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「あなた、あの子の事、ほんとに好きなのね」
「……あぁ」
「じゃあ、ちゃんと幸せにしてあげなさいよね。……じゃないと、今度こそあなたと嫌だって言っても添い遂げるから」
「あいつは手放す気はないよ。――ところで、レーシュ」
「何? ヘリオス」
ヘリオスは、レーシュに言った。
「お前にしてみりゃ、意味のわからない俺からのお願いかもしれねえけど、お前がよかったら、その……あいつの、友達になってやってくれないか?」
それは意外な提案だった。
「……友達、ねぇ」
思案して、レーシュは言う。
「あたしは別に構わないけど。ヘリオスのお願いなら断る義理はないもの。……でも、どうして?」
「あいつ、色々危なっかしいし、……異性と関わるの、苦手らしいから。同性なら、少し問題ないんじゃないかって思うんだけど」
「……でも、彼女の妹さん、だいぶお姉さんっ子だったけど? ……まぁ、いいわ。ヘリオスからのお願いなら断っていい事はないものね。それに、何か理由があるんでしょ?」
「……今は、言えないな」
「いつでも相談ぐらいなら乗るわ。……ヘリオスは、あの子を幸せにする義務があるわ。だって、このあたしを振った挙句にぶん殴ったんですもの。女性を殴るってどういう事よほんとに」
「あの時は頭に血が上ってたからな。……悪かった」
「……まぁ、今回は許してあげる。訴えたりしないわ。――またね、ヘリオス」
「あぁ」
じゃあな、そう言って、ヘリオスはレーシュと別れた。
もう、セレーネには必ず危害を加えない事を約束させて。
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