第84話 俺が世界最強?
俺は敬礼をしクラウディオをみる。
クラウディオは何故か気まずそうな表情だ。
俺の面会をブッチしたのを気にしているのか?
俺はそんなことで気にする男ではないのだが。
お互い目が合う。
なんで俺は男同士で見つめ合っているんだ……おえっ。
何か話題を……
そんなことを考えているとクラウディオの方から話しかけてくれた。
「貴官があのキラ・イチジョウか?」
あのって言われてもわからないのだが。
とりあえず聞き返すか。
「あのとは?」
「炎と氷の魔人剣を従う世界最強の双剣の剣士と言われた英雄キラ・イチジョウ……しかし始めて貴官に会ったがとても世界最強には見えんな」
ジロジロと俺を見て嫌味たらしく言いくくっと笑うクラウディオ中佐。
感じ悪い男だな。
(綺羅様、この下品な男……殺りましょうか)
(いやいや、俺が世界最強じゃないことはシヴァが一番知っているだろうが。 本当のことを言われたぐらいで切れないでくれ)
(何を言っているんですかイフリートはともかく氷の魔人である私の主である綺羅様は世界最強です)
(……)
シヴァの言葉に嬉しい気持ちもあるが……身内びいきだぞシヴァ。
しかし……世界最強? 誰が? 俺が?
いやいや、俺も自分が世界最強なんて言ったことないよ。
俺よりも遼やヴァンヘルトあとネイの方が剣術で敵わないのだがその俺が世界最強の剣士だと笑い話にしか聞こえないのだが。
俺もとりあえず苦笑いをし
「小官はせいぜい世界100位ぐらいでとても世界最強と言われるほど強くありませんよ中佐。 世界最強と言われる人物は小官の親友の遼・草薙だと思っております」
今の俺は世界100位に入っていないかもしれないが……
「ほう、小官はアルト王より直接貴官が世界最強だと聞いていたのだが……するとアルト王が嘘を言っていると貴官は言うのだな?」
アルト君……君は俺を過大評価しすぎだよ。
どんだけ俺を持ち上げるんだ。
俺を褒める代わりに忠誠心でも欲しいのか?
いくら俺を褒めても忠誠心は上がらないぞ。
ちなみに今の俺がアルト王に対する忠誠心は……0だよ!
忠誠心はないが今のところイングランドから出奔する予定はないから安心してくれ。
しかしなんだかこのおっさんの相手にするのがめんどくさくなってきたな。
強制転移術でどこかに飛ばしてやろうか
どうしようかと考えていると背後から聞き覚えのある声で
「あら~キラ様、それにアリス様もここにいらっしゃったんですね」
振り向くとそこには軍礼服ではなくゴウジャスなドレスを着たこのパーティーの主役であるセリア・ファームが優雅に立っていた。
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