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7-10

「お疲れ様でした。……うわぁ、お似合いですよ、お客様!」


 試着室から出ると、店員に笑顔でそう言われた。

 セレーネもこの色に違和感を感じなかった。

 決して暗い色の服も嫌いではない、ヘリオスとお揃いになれるから。

 けれど、また新しい色も新鮮で、素敵だと思ったのだ。


「これだけでも十分可愛らしいですけど、カチューシャなんていかがでしょう?」


 そう言って店員が差し出したのは、ワンピースと同じ色のサテンリボンを使ったカチューシャだった。

 斜めについた大きなリボンの真ん中に、薔薇モチーフのボタンがアクセントになっているものだった。

 それを店員がそっとセレーネの頭につけると、また印象が変わる。


「……うわぁ……」


 姿見を見て、セレーネは自分の姿に感嘆の声を漏らす。

 そして、ふとヘリオスの様子を伺うと、優しく微笑んでいる。


「可愛いよ、セレーネ。この前とまた違う雰囲気で」


 優しくそう言われて、少し頬を赤らめるセレーネに苦笑しながら、ヘリオスは問いかけた。


「お前、気に入ったんだろ? それ」


 まるで、心を見透かしているかのように、的確に。

 そして、ヘリオスは店員に言った。


「これを一式。彼女に」


「はい、かしこまりました。そのまま着て行かれますか?」


「あぁ、頼む」


「かしこまりました。では、着ていたお洋服は袋にお入れさせて頂きますね」


 以前と同じように対応される。

 セレーネは少し嬉しそうに、姿見で自分の姿を何度も確認していたのを見て、ヘリオスはまた苦笑した。


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