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3-6

「俺はお前が好きだよ」


 事の顛末を聞いて、ヘリオスはすぐにそう言った。


「で、でも、私のどこがお好きなんですか? その、ええとあの……」


「じゃあ俺がその言葉そっくりそのまま返してやるよ。お前、俺のどこが好きだよ?」


「え!? あ、えっと、その、……意外と優しくて、しっかりしていて、動物は苦手ですけど、そういうところも含めて、全部……」


「俺はお前の全部が好きだ。そうやって何も知らない純粋な心を持ってるところも、妹より全くしっかりしてないところも、来るもの拒まずなところも含めて、全部好きだ。――違うな。俺は、お前に初めて会った時から、お前を好きなんだよ。馬鹿みたいに恋に落ちた。簡単にな」


 恥ずかしそうに笑んで、ヘリオスはセレーネを抱き寄せる。

 セレーネの華奢な身体は、ヘリオスの胸の中にすっぽりと収まるぐらいだった。

 確かにヘリオスの頭二つ分は身長が低いセレーネだから余計なのだろうが、あまりに華奢で強く抱きしめたら折れてしまいそうだと、ヘリオスは思った。

 セレーネは自分の顔がみるみる熱を持って真っ赤になっているのがわかっていたので、それを見られないように必死で顔を隠すようにヘリオスの胸に顔を埋める。

 程よく筋肉のついた胸から鼓動が聞こえるのがわかる。

 セレーネは早まる鼓動を極力抑えようと必死に堪えるが、どうあがいても無理だった。

 そんなことも構わずに、ヘリオスはセレーネを優しく抱きしめて、改めて告げた。


「俺と一緒に、俺の傍に居てくれ。セレーネ。お前を、愛させてくれ」


 初めて会って告げた口調より、優しく告げた。

 そして、胸に顔を埋めていたセレーネの顔を上げさせる。

 セレーネの顔は真っ赤で、だけどどこか優しく目を細めた表情で、ヘリオスを見た。

 そして、ヘリオスの瞳を見て、セレーネは言った。


「ヘリオスさんの傍に、一緒に居させてください」


 それを聞いたヘリオスは嬉しそうに、優しく笑んでから、セレーネの顎を上げて、唇にキスを一つ落とした。

 びっくりしたようにセレーネは目を見開いたが、しっかりとそれを受け止めて、受け入れた。

 やっと、一緒になれた。

 お互い、そんな気持ちで満たされていた。


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