、やっと目が覚めたわね、体の調子はどうミズチ」


 「特に問題は無いようじゃ……ん!? ミズチじゃと?」

 

 妾の問いににこやかに笑いながら答えるイフリート


 「そうよ、今のあなたの名前、ミズチ・イチジョウよ」 


 「ミズチ・イチジョウ……」


 イチジョウと言う名前に聞き覚えがある。

 どこで聞いた名じゃったか?

 思い出せんのー

 妾が考えているとイフリートが持ってきたコップを妾に渡す。

 妾の為に持ってきてくれた飲み物みたいじゃが……

 なんじゃこの奇妙な黄い色をした飲み物は。

 妾は恐る恐る飲んでみると初めて味わう美味しさに妾は一気にその飲み物を飲んだ。


 「オレンジジュースて言うのよ……おいしいでしょう」


 イフリートは妾を見て微笑む。

 妾は飲み終えたコップが邪魔なので横の机に置くと

 

 「さて、ミズチあなたは自分のことをどれだけ覚えているか教えて欲しいんだけど?」

 

 「わからん、目が覚めたらここにいたからの~」


 「親のことも?」


 「ああ、わからん」


 前世での親ならわかるがの。

 思い出したくもないろくでなしの親じゃが。


 「あなたの母親はヤマタノオロチよ」

 

 ヤマタノオロチじゃと……

 なんと因果なもんじゃ。

 あのヤマタノオロチの娘として生まれ変わるとわの。

 ん!?ヤマタノオロチの娘なのになぜ気力、魔力ともこんなに低いのじゃ?

 妾の魂にオロチの娘の肉体だと前世の3倍の力があっても良いはずなのに。

 妾が考えているとイフリートが妾の腕を優しく掴む。


 「なんじゃ?」


 「今、どうして自分の力が弱いか疑問に思ったでしょう?」


 「……」


 「答えてあげる。なぜならあたいが時間をかけて封印させてもらったから」


 「……」

 

 そうゆうことか。

 元魔神であるイフリートなら眠って無防備な妾に対しこのくらいは簡単にできるようじゃ。


 「ところで以前名乗っていた名前を教えてくれないかしら」


 どうやらイフリートは妾が転生者だと気づいているようじゃ。

 妾は何も言わずイフリートの紅い瞳を見る。

 イフリートも妾を見ている。

 

 「答えられないならあたいが答えようか……暗黒女王ヒミコ」

読んでいただきありがとうございます。

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