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452話「火星戦後処理② 地底と火星の後日談……!」

 それぞれの四首領(ヨンドン)勢力を世界各地に降ろしていってから、六月二〇日でヤミザキたちと一緒に日本へ帰っていった。

 結構疲れたんで基地内で夜を明かし、オレたちはジャキガン学院とも解散した。

 そしたらさ……。


「ひいいいっ!! ナッセさん助けてくださあああいぞっ!!」

「うふふ」


 ヤンデレ気質のチカに腕を組まれて恐怖するナッツが助けを求めてきてたんだが……。


「ま、まぁ……もうヤッてるし、末永く幸せにな…………」

「良かったわね。彼女ができて」


 オレとヤマミはにっこり笑む。

 悪いが、人の恋路は邪魔できないんだ。する気もねーけどな。

 というわけでチカはヤンデレ特有の妖しい笑顔でナッツをズルズル引きずっていった。


「薄情者ぞおおおおおお~!!!」


 済まぬ。許せ……。



「ジャオウ……」

「モエキ……」


 悲しげにモエキがジャオウの胸に抱きつく。

 ジャオウもギュッと抱きしめて、互い温もりに浸る。

 ドラマのワンシーンよろしく、儚げな目で見つめ合う。そして…………!


 ずきゅうぺろぺろぺろぐちゅぐちゅすぽすぽぺちぺちいんぐりもんぐり!


 見てて恥ずかしくなるぐらい、舌を絡ませた熱烈なベロチューへムーブしたぞ。

 カイガンは勝手に「ガフフォオオオッ!!」と吐血しながら吹っ飛ぶ。


「帰ろ」

「そうね」


 オレとヤマミは我関せずと去った。




 東京都のとある政府公認の最重要保護センター……。

(※152話「開幕篇① 未知広がる世界ァ!」に出てきた施設)


 重厚な壁に囲まれた施設で、バイオ培養槽みてーなのが並んでいる。

 白衣の研究者がたくさんうろついているところだが、一つの培養槽へ集まってザワザワしてるぞ。


「……これ、全く動かなくなったぞ?」

「さっきまでは無数の一つ目オタマジャクシに分裂しては、肉塊に戻るやつだったっけ?」

「ああ……。生物学的に死んでいるのに動く不思議な物体だったか?」

「どういう事だ??」


 カプセル状の培養槽にタラコみたいな赤くて長い塊がグッタリ底で沈んだまま動かない。

 これ、実はナノマギア・オリジンだったのだ。生物学的に死んではいるがゾンビとして動いているやつね。

 過去改変された影響で寄生してたナノマギア・オリジンが消えて、ただの肉塊に……。


「もう廃棄してオッケー!」

「は────い!」


 なんか気軽にしてくれるなぁ……。




 オレたちは魔導新幹線に乗って大阪へ帰っていく。


「あー、なんか冒険もう終わりかーって感じか」

「ふふ」


 ヤマミと二人並んで座席に背を預けてゆったりしていた。

 最初はギョヌに頼まれて、地底境域界(サブタレニアン)へ行った時はビックリしたなぁ。そんでマジンガたちジャキガン学院を連れて行って地闘神(アスラリオ)グランドルフと死闘した。

 その後も各地を回って封じられていた闘神(バトキア)を仲間にしてきた。


「まさか地底に世界があるなんて思ってもみなかったぞ」

「正確に言うとプレートスライドによる別の亜空間だけどね」

「そうだったなー」


 実際に地球の地底には何もない。しかし地底という密閉空間を使ったプレートスライドで別の亜空間へ移動する事で地底世界へ行けるって感じ。

 あそこは地底空洞がある亜空間って感じなので、地球の気圧や温度には影響されない。


護神(ガーディア)はどうしたの?」

「あ! いけねっ!! 四万年前の火星へ置いたまんまだー!!」

「えー……」


 ヤマミにジト目で呆れられる。

 いまさらだが、火星に同化させてた護神(ガーディア)の存在を忘れてた!!




 二〇一〇年、六月二十一日にオレたちは生徒たちと解散して、マンションへ着いて休息。

 その一週間後にギョヌが待ち合わせに大阪駅の時の広場へやってきて、オレとヤマミで会った。

 その辺の喫茶店でその後を語ってくれた。


「なんか記憶がおかしな事になってはいるが、まずナノマギア・オリジンでゾンビ化されてしまった多くの国が蘇っていた。さそも何も起きてなかったかのようになってたぞ」

「そうなのか? じゃあソロモ……なんとかは??」

「ソロモォーンでしょ」


 ギョヌは後頭部をかく。


「聞いた話ではあるが、エレサにぶちのめされて捕まったらしい」

「捕まった?? 前は浄化されて消えたけどさ……」

闘神(バトキア)ゾンビにはなってないでしょ?」

「ああ、そっか……」


 火星にいたアポロが使者を送り出して、ソロモォーン王を(そそのか)して移民宗教団を展開して地底境域界(サブタレニアン)の国を支配してきた。

 その時のソロモォーン王は光闘神(ティアルズ)となっていた。それ自身もゾンビ。

 だが歴史改変によって“無かった事”になってしまった。


「グランドルフ云々はそのまんま残ってるから、犠牲になった国はさすがに復活できんか……」

「そうね。火闘神(カヴァリン)マルスとは別々だからしょうがないわ」

「うむ」


 晴れて地底境域界(サブタレニアン)も平和になったし、めでたしめでたし……。


「あ! そうだ!! ナノマギア・ワクチンもう要らないから受け取ってくれ!」

「え? ええっ!!?」

「もうナノマギア・オリジン存在しねーだろ? だから未来の保険としてネアンデル人が受け継いでいけばいいぞ」

「え……!!? えええええええええっ!!?」


 ギョヌは飛び上がるほど慌てた。

 有無を言わさず、オレはギョヌの手首を握って「ほい全部譲渡!」と体中のワクチンをかき集めて注入した。

 ちなみに仲間たちに注入していたワクチンも回収済み。

 ギョヌは慌てて手を引いた。


「な、何をするのだっ!!?」

「嫌なら女王さまに渡せとけばいいだろ? オレはネアンデル人じゃねーし火星人じゃねーし……」


 おおらかに笑うオレに、ヤマミは「全く」と呆れる。

 ギョヌは汗タラタラで「とんでもないですな……」と萎縮してた。

 ナノマギア・ワクチンに未練なんてねぇし、あっても仕方ないもんだからなぁ。


「……ともかく、火星と交流してくんねぇか? きっと生き残りのネアンデル人もいるだろうし」

「一体火星へ行って何をしてきたのだ……? 火闘神(カヴァリン)マルスを倒したとは聞いたが」

「ああ、そういや詳しい事言ってねぇんだっけ?」

「説明するわ」


 オレたちが浮遊鑑で火星へ殴り込みにあった事を語った。

 ギョヌはやっぱ信じられない顔をしていたが、オレたちならあり得ると思って信じてくれた。

 喫茶店を出て、スッキリしたらしいギョヌは晴れ晴れとしていた。


「また会おう」

「ああ」

「元気でね」


 バイバーイと快く解散した。


 ソロモォーン王による移民宗教団による甚大な被害もなくなったから、地底境域界(サブタレニアン)は人口が減っておらず平和なままだと知れて良かった。

 そして、ちょい気がかりが……。空にキラーンと煌めいた。


 ドオオオオンッ!!!


 なんか目の前で落ちてきて煙幕が巻き上がった。

 オレもヤマミも周囲の人々も目を丸くしてビックリするしかない。

 ドヨドヨしている最中で、煙幕が晴れると宇宙帝(ゼット)ことファルスタ姫が胸を張って現れたぞ。

 ビシッとオレたちへ指さした。


()火星姫(マーズセス)ファルスタが直々に遊びに来たのですっ!!」

「あー! 火星へ帰ってたんだっけか?」

「そーですっ!」


 ファルスタはその後を語ってくれた。

 火闘神(カヴァリン)マルスによって用済みと殺されていたはずが、無かった事になって元気いっぱいで大きな国として繁栄してたらしい。

 もちろん両親も師匠も他の仲間や友達も生きてて感動の再会になってた。

 そんで前は反乱軍としてひっそり隠れて暮らしていたのが、今では『ドルチェー王国』の住民として多くの人と一緒に堂々と暮らせているとか。


「元火星姫(マーズセス)って……?? 王族やめたんか?」

「いいえ! 火星人もいるのですから、異文化交流を重ねていってネアンデル人も馴染(なじ)んでるのですっ! そしてドルチェー王族の姫として暮らしているのですっ!」

「あくまで一国の姫って事ね……」

「そーなのですよっ!」


 生き残りが少なかった状況と違って、今の火星は地球と同じ。

 従って多くの国が点在していて、ファルスタ姫を始めとした王族はその中の一部になったので火星姫(マーズセス)ではなくなったんだと……。


「ナッセ!!」


 オレの手をガシッと握ってきて、満面の笑顔を見せてきたぞ。


「ありがとうございますっ!! これで火星は平和になったのですーっ!!」

「ああ……どうも……」


 ブンブン握手されて、嬉しそうなのが伝わって来る。


「そういや一国の姫なんだろ?」

「ん? まさか信じてねーのですか!?」

「……いや。地球へ王族が一人で出かけるとか、あっちはオッケーなのかぞ?」

「あ、うん…………。まぁ……それは置いといて……」


 冷や汗ダラダラで目が泳いでる。

 さては勝手に抜け出して来たな……、とオレとヤマミはジト目で察した。

 帰ったらカンカンに怒られそう。


「と、ともかく遊びにきたから案内しろーですっ!!」

「へいへい」


 その後、大阪中を散策しながら色々と話をしていった。

 ショトケイキの子孫も先祖さまが世話になったと度々訪れて友好的になっているらしい。

 あと置いてかれた護神(ガーディア)は守護像と化して四万年も各地を見守っているそう。地護神(アストゥア)グランドルフ、水護神(アクシルム)ゴリアテ、闇護神(ダクネミア)シュージン、雷護神(サンダルゴ)ラッピス、風護神(フウゼエア)ラズーリ……すまんぞ。

 そして近い内に火星代表が地球へ訪れて、地球代表と地底代表と話し合いする予定があるらしい。


「そうか。いずれ火星とも地底境域界(サブタレニアン)とも当たり前のように交流ができる社会になるのかー」

「そーですよっ!! 大阪の美味しいものも食べられるようになるですっ!」


 たこ焼きを頬張(ほおば)って幸せそうだ。

 夕日になっていくとファルスタ姫は「そんじゃまたですーっ!」と上空へ飛び去ってしまったぞ。


「たはは……」

「相変わらずね」


 でもスッキリしたぞ!!

 長かった地底や火星での冒険が走馬灯のように脳裏に流れてきて、しみじみと悦に入った。

 ヤマミと手を繋いで上機嫌なまま、夜景に映る火星を見上げた。





 ~マーズファントム編・完~

あとがき


 ちょうど一〇〇話で終わりましたw

 地底世界とか火星とか冒険どうやってしようかと悩んでたものですw

 最初はグランドルフが地底ヴィランで、宇宙帝(ゼット)が宇宙からのヴィランとかの設定だったのに大幅に変わって、この設定で落ち着きましたw

 四首領(ヨンドン)エレサも結構活躍したし、まぁ満足かなw


 ではまたまた~!

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