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魔法少女アリウムフルール!! 魔法少女を守る魔法少女の話 + 魔法少女を守る妖精の話  作者: 伊崎詩音
アリウム・コワニー

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キャンパス

自室のベットにごろんと転がって、天井を見上げる。今日は久々にずーっと一人の日だ。ここ最近は常に誰かと会う予定があったり、予定のある場所である魔法少女協会で皆と会いますから。


それに私は昔から碧ちゃんや朱莉ちゃんと一緒に遊ぶことが多かったですし、こうして一人でいるのはとても久しぶりだと思います。

碧ちゃんと朱莉ちゃんは2人きりでお話があるみたいだし、同い年で最近仲良しになってきた舞ちゃんも、今回ばかりは忙しいみたいです。


皆はもう次を見据えて動き始めている最中。私はぼうっと自室のベットに寝転がっているんですから、緊張感が無いんだと思います。


「はぁ……」


出るのはため息ばかりで良い考えも出なければ、これからどうすれば良いとか何となくの情景すら浮かびません。


昔からそうなんですよね。よく言えば物分かりが良いとか、達観してるとか、大人っぽいって言えば良いんでしょうけど、一番わかりやすい表現で言えば、私は現実主義なんですよね。


昨日、番長さんに焚きつけられた時はよしっ頑張ろうって思うんです。ただ、冷静になって考え始めると、どうにかしようじゃなくて、ここまでしか出来ないよねって思考になっちゃうんですよ。


諦めるのが速いのとは違うと思うんですけどね。むしろ諦めるのは嫌いです。負けた気がするので。

なんというか、皆みたいに感情で自分を持ち上げられないというか、冷たい目で見ている自分が何処かにいるんですよね。


それが時々凄く嫌に感じるし、それを足枷に感じることも多いんです。


だから少し前にそれを番長さんや雛森さんに相談したりしました。皆と足並みを揃えられなくなりそうな時があるって。


そしたら、番長さんと雛森さんは笑ってました。典型的な真面目ちゃんだって。


バカにしている訳では無いのは分かってるつもりだったんですけど、少しムッとしてしまった私に、お二人はごめんと謝ってからちゃんと答えてくれました。

曰く、私のこれは別に悪いことでもなんでもないそうです。むしろ、一人くらい冷静な奴がいてくれないと困ると番長さんは笑っていました。


「熱血バカしかいないから、と言われて納得出来てしまうのもどうかと思いますけど。実際、皆熱血ですよね」


番長さんの言った通り、私達の面々は殆ど熱血タイプです。舞ちゃん、朱莉ちゃん、舞ちゃん、要さんはホントに典型的で、まさに熱血タイプ。自分のやる気や行動力が肉体的にも精神的にも影響するタイプだと思います。


残る、通称諸星三姉妹の千草さん、真白さん、墨亜ちゃんの3人は揃いも揃ってクールを装った熱血タイプ。

身振り手振りや行動はクールで知的ですけれど、その精神面での熱血っぷりはさっきの4人より上です。


特に真白さんがそうですよね。自分の理想のために、何が何でも進み続けるその姿勢は間違いなく見習うべきであって、人としての一つの理想のようにも思えます。


そんな中で、ポツンと私だけがそうじゃない気がするんです。いつも客観的に物事を見ているというか、イマイチ本気になれないというか。

皆のそれについて行けない自分に、ストレスを感じる時があるんです。


「ん~~~~」


今がそれで、皆が奮起したり、これからの事を真面目に考えてる中で私はそれに本気になり切れてないというか、自分がどうすることが正解なのかが全然浮かんできません。


浮かんでくるのは地道に努力するとか、魔法の精度を上げるとか、『紫水晶の片眼鏡』をさらに改良してもらうとか、そんなものばかりでそれは普段からしてる事。


それ以上が浮かばないんです。今の自分に何が出来るのか、そもそも皆と比べて一人だけレベルが低いんじゃない?とか余計な事ばかりに思考が取られていて、上手くまとまりません。


結局、番長さんと雛森さんが最後に教えてくれた言葉の意味もよく分からないままですし。


「今は同じ道を進んでいるだけだから、ちゃんと自分の道を進めってどういう意味なんでしょうね」


あの時、そう言われて最後に紫なら大丈夫だって肩を叩かれました。大丈夫じゃないのにそんなこと言われても混乱するだけですよ。も~。


思考を引っ掻き回されただけな気がする私は、布団の中に籠ります。こういう時は寝た方が良いです。寝たらきっとリセットされます。


「ゆかり~、お昼ご飯できたからたべなさ~い」


「も~~~!!」


私の部屋のドアを開けて呼ぶお母さんの声に文句を言って、私はお昼を食べにリビングに向かいます。

大人はどうして空気を呼んでくれないんですか!!



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― 新着の感想 ―
[一言] 簡単なようで難しい
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