↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
16/30

【第15話 俺の】

同棲生活が始まり、

成美の表情にはどこか柔らかさと穏やかな雰囲気が増していた。


けれど、会社へ一歩足を踏み入れれば、

相変わらず「頼れるしっかり者の成美先輩」だ。


その日の昼休み。

成美は会社の賑やかな食堂で、

後輩や同僚たちと大きなテーブルを囲んでランチをとっていた。


「いや〜本当に成美先輩って、仕事もできるし優しいし完璧ですよね」

「本当それ! 成美さんが彼女だったら、自慢しまくりですよ」


後輩たちがワイワイと盛り上がる中、

同僚の男性社員が冗談めかして笑った。


「そうだよなー。俺、成美さんの彼氏に立候補しようかな?」

「えっ、ずるい! それなら僕も立候補しますよ!」

口々に飛び交う冗談に、成美はクスクスと笑いながら手を振った。


「ちょっと、何言ってるんですか~。からかわないでください。」

いつもの和やかな会話。


成美は、自分のすぐ後ろに一人の男が立っていることに

全く気づいていなかった。


その日、たまたま別の商談で

成美の会社を訪れていた幸也。


昼食をとろうと食堂に入り、

楽しそうに笑う成美の背中を見つけて歩み寄ってきたのだ。


楽しげに「立候補」と盛り上がる社員たちの会話を、

頭上から静かに聞いていた幸也は、

成美の肩に手を添えて、低いけれど軽い声で言った。


「ダメ〜」


全員、「……え?」

幸也が立っている。

そして成美を見ながら、


「こいつ、俺の」 


「「「「えええええええっ!?!?!?」」」」

食堂の一角に、爆発的な大歓声と悲鳴が響き渡った。


「幸也さん!?」

「え、嘘でしょ!? いつからですか!?」

「全然知らなかったんですけど!!」

「成美先輩、いつの間にー!?」


周りの大騒ぎに、成美の頭は一瞬で真っ白になった。

耳まで真っ赤に染まり、両手で顔を覆う

。

「ちょっと……幸也さん……っ!」

そんな成美のパニックぶりを見て、

幸也はフッと満足そうに鼻で笑った。


「何だよ。言ってなかったのか?」

「だ、だって……会社ですし……!」

「ふーん。俺は別に、隠してねぇけどな」と笑った


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。