457話「大魔剣ウェクサ編③ 魔剣武団集合!!」
二人の影がオーラを纏って急いで空を飛んでて、深い森林へ飛び込んだ。
なんとオカマサとドラゴリラが鬼気迫る顔で走ってきた。
「……来たか。ずいぶん遅かったな」
多くの強そうな人がぞろぞろといて、一斉に二人へ振り向いてきた。
「とりあえず全裸はダメだ────ッ!!!!」
「なんか怪しまれて追っかけてきて厄介なんだァー!!」
「「「「……え?」」」」
なんと目を丸くする残りの人たちも全裸だった。男女なのでヤバい絵面だぞ。
オッパイ丸出し、フルチン丸出し、これが文章でよかったな。メタァ!
「みんな着ろ!! 地球ではみんな服着てるんだからなっ!」
「動きづらいからと剥いだのは失敗だったんだー!!」
「「「「えぇ……」」」」
残りの連中も引き気味だ。
金星人的に服を着てるとヒラヒラしててうっとおしいから全裸になったが、やけに地球人が不審がったり青い変な服の人に追っかけられるから、着てた方がいいらしい。
「よしっ! 全員着たな……!!」
金星人というかブキはファッションセンス皆無なので、男の体で女物を着てたりとバランス悪いが、とにかく着てればセーフ的な感じ。
改めて仰々しい雰囲気を醸し出して、それぞれブキを台座みたいな岩に突き立てる。
世間を騒がせる極悪武団としてカッコつける為の演出なのだ。
「我らは金星より訪れし『魔剣武団ウェクサ』……!」
岩に突き立てたブキは、剣、斧、槍、弓、ムチ、杖、ハンマー、大剣、レイピア、双短剣、双爪だぞ。
それぞれ意志を持った生命体で金星出身。
金星でも多くの手練のブキを破壊してきた極悪武団だ。
「この体のはオカマサと呼んでたらしいな」
「こっちはドラゴリラ」
「結構強い体なのに意外とマヌケだったから、カンタンに乗っ取れたがな」
なんか守りが強固そうな殺伐的な建物からコッソリ抜けて、不審な動きで町を駆け抜けて森林の小屋へ隠れて止まっているところをぶっ刺して乗っ取った。
……地球式に解説すると、オカマサとドラゴリラが脱獄して森林の小屋へ隠れて寝てたところを、こいつらが乗っ取ったワケね。
そして服がうっとおしいので剥いだ。それが失敗だったがな。
「その後、驚くほどヒトが多いところを歩いていたが青い服のヤツに「こらー公然ワイセツ罪でタイホだー」とか追っかけてきて斬ったら、余計増援されて逃げるしかなかったんだ」
「ソウサクシって凄腕のヤツらも来るから、思ったより手強くて相手してられんからな」
「とりあえず多くの服が飾られてるところからかっぱらって来たんだ……」
オカマサとドラゴリラの弁解に、他の連中は汗をかいた。
「……それはご苦労だったね」
「全く地球は面倒なところだ。昔のように全裸の方が動きやすいのにな」
「ホント理解に苦しむわ」
「おい! バンバスタ、下はちゃんと着ておけ!」
一人だけ剛毛フルチンさらしてたので、他のブキが指摘した。
「この変な厚い布動きにくいんだよ! そのヒラヒラ羨ましい!! そっちと変えてくれ!!」
「ダメだ! 早い者勝ちなのが我らのルールだ!」
「くそぉ……!」
ジーパンに不満たれてて、スカートを指差して不平不満を訴えているようだぞ。
とりあえず仕方なくはいて真剣な顔へと切り替えた。
「とりあえず自己紹介しておこう」
「なんでだ? 初めて顔を合わせたワケじゃないだろ? 長い付き合いだぜ?」
「……読者が困るんだ」メタァ!
「何者か分からないまま、勝手に進行されてたら俺らモブと同じじゃん」
「それはそう」
コホンと咳払い、気を取り直す。
まず最初のオカマサが剣を手に取り、刀身にバチチチと電撃が迸る。
「俺は電魔剣サダソド。金星出身の極悪ブキだ」
「金星出身はいらねぇだろ? みんなそうだし」
「あっ! そうか……」
「うん」
「じゃあ左回りで次な」
ドラゴリラが斧を手に取り、刃から火炎が吹き出る。
「オラは火魔斧フアックレイだ」
長身の女が槍を手に取り、穂先の周りに旋風が発生される。
「私は風魔槍ウィドランよ」
チンパンジーが弓を手に取り、漆黒の矢がビキビキ生まれてくる弓をかざす。
「僕は闇魔弓ダクボーウだよ」
「ちょっと待て!! なにちゃっかり動物使ってんだ?」
「いいだろ! 見た目に反してヒトより筋力スゲェし」
「ズルい!! 最初っから全裸オッケーなやつ使ってるー!!」
「…………最初に怪しまれるからヒトに変えてくれ」
「ちぇ、じゃあ替えに行ってくる」
チンパンジーは苦虫を噛み潰したような顔で去っていく。
ボインな女がムチを手に取り、ジュクジュクと紫の毒液が滲む。
「私は毒魔鞭ポインウィだよ」
マネキンが杖を手に取り、岩石の塊がビキビキと生まれてくる。
「あたしは岩魔杖アンドースよ」
「待て! それ何だ??」
「いいでしょ? 関節部が自由に回るし」
「この中で一番不気味そうだからヒトに替えて」
「えー!」
「すぐ折れそうだしなぁ」
「わーったよ。替えればいいんでしょ替えれば」
拗ねた感じでマネキンは去っていく。
ゴリラがハンマーを手に取り、ビキビキと氷が覆って大きな塊となっていく。
「ワイは氷魔鎚アスマハーよ!」
「待て! チンパンジーもそうだが、それアウトだろ!!」
「えー……。動物がなんか檻に入ってて捕獲しやすかったし、これ強いのに……」
「まず怪しまれる!」
「分かった分かった。別のヒトに替えてくる」
ゴリラは去った。
大男が大剣を取り、刀身が伸縮する。ついでに股からもナニが伸びてズボンを破る。
なおもモザイク処理された大きいナニが勃k……伸縮を繰り返す。
シュボッ! シュン! シュボッ! シュン! シュボッ! シュン!
「俺様は珍魔大剣バンバスタだ! 大男だし問題ない! 股から第三の足が出せるぞ」
「まぁ……」
「いやいやいや、股の伸縮アウトだろおおおお!!!」
「それは斬っておこう!」
オカマサが電撃纏う剣でバンバスタのナニをスッパリ斬り落とした。
なんか勢いよく血が噴き出して止まらない。ブシュ──────ッ!!
「ありがとう」
「いいから赤い液体止めろ!」
「いずれ止まるだろう……。たぶん?」
「顔青くなってきたんだが??」
失血死レベルになったらしく、顔面真っ青になって冷たくなった。
しかしそれでもブキにとっては動かすには都合がいい体なので、寄生先の生死は関係ない。
死後の硬直すらも、ロックマンを動かす際の柔軟魔法の前には無意味よ。
「次行くぞー!」
小学生の女子がレイピアを手に取り、桜の花びらが舞う。
「あたちは桜魔小剣フレイワーアよ!」
イケメンの金髪男が双短剣を手に取り、振るうと斬撃の残像が飛び交う。
「俺は斬魔短剣シタャドーだよ」
デブ女が双爪を両手にはめ、ボワボワオーラが漏れ出てくる。
「そんじゃあたしが最後ね。あたしは竜魔爪ドラクロゴだよ!」
「コイツだけなんでカッコいい二つ名なんだ?」
「別にドラゴンの力持ってないじゃない!?」
「そこうるさいわ!」
「ともかく……」
三人を除き、それぞれブキを天に掲げて誇らしく叫ぶ。
「「「我らこそが『魔剣武団ウェクサ』なり!!」」」」(二回目)
しばしの間をおいて、シタャドーは首を傾げた。
「……前から思っていたんだが」
「なんだ?」
「魔剣武団って前から何度も名乗ってたんだがな、メンバーに剣以外の入ってるのにどうよ?」
「言うな! ノリでそう名づけてたんだから気づかないフリしてたのに!」
「あ、あたしもそう思ってた。こっち爪だし」
「まぁ……」
「他からツッコミくるんじゃないのー? 特に読者」メタァ!
しばしの沈黙…………。き……きまずい。
「あ!! あんたらは!!」
なんと森林から警察が三人が踏み込んできて、ウェクサたちは「ムッ!」と殺気立った。
「あいつらだ!!」
「全裸でなにかしてたと通報が来てたぞ!」
「……全員もう着てるけど、変なカッコですね? ブラジャーとパンツを上に着てるし」
「慌てて着てたんじゃないか?」
オカマサとドラゴリラはすかさず剣と斧を振るって、警察官を二人斬り倒す。
血飛沫を上げて真っ二つの死骸が転がる。
三人目は「チッ!」と脇目も振らず逃げ出した。
「逃さんッ!! 我が刃に貫かれろッ!!」
バンバスタは大剣を突き出して刀身をグイ────ンと伸ばすが、三人の警察官はキッと振り向いてオーラを纏って、バシュッと尾を引きながら空へ飛んで逃げていった。
意外と速く、空にキラーンと煌めいていた。
「くそぉ! 逃がしたかッ!!!」
「待って待って!! あいつオーラまとって飛んでいかなかった??」
「一人だけ、なんか世界違わない……?」
この件でオカマサとドラゴリラが殺人やらかして罪が重くなったのは言うまでもないが、ウェクサ一味にとっては関係なかった。
乗っ取っているだけなので関係ありませ~ん的な?




